衝撃を受けるという状態を体感したのは、この曲がきっかけでした〜ここからGLAY人生がスタートしました〜
Together
GLAYの楽曲を1曲ずつ解説していこうと決めてから、すでに1年以上。この楽曲が最後のレビューとなるが、最後はGLAY沼にハマっていくきっかけとなった「Together」で締めたい。
私がGLAYを好きになったきっかけの曲。この楽曲を聴く前に、X JAPANの「Rusty Nail」も好きになったし、LUNA SEAの「ROSIER」もヘビロテしていたし、L'Arc〜en〜Cielの「flower」にも魅了されたが、バンドに対して「これだ!」と思ったのは、シングル曲でもない、ファン以外にとってはさほど知名度のない「Together」だった。
この楽曲で初めてGLAYを認識した。すでにグロリアスとかも耳にしていたとは思うが、そこまで当時の自身にとって、いわゆる「ピンとくる」楽曲ではなかったのだろう(今思えば、この発言自体が失礼すぎるが・・・)。ただ、「Together」は違った。
病床に伏した妹のためにと、兄が貸してくれた『BEAT out!』をダビングしたカセットテープ。上記の音楽も兄が要因で聴くようになっていたから、兄の選曲においては、一定の信頼感を持っていたのだと思う。だからこそ、差し出された『BEAT out!』を素直に聴いた。
そして5曲目で、それこそ「ガバッと起き上がるくらい」の衝撃を受けた。寝ていたからそうはならなかったが、立っていたら腰から落ちていただろう。その場でしばし固まった(と思う)。イントロを聴いた途端、完全に心を持っていかれた。あの時の衝撃を言葉にすることは非常に難しいのだが、とにかくGLAYとの劇的な出会いは、風邪をひいて寝込み、学校に行けなかったことへの励ましだったのだろうと思うことにしている。
ただ、どこかでGLAYの好きになることは既定路線だったのかもしれないけれど、四半世紀以上もその背中を追いかけていくことになるのは、入り口に「Together」という衝撃体験があったからだと思っている。あの時に感じた衝撃を抜けるエピソードが今後の人生においてあるのか。あるとすれば、隣の部屋にGLAYのメンバーが引っ越してくるくらいのものだろう。
あのイントロのピアノは、当時のGLAYのサポートキーボーディストのD.I.E氏。外見の奇抜さが嘘のような美しいメロディを生み出される方。どのような瞬間にあのメロディに辿り着いたのか。その事実そのものが尊い。衝撃を受けたのは、イントロだが、楽曲全編にわたり、ピアノが楽曲のキーになっており、歌詞が持つ力強さを支えている。柔らかさだけではなく、そこに宿る鍛錬された覚悟感のようなものは、あるベクトルからみれば優しさに見えながらも、別のベクトルから見た時の頼もしさを導いてくれる。ピアノが力強く楽曲を牽引してくれることは、どこかに安心感すら感じる。だからこそ、疑わずに信じることができる。
まだまだあどけなさが残る96年の映像。
他の楽曲の時も書いたけれど、やっぱり今のGLAYの演奏で聴きたい。
久しぶりに聴きたい。
ありがとう、「Together」よ。あの時に、私の元に降りてきてくれて。
おかげで私の人生は、豊かになった。落ち込んだ時に立ち直る術を授けてくれた。
これからも、GLAYと「一緒に」自分のCPUが正常に稼働できないくらいの景色を見ていきたい。