500万人が耳にした1stインディーズアルバムのアレンジ楽曲

KISSIN' NOISE

インディーズアルバムにそっと収録されていたところから、3年後に500万人以上のリスナーの手元に届く楽曲になる。シングル曲でなく、著名な楽曲はそれなりにあると思うけれど、これほどまでのシンデレラ楽曲は稀有ではないか。青いアルバムが手元にある方は、11曲目を再生してみるべし。

インディーズの頃のアレンジと比べるとベストアルバムに収録されたバージョンは洗練されている。荒削り感があるインディーズの方がバンドっぽいという感想も、プロのアレンジャーの手掛けるとより楽曲の良さが際立つなんて意見も何れもその通りだと思うし、なんなら、昨年のツアーで久しぶりに生で聴いて、やっぱり「今」のライブで聴くのがサイコーーーーー!とも思ったので、その時々の空気感を楽曲から感じることができるのは、バンドを継続してくれているこその特権だと感じる。
当時も、「えっ、サビってGLAーーーーーY!って言ってるの?」なんてよく茶化されたり、本当に疑問として持たれたり、カラオケの歌詞を見て初めて「GOOD LUCK」だったことに気づいた人もいたり。それくらいなかなか遺恨を残すサビだけど、そのサビの歌詞で言ったら「ラ」はかなり高音だし、ラスサビのメロディが上がるところなんて異常事態と言えるほど高いのに、ステージを縦横無尽に走りながらTERUはサラッと歌うもんだから、冷静な状態で映像で観た時にちょっと引くレベルだった。衰えないという表現では、あまりにもこっちが攻められていない表現になってしまう。まだまだ進化が見られる、そんな感じ。ずっと心地よく聴いてきて、ライブで暴れてきた楽曲が今も同じように思い切り暴れられる楽曲であり、今のクオリティにまだまだ心が震えるんだから、可能性って無限だなと思わずにはいられない。

この楽曲は途中で一気に雰囲気がガラッと変わり、照明であればまったく違う色になるところが、1番終わりに突然やってくる。気持ちよくノッていたら急に楽しい雰囲気に水を差されたような感覚。もしくは、ノリ気になっていたのに、急にはハシゴを外される感じ。鳩が豆鉄砲をくらった感じ(?)。なにやらちょっとばかり不穏な空気がそこに立ち込めてくるようで、初めて聴いた時のことはもう忘れてしまったけれど、初めての時はえっ?となったはずだ。急な展開についていけずに、ちょっと様子をみようという感情になったにちがいない、学生時代の自分。でもそこがかっこよくて、なんだか怖いもの見たさな感情でドキドキしてくる感覚。楽しみだけど、ちょっとまだ緊張もする感じ。そういう感情は、今聴いてもやっぱりどこかしらに残っていて、聴くたびにちょっとドギマギしてしまう。バンドは、メンバーのこともよく知っているファンとして聴くから、このフレーズはこのメンバーが引っ張ったのかな?とか、このユニゾンってGLAYっぽいとか、楽しみ方が無尽蔵にあるが、その代表曲的な存在が、「KISSIN' NOISE」ではないかと思う。

これだけ有名な楽曲でさえ、「GHOST」に位置付けられているわけだから、GLAY楽曲の多さと広さを兼ね備えた深さに唸る。

#GLAY #KISSINNOISE #GLAYじゃなくてGOODLUCK #REVIEWで有名になった楽曲

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