繋いだ手と手 どんな時も離さない

誰かの為に生きる

『G4』というシングル(今でいうEP?)に収録されている楽曲。2006年にリリースされた楽曲。そう、GLAYが独立して自分たちの事務所を構えて走り始めた第一弾シングル。何が言いたいのかというと、この時期、本当にGLAYのメンバーは大変な時期で、それこそ、明日がどうなるのか?という表現をしてもやりすぎではないくらい、先が見えない状況だったそうな。もちろん、渦中の時は知らず、少し経ってからその事実を知った身としては、それを見せずに、ファンに心配をかけぬよう、足元をしっかり固めるべく活動を続けていたGLAYには感謝の念しかない。そんな状況下でリリースしたGLAYの新たな試み的なシングルの中の1曲が「誰かの為に生きる」というタイトルなのだから、事実を知った後に泣けるは自明の理。だって、自分たちのことで精一杯で、音楽活動の場すら奪われてしまうかもしれない時に、自分ではない「誰か」の為に生きることが悪くないとサラッと歌い上げられる寛容さと胆力には、脱帽するしかない。

爽やかなメロディ。青い眩しい空にスッとTERUの歌が乗って飛んでいく。歌が風に乗っていく様子が見えるような感覚。音源では、ファルセットで歌っているので、ふわっと軽くて、走り出したくなるような雰囲気を生み出しているが、YouTubeの公式チャンネルにアップされているFC限定ライブの映像では、Aメロのところを地声ベースに歌っているので、力強さと覚悟感が伝わってくる。

数小節の歌い方が変わるだけで、楽曲が放つイメージがガラッと変わるからすごい。「ポップでライトながらに包容力のある」という元々のイメージから、「凛とした強さがあり、頼りがいのある」イメージに。
リリース時は、心穏やかに落ち着かせるように、そして自身に言い聞かせるように歌っていたが、時が経つにつれて、その気持ちが覚悟に変わり、ファンにストレートに届けてくれる楽曲へと変わっていったのでだろうか。とmにかく、この楽曲を歌い、演奏するメンバーはとても良い顔をしている。

サビの

誰かの為に生きる それも悪くないね

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

の後に、歌が一瞬無くなり、楽器隊が半音(かな?)下りながらチャンチャンとリズムを刻むところが心地よくて好き。J-POPっぽさが至る所に見受けられ、GLAYが持つポップさが際立つ。でも冒頭のようなことがあった最中にできたであろう曲だからか、そのポップさの中に、人知れずもがいているような切なさというか、物悲しさをふと感じるのは、気のせいではないだろう。

音楽は映像だからこそ、この楽曲をやると本人の辛かった思い出がフラッシュバックしてくるというようなこともゼロではないだろう。もし、もうさすがにそこは乗り越えた、良い映像になったということであれば、ぜひ久しぶりにステージ上で演るGLAYの姿を見たい。

#GLAY #誰かの為に生きる #誰のために生きるのか #FCライブ  

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