私の中の基準はすべてあなた。あなた基準に考えてしまうのです。


あなたの幸せ願わない日はない

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

この言葉を圧倒的な覚悟を持って歌詞にできる人間性には、もうひれ伏すしかない。それほどまでに強力な言葉であり、頭にこびりついて離れない。その言葉を前にすると、体が固まり、思考が止まり、この言葉をストレートに受け止めてよいものかどうか、頭をかかえるほどに。それくらい直球で(否定の否定なので、純粋な直球ではないともとれるが・・・)、フレーズの透明度が高く、濁りを感じさせない。

このフレーズで楽曲は締めくくられるが、その前にも、最後のフレーズよろしくの言葉が列をなしている。最後の締めくくりを冒頭の歌詞が引き受けている。

あなたの 優しさ降らない日はない
あなたの 夢を見ない日はない
あなたの 空が曇る日はない
(↑歌詞だけ「晴れない」日はないであることの不思議)
あなたの 歌が届かない日はない
あなたの 温もり求めない日はない
あなたの 未来支えない日はない
あなたの 道を照らさない日はない
あなたの 笑顔に酔わない日はない

あなたの 口唇に触れていたい
あなたの愛に、そのものになりたい
どこかで無くした心のかわりに
全て引き受けるそれもかまわない

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

これだけの「あなた」を思い浮かべ、感じ、欲し、与えたいと思いながらも、最後にたどり着くのは、「あなた」が幸せであれということ、それだけなのだという、タイトルが「ALL STANDARD IS YOU」という楽曲。初めて聴いた学生の身としては、まずは色々なものが停止状態に陥るのは、今の自分基準で考えても、正しい身体的な反応であると思う。

そして、この楽曲がしっかりと形になるのがライブ。アルバムが冠についたドームツアーで、この楽曲は、マイクスタンドが1本センターステージに立てられ、そこにすべての視線と照明を集めたTERUがアカペラで歌い始めるという極上の演出。鳥肌がたったというありふれた表現では、まったくもって太刀打ちできないくらいの衝撃で、それこそ、呼吸をすることすらままならない。この楽曲が持つインパクトの大きさを超えるには、相当の演出力が必要とされるが、その演出が滑らないことの第一条件は、この世界観を歌い上げられるだけの圧倒的な歌唱力だ。それが備わって初めてこの楽曲が正しく外に伝わる状態を作り出せる。
そして、ここ数年でさらなる進化の道を爆走しているTERUが現在歌う「ALL STANDARD IS YOU」は、次元が違う。時空を超えているという表現以上の言葉が見つからないほど、楽曲が作り出す世界の可能性をさらに広げにかかっているようにさえも感じる。

他の楽曲同様、リリース当時よりも、歌い続けることでますますその楽曲の価値が上がっていくように感じる曲の1つ。
この楽曲が作れ、演奏できるバンドの背中を追い続けてきた身としては、GLAY自身が楽しく活動をしてくれて、その様子がステージで見られることが何よりもの幸せなのだ。

その感情はまさに、あなたの幸せを願わない日はないということなのだろう。

音源のイントロのベースが、この世界への案内人的な感じに聴こえるところも好き。

#GLAY   #ALLSTANDARDIYOU #あなたの幸せ願わない日はない #2度目のドームツアー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?