いつでも安心して戻れる場所であってほしい

虹のポケット

カップリングにも関わらず、そしてピーク時ではないにもかからず、タイアップがついた。初めて耳にしたのは、確かCMだった記憶している。ヨコハマタイヤの「iceGUARD5」のCMソング。雪や氷に強いブランドのようで、GLAYに白羽の矢が立ったのは激しく理解できる。タイヤに焦点を当てた状態で、車が走っている画にGLAYの「虹のポケット」は映えた。このタイヤブランドのたまに作られたのであれば、これまたTAKUROの才能爆発作品である。

GLAYっぽさというものが何を指すのかは、ひとそれぞれによって異なるだろうが、割とこの楽曲は共通のGLAYっぽさを感じるのではないかと思う。POPの要素を残しながらも、完全にPOPになり切らずに、バンドとしての矜持のようなものは端々に感じる。間奏のギターソロとか、間奏明けの裏側の方で聴こえる別のギターの音色とか、ドラムの拍の取り方とか。バンドとして各々が演奏し、歌うことで生まれるグルーブにそれぞれのバンドっぽさが出ると思うし、逆を言えば、そのバンドっぽさを消すこともしにくい。手癖とかいうけれど、当人でも気づかない、いや当人だからこそ気づかないくせのようなものから抜けられなくなる恐れもある。

だからこそ、「っぽさ」を残しながらもそこに何かを付け足したり、あえてそこから少しだけ引いたりしながら、他の楽曲と重なりそうなところにメスを入れていく感じだろうか。「っぽさ」が割と前面に出ている楽曲で、「ならでは」の新鮮さなんかを見出せた時は、ファンとしてはガッツポーツだ(今はガッツポーズって言わない?)。
この楽曲においての「ならでは」は個人的には2つかなと思う。
1つ目が、大サビでの畳み掛けるように歌詞を吐き出しているところ。大サビでメロディに変化がつくことはよくあるが、その極端な例がこれだと思う。一気に高音まで上がり、1音符に何文字の言葉を詰めているのだろうというくらい、ギュッっと言葉が並んでいる。この辺りは、車が急発進して、その後にぎゅっと止まる感じ。このあたりとかは、まさにタイヤのタイアップにめちゃくちゃハマるところ。
2つ目は、これも大サビに関連するところで、しかも「ならでは」ではないかもしれないが、他の楽曲と比較しても、頭ひとつ抜きに出てメロディと言葉のハマり方が心地好い。ばっちりメロディと言葉の運びがあっているということではなく、ハマり方の感触が良い。歌い手の中にスッと入ってすぐに定着しそうな感じ。理屈ではない、感覚でしかない。

実は、リリース当初はそこまでこの楽曲に注目はしていなかった。ただ、何度か聴くうちに、どんどん体の中の細胞を呼び起こされるようになっていった。正直、インパクトがあるかというとそうではない。ただ、いざという時に、絶対的に信頼できる仕事をやってくれる人のように、どのような環境においても、どっしりと構えて待っていてくれる。
そんな安心感に包まれていたいと思わせてくれる。

広げた両手 翼に見立て駆けた日のように走れ
新しい僕の夢 目の前の荒野に映し出せ どんな困難な道でもいい
退屈と無縁の明日の乾杯さ

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

#GLAY #ヨコハマタイヤ #雪や氷に強いタイヤ #iceGUARD5

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