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ランジャタイを好きになった話(2018年・夏)

ランジャタイのネタを初めて見たのは、忘れもしない、2018年5月31日に座・高円寺2であったTHE VERY BEST OF LIVE(通称ベリベス)だった。
今思えば、この日がオフィス北野の所属最終日だったので、ギリギリ”オフィス北野時代”のランジャタイを見れたのは、今となっては光栄である。

そもそもこのライブ自体が、全組、全ネタ、ずっとすっごく面白かった!K-PROさんブラボー!!タイムマシンがあったら戻りたい日の一つっていうくらい、あのライブを今の感覚でもう一回見てみたい。

私は面白すぎるライブを見たらアドレナリンが出すぎてパワーがみなぎりすぎて帰り道に走ってしまう習性があるのだけど、このライブもその一つだった。興奮のあまり、会場から駅まですごくダッシュで帰った。

国崎さんは別の大喜利ライブで先に2度ほど見ていて、その時に「面白い人だなぁ」と思ってニヤニヤしたものの、特に追いかけるまでには至っておらず、このベリベスでランジャタイが登場したときも、「あぁ、あの人のコンビか。」くらいの印象で見始めた。伊藤さんはこの日が初見だった。

この日のネタは「Nの秘密」。
確かネタの始まりが「僕たちはオフィス北野に所属しているのですが、そのオフィス北野を今日退所することになりまして…」みたいなセリフだったと記憶している。

ネタを見終わった後の私の感想はただ一つ、「こんな面白いネタをやる人達だったのかーーーーー!!!!!」である。
「こんな面白いネタをやる人達だったのかーーーーー!!!!!」だったのです。唖然!驚愕!ブラボー!!!

今まで見たことのない類のネタ、他の誰にも似ていないネタ、そして何よりもすっっっごく面白いネタに、私は衝撃を受けた。そして急にランジャタイのことを他の芸人さんとは違う目で見始めた。(恋心が芽生える瞬間…!)
大喜利ライブでも面白かった国崎さんだけど、ネタもこんなに面白いなんて!!!
ほんと、「こんな面白いネタをやる人達だったのかーーーーー!!!!!」!!!!!

その翌々月、2018年7月8日に今度は渋谷ユーロライブで「倉本美津留の太鼓判」というライブがあり、それにも行った。ランジャタイはネタを2つやり、1つは「Nの秘密」、もう1つは今や代表作(!)の「弓矢」。

このライブ名とランジャタイの名前で、ぜひツイッターで検索してほしいのですが、この日のランジャタイの素晴らしさたるや!!!!!
それはもう、めちゃくちゃ面白くて会場が沸いていて(会場を沸かせていて)、でもただ面白いだけじゃなくて、なんかドラマというか、心が揺さぶられる何かまでを感じさせてしまうランジャタイのネタに、私はますますランジャタイのことを意識し始めた。(恋心を自覚する瞬間!)

そしてこのライブを見た後、その月の後半に開催予定の、高円寺北集会所であるトークライブ「やるなら今しかねえ」を、恐る恐る予約したのだった。

私はその時点ですでに3年間くらいはお笑いライブに通っていたものの、もっぱら吉本の劇場ばっかりで、「高円寺北集会所という場所であるトークライブ…?え、大丈夫かな…」と思っていた。この時、大変失礼ながら、まだランジャタイというコンビを人としては信用していなかったので(←面白いとは思っていたけど、芸風が変わってるから、本当に変なヤバイ人達という可能性もあるし…??)、「もしかしたら変なライブかもしれない…」と、かなり半信半疑で予約した。チケット代が安すぎるのも気になった。1000円。その時の私の認識では、若手ライブでも1500円〜が相場だった。事前に会社の先輩2人に「このライブどう思いますか?」と、告知のリンクを送って相談したくらいである。(疑って本当にすみませんでした。今となっては、ランジャタイも区営の集会所もめちゃくちゃ信用しています。)

そして満を持しての「やるなら今しかねえ」の当日、2018年7月24日。
冒頭で伊藤さんが、「このライブ、もう40回目くらいだよね」みたいなセリフを言った時、私はまた衝撃を受けた!
あの破天荒な芸風とは裏腹に、毎月のトークライブを40回もしているなんて、なんと地に足の着いた活動をしている人達なんだ!!!私は地に足の着いた人が好きだ!!!
(この後「やる今」に通いだして徐々に知るのだけど、いつも大体40回目くらいとか言っていて、結局何回やってるのか不明瞭なのと、伊藤ちゃんは「やってる回数分、売れてないってことだ」と言っていたので、地に足の着いた活動に感動している場合ではなかったのかもしれない。)

すでに述べたとおり、私はそれまで吉本の劇場ばかりに行っていて、吉本以外の劇場に出ている芸人さんのことは、ほぼ知らなかった。だから、この日の「やる今」でトーク中に出てくる仲良しの芸人さんの名前はマジで全然聞いたことがなかったのだけど、それでもトークが本当に面白くて、私はこのライブを決定打に、しっかり「ランジャタイのファン」になった。(恋心が確定した瞬間!!!)

あともう一つ、この日のライブのやりとりで覚えているのは、国崎さんが巨人師匠の等身大パネルを何枚も作ってネタにしている話で、伊藤ちゃんが「(そんなことして)大丈夫?バレたら怒られるんじゃない?」みたいなことを言った時に、国ちゃんがいつものあの笑顔で「怒られたら謝ればいいし」とサラッと答えていて、その国ちゃんのセリフに伊藤ちゃんが迷うことなく「そうだね」と返したときだ。
私はその会話にも小さな感動を覚えた。「この人達、性善説をベースに生きてる人達だ…!」
怒られたら謝ればいいという、なんとシンプルな、人間というものを善いものとして、当たり前のように捉えている考え方!好きーーー!!!
(と個人的には、思う。)

その後は、なりふり構わず行ける限りライブに行った。2018年の下半期から好きになったにも関わらず、毎月8〜12回くらいは見たので、駆け込みダッシュで年末までに50回くらいは見たようだ。(スケジュール帳を見返して数えた。)

ランジャタイファンは熱心な方が多いので、この、月に8〜12回という数字は取り立てて多いわけではない気もするけど、私としてはだいぶ見に行ったほうだと思う。

私はまずランジャタイのネタが好き、国崎さんの大喜利の回答も好き、伊藤さんのキャラも好き、トークライブで垣間見えるお二人の人間性もめちゃくちゃ好きで、人柄が好きだからこそ、「ファン」でいるのだと思う。面白い人はたくさんいれど、人柄まで好きにならないと、なかなか「ファン」にはならない。ランジャタイのことは面白いしカッコいいし可愛いし優しいし変わってるしダメダメなところもあるし、好きだなぁと思う。

あと感謝していることがあって、それはランジャタイのおかげで、色々な劇場に行くようになったことだ。

それまではもっぱらルミネtheよしもとか、よしもと♾ホールの2択だったけれど、ランジャタイを好きになったことによって、タバコ臭い劇場とか、トイレが狭い劇場とか、お客さんも通る階段の踊り場で芸人さんがネタ合わせしてる劇場とか、区営の会場とか和室とか、一度は「元祖いちごちゃん泡パーティー」のために江戸川区に行ったりとか、かなり色々な場所に行った。
30人くらいしか入らない中野440スタジオも行ったし、逆にオーディエンス1300人規模の中野ZERO大ホールにも行った。
ランジャタイが色々な場所でライブに出てくれるおかげで、私も色々な場所に行くようになり、見聞が広がっただけでなく、なんというか、人生のヒダがより増えた気がする。

ファン1年目とか3年目とか10年目とかでは、やっぱり感じることは変わってくると思うけど、ずっと同じ人を好きでいるって素敵だし、できれば20年とか30年とかの長いスパンで同じ人のファンでいられたら素敵だなと思う。

お笑いだと、ワーキャーファンとか顔ファンとかはバカにされがちだし、もちろん面白さでファンになられるのが一番なんだろうけど、どんなきっかけであっても、20年や30年間同じ人を好きで追いかけていたら、それはもう誰にでも誇れるファンだと思う。

以上、私がランジャタイを好きになった、2018年夏のお話でした。

読んでいただき、ありがとうございました✨✨

ベリベス


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