通勤note#15 "F2F" は無くならない?

①起
なぜだか最近 "裏話" をよく聞く。知り合いの身近な話(あの人はパワハラで飛んだらしいとか、誰が誰に手を出したとか、あいつとあの子はいい感じだとか)や芸〇人の性癖、儲かっている人の節税策等、種類は様々だ。飲み会の場で聞いたりランチをしていてふと話題に出たり…、と様々だが、そういうような話は決まって少人数が集まった場で出てくることが多いように感じる。

②承
裏話もそうだが、人が "本音" を話すには条件とか傾向がある。
まずはそもそもその人を信頼していること。例えばこいつはペラペラと物事を話しそうだ、と判断されると良い話も悪い話もその人には入ってこなくなる。口が軽い人経由で秘密がバレるどころか、「Aさんから聞いた」とか吹聴され自身の信頼まで勝手に損なわれる可能性があるからだ。話したら話した分だけ損するので、人は秘密の話と秘密でない話を区別できない人には口を閉ざす。
次に(①で述べたことだが)「リアルの場」で人は本音を話す傾向にあると思う。メールやLINE、Twitterではすぐに転送されたりスクショ展開されたり…とにかくリスクが格段に跳ね上がるのである。テキストメッセージというのは便利な反面、残りやすい。Amazonのジェフ・ベゾス氏の不倫バレが記憶に新しい。

③転
そういえば最近(という程でもないが)、 "クローズドコミュニティ" がプチ人気を博している。これもまた、信頼できる人と信頼できない人を明確に分けて「言いたいことを、言える人にだけ言う」ことを目指したものとも言える。まあもちろん金儲けの類ではあるのだが、それでも尚、田舎に住んでる人や今の境遇からすぐに抜け出せない人達にはかなりの勇気を与えてくれるツールであるとは思う。
この場合、「言いたい人にだけ言える環境の構成要因」は「お金」である。お金を払うからその人の日常が知れたり、その人の思考を学んで自身の生活に生かすことが出来る、それは "本音" とは程遠いかもしれないがある意味で似たものを持っているのではないか、と思う。

④結
相変わらず僕の興味は専ら仕事にある訳だが、その研究はある意味で人間観察に近いものでもある。究極を言えばビジネスは相手にどうYESと言わせるかのゲームだからである。どういう材料を揃えれば相手はYES/approved/go aheadを言うのか?を考えて攻略するのはクソ難しいし不公平ばかりだが、楽しいとも言える(これに関してはもう少し思考を整理して書きたいと思っている)。
さてようやくタイトルの話に至る。上記の文脈で、ビジネスにおいて相手にYESと言わせるためには、 "如何にして本音を引き出すか?" が死活問題である。BtoBで相手のニーズを掴むにしてもBtoCで消費者アンケートをするにしても、相手の本音はどこにあるのか?を知ることに誰もが死力を尽くしているはずだ。こと本音を引き出すという一点においては、今のところ顔を見合わせて話し込むこと以上の解決策は見当たっていない。

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