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20時間勤務か、あのころは元気だった

最後は威厳がなかった。1人2役どころか3役、4役もこなした。地方都市で開催された小さな社会人野球。閉会式で挨拶、優勝チームに賞状とトロフィー、準優勝チームに賞状を授与した。

その上、短いながら大会の総評もお願いされた。大会の主催者とはいえ、まさに主賓の扱い。閉会式では優勝、準優勝チーム同様に目立ち「影のヒーロー」としての威厳を保てるはずだった。

閉会式後「20~30分ほど時間を下さい」と足止めし、一人で取材を始めた。記者兼カメラマンである。優勝チームの監督さんに「こんなことまでやるんですか。大変ですね~」と同情された。

話は終わりではない。まだまだ続く。4時間ほどかけて会社に戻る。電車内で記事を書き終え、フィルムを写真部に手渡す。その後、正規の仕事に戻り夜勤だ。20時間勤務か、元気があった。

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