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スナックのママと遠くから出棺見送る

数年前、飲み会で誰彼なしに「結婚式より葬式に出る回数の方が多い」という話になった。ところが最近は葬式に出ることも減った。訃報を見た時点で葬儀を終えているケースが目立つ。

20年も前の話だ。友人が現役のまま亡くなると、一人娘が「家族葬のため会社関係の人は遠慮して欲しい」と言ってきた。スナックのママと2人で、遠く離れた場所から出棺を見送った。

友人はそこそこ出世していた。そのため「偲ぶ会をやろう」と企画したが、家族に拒否されてオジャン。後日、なじみのスナックに行き、友人が好きだった三橋美智也の曲を歌いまくる。

そのとき同年輩の女性が大津美子の「ここに幸あり」を歌った。1956年公開の「ここに幸あり」の映画主題歌だ。当時は「NHKのど自慢」のたびに、一人や二人はこの曲を歌っていた。

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