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故郷が恋しくなり2日がかりで札幌へ

札幌まで2日がかりで帰り、母親の顔を見てすぐ東京へ。先輩と飲んでいたとき、そんな話を聞いた。「岩手は近くていいよね。こっちは青函連絡船を降りてまた列車だからなあ」という。

先輩は学生時代、時間的に余裕があった。無性に故郷が恋しくなり、年に一度はひょっこり帰っていた。交通費をねだられる親は困惑しながらも、そのたびに小遣いまで出してくれた。

義兄が妻の見舞いに北海道から来た。朝7時に家を出れば午後1時ごろに浦安に着く。当時と違い便利になったが、列車の乱れを心配し前日は千歳のホテルに宿泊。こちらも2日がかりだ。

岩手から上京するときは、いつも夜行列車を利用した。上野駅に夜着くよりも早朝着く方を選ぶ。故郷が恋しくて帰ったことはない。黙って交通費を出してくれるほど裕福ではなかった。

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