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たまには褒められたという夢を見たい

原稿用紙の1ページ目に「この記事は手直し無用」と書いてデスクに渡す記者がいた。どのスポーツも知識が豊富で、取材経験や文章力でも並みのデスク、部長クラスは太刀打ちできなかった。

それほど自分の記事に自信と責任を持っていた。しかし、組織としてはこういう行動にストップをかけるべき。問題が起き場合、署名入りの記事だからその記者の責任と言って通る話ではない。

仕事をやめて10年以上経つ。それなのに30年も前の夢を見た。自分の書いた記事が、最初から最後まで差し替えられていた。残っていたのは署名だけ。「ひどいなあ」と思っていたら目覚めた。

現役OBの合同新年会で夢の話が出た。ある人が「見出しが間違っていたとか、いやな夢を見る」というと、誰もがうなづいた。たまには褒められた、いい仕事が出来たという夢を見たい。

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