LFP電池

リチウムイオン電池の一種。

リチウムイオン電池は、正極にどんな材質が使われているかによって異なるが、
 NMC(ニッケル・マンガン・コバルト)
 NCA(ニッケル・コバルト・アルミ)
 LFP(リチウム・鉄・リン)
などに分かれる。

NMCやNCAで使われるコバルトはレアメタルのため、原材料費が高いだけでなく、コンゴ共和国が児童を労働させて採掘しているという問題もあり、最近、コバルトフリーが重視される傾向にある。

一方、LFPのメリットは、燃えにくく安全。また原価が安い。さらに、エネルギー密度が低く、スペースを取ってしまう問題も、Cell to Pack という技術が開発されたことによって密度の課題が解決したとされる。

近年のEV向けの電池出荷量シェアは、中国のCATL社(寧徳時代新能源科技)が1位、2位Panasonic、3位BYD(恵州比亜迪電池)となっているが、Tesla社のModel3 に搭載されたPanasonic社のNCA電池に対して、BYDのHan で使われているLFP blade電池のパック単位のエネルギー密度が最高値となったという結果が報じられた。

最新のLFP電池の性能は、10分の充電で400km走れるようになったと言われている。また、事前に電池内部を60度近くまで加熱することで、氷点下などの寒い環境にも強く、バッテリー寿命も通常の電池と比べて2倍近くなるという研究報告がなされたことで、今後大きく普及する可能性を秘めている。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?