2023年度下期・電験3種[理論]問2  電場と力学

少し書いてみて、Latexってめっちゃきれいに数式描けるやん、って感動しました。
名前だけ聞いたことあったけど、使ったことなかったんだよなぁ。
これだけでもいい収穫です。

さて、第2問です

問題
解答群

電磁気と力学の合わさった問題で、問題文読む前は振り子っぽくてちょっとめんどくさそうじゃない?なんてことを思いました。ルートとか見えるし単振動とかどうだったっけ。。。
また途中まで解答作ると解答群から自動的に回答が選択されるためこの手の問題はラクなんですが、リハビリなんで書きたいだけ書こう。

まず(ア)はいわずもがな反発力でよいとして進めます。
クーロン力も手が勝手に動きますね。はい、$${F=\frac{Q\cdot3Q}{4\pi \epsilon_0d^2}=\frac{3Q^2}{4\pi\epsilon_0d^2}}$$です。最初勘違いしてましたが、導体球AとBの電荷量が違うので、どこか偏ったところで釣り合うと思ってました。$${l}$$が十分に長くて$${\theta\ll1}$$だから、$${\sin\theta\sim\theta}$$を使うのかな、とか勝手に想像してました。(使いませんでした。)
2つの導体球に発生する反発力の大きさは同じですね。この時点で、回答は(1)か(3)に絞られました。

力のつり合いの絵は以下のように書けます。なかなか電験だと出てこない絵ですね。$${\sin}$$と$${\cos}$$に分解してもいいかと思いましたけど、新しく角度を定義するより、問題文のように三平方の定理を使ってしまった方がすっきりですね。

力のつり合い

しかしながら、結局$${\sin}$$が出てくるので角度$${\theta}$$を定義します。
導体球$${\mathrm{A}}$$と導体球$${\mathrm{B}}$$で成す線分$${\mathrm{AB}}$$と、$${\mathrm{O}}$$からの線分$${\mathrm{AB}}$$への垂線との交点を$${\mathrm{C}}$$として、$${\angle\mathrm{BOC}}$$を$${\theta}$$と置くと、$${\sin\theta=\frac{d/2}{l}=\frac{F}{T}}$$となり、問題文で与えられた式が出てきます。

角度の定義

素直に問題文に従うと、$${\sin\theta}$$の式を$${T=\frac{2lF}{d}}$$と整理して、$${F^2+(mg)^2=T^2}$$に突っ込むと、$${F^2+(mg)^2=(\frac{2lF}{d})^2}$$・・・綺麗になるんかな。。。
ひとまず、共通項$${F}$$で括りながら、$${\frac{d}{2l}}$$で括れる未来を探っていきます。

$$
\begin{array}{}(mg)^2 &=& F^2((\frac{2l}{d})^2-1) \\
(mg)^2&=& F^2(\frac{2l}{d})^2(1-(\frac{d}{2l})^2) \\
mg&=& F(\frac{2l}{d})\sqrt{1-(\frac{d}{2l})^2)} \\
mg(\frac{d}{2lF})&=& \sqrt{1-(\frac{d}{2l})^2)}\\
mg\frac{4\pi\epsilon_0}{3Q^2}(\frac{d}{2l})&=& \sqrt{1-(\frac{d}{2l})^2)}\\
mg\frac{4\pi\epsilon_0}{3Q^2}(2l)^2(\frac{d}{2l})^2(\frac{d}{2l})&=& \sqrt{1-(\frac{d}{2l})^2)}\\
\frac{16mg\pi\epsilon_0l^2}{3Q^2}(\frac{d}{2l})^3&=& \sqrt{1-(\frac{d}{2l})^2)}\\
\end{array}
$$

ということで長ったらしくなりましたが、$${k=\frac{16\pi\epsilon_0l^2mg}{3Q^2}}$$となるので解答は(1)で確定します。なんで$${\frac{d}{2l}}$$の項を作りたかったのかなぁと思いましたが、$${\frac{1}{\sin\theta}}$$でまとめたかったのか、、、よくわかりませんでした。。。

最後に(エ)に取り掛かります。が、現在の反発力$${F=\frac{3Q^2}{4\pi\epsilon_0d^2}}$$と導体球ABが同電位になった後の反発力$${F_{\mathrm{after}}=\frac{4Q^2}{4\pi\epsilon_0d^2}}$$を比較すると、明らかに$${F \lt F_{\mathrm{after}} }$$となるため、$${d}$$は増加します。。。よね。
もしくは、

$$
\begin{array}{}(mg)^2 &=& F^2((\frac{2l}{d})^2-1) \\
d^2 &=& \frac{(2lF)^2}{F^2+(mg)^2}\\
d^2 &=& \frac{(2l)^2}{1+(\frac{mg}{F})^2}\\
\end{array}
$$

なんて変形してあげるとより分かりやすいと思います。。。いやわかりづらいかも。。。$${\frac{\partial d^2}{\partial F}}$$を計算して単調増加とか言わないとなぁ、、、
※めんどくさくなって計算ソフトに計算させましたが、

$$
\frac{\partial d^2}{\partial F}=\frac{8Fg^2l^2m^2}{(F^2+g^2m^2)^2}
$$

ってなるらしいです。すると$${F}$$について単調増加ですね。で、まぁなんとなくですが、極限を取ると、$${\lim_{F \to 0}d=0}$$,$${\lim_{F \to \infty}d=2l}$$となるので、ああそうだろうな、となりますね。

よって、選ぶべき解答群は(1)となります。


問題を適当に解いているだけなので、添字:例えば誘電率などがおかしくなっているのは悪しからず。。。

出展:令和5年度下期 第三種電気主任技術者試験理論科目

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