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帝王切開について

帝王切開について


日本では1980年代以降2000年代初めまで、適正な帝王切開の割合(15%以下)を保ちながら、世界トップの低い周産期死亡率(妊娠22週以後の死産+早期新生児死亡の割合)を実現してきました。

しかし、この10年ほどの間に急速に帝王切開が増加し、現在は20%を越えています。

帝王切開が増える理由として
高齢出産、不妊症治療後妊娠、妊娠高血圧、妊娠糖尿病、子宮筋腫
などのハイリスク妊娠が増えていることが指摘されます。
特にハイリスク妊娠の初産婦の方は緊急帝王切開になるリスクが高い傾向にあります。

当院の分娩方針

当院では不妊治療後に妊娠された方や、その他のハイリスクの妊婦さんの出産が多くなってきています。
以下の画像にありますように、ハイリスク妊婦さんの緊急帝王切開率がかなり高くなってきております

当院ではできるだけ安全に分娩を行うために以下のような分娩方針を立てさせていただいておりますのでご了承ください。

  • 妊娠時に38歳以上で体外受精で妊娠した初産婦さん

  • 治療の有無にかかわらず妊娠時に40歳以上の初産婦さん

  • 年齢、治療に関わらず医師が帝王切開で分娩したほうがいいと判断した方

以上の方は帝王切開での分娩とさせていただきます。
ご不明点がございましたら、お気軽にお問合せください。

妊娠リスク度チェック

今回「初期妊娠リスク度」と「赤ちゃんのリスク度」を準備させていただきました。
リスクが高いと出たので出産への心配がある方、帝王切開のことも相談したいという方は個別相談を行っておりますので、クリニックの受付で個別相談の予約を入れて下さい。
助産師もしくは看護師が対応いたします。また、帝王切開後のケアも行っております。
 
妊娠リスク度は、2005年4月に厚生労働省研究班が試案として作成した
「初期妊娠リスク自己評価表」を使います。
また「赤ちゃんのリスク度」は妊娠20週~36週に確認するためのものです。
赤ちゃんのリスク度も含まれています。

「初期妊娠リスク自己評価表」



1.あなたがお産をするときの年齢は何歳ですか?
16-34歳:0点、35-39歳:1点、15歳以下:1点、40歳以上:5点 

2.これまでにお産をしたことがありますか?
はい:0点、 いいえ初めての分娩です:1点

3.身長は150cm以上ですか?
はい:0点、いいえ150cm未満です:1点 

4.妊娠前の体重は何kgですか?
65kg未満:0点、65-79kg:1点、80-99kg:2点、100kg以上:5点

5.タバコを1日20本以上吸いますか?
いいえ:0点、はい:1点 

6.毎日お酒を飲みますか?
いいえ:0点、はい:1点 

7.抗精神薬を使用していますか?
いいえ:0点、はい:2点 

8.これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各1点>
( )高血圧があるが薬は服用していない
( )先天性股関節脱臼
( )子宮がん検診での異常(クラス3b以上)があるといわれた
( )肝炎 ( )心臓病があるが、激しい運動をしなければ問題ない
( )甲状腺疾患があるが症状はない
( )糖尿病があるが薬は服用も注射もしていない
( )風疹の抗体がない

9.これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各2点>
( )甲状腺疾患があり管理不良
( )SLE
( )慢性腎炎
( )精神神経疾患
( )気管支喘息
( )血液疾患
( )てんかん
( )Rh陰性

10.これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各2点>
( )高血圧で薬を服用している
( )心臓病があり、少しの運動でも苦しい
( )糖尿病でインスリンを注射している
( )抗リン脂質抗体症候群といわれた、
( )HIV陽性

11. これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各1点>
( )子宮筋腫
( )子宮膣部の円錐切除術後

前回妊娠時に
( )妊娠高血圧症候群軽症(血圧が140/90以上160/110未満)
( )産後出血多量(500ml以上)
( )巨大児(4kg以上)

12. これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各2点>
( )巨大子宮筋腫、( )子宮手術後、( )2回以上の自然流産
( )帝王切開、( )早産、( )死産、( )新生児死亡、
( )子の大きな奇形 ( )2500g未満の児の出産

13. これまでに下記事項にあてはまればチェックしてください <各5点>
前回妊娠が 
( )妊娠高血圧症候群重症(血圧が160/110以上)
( )常位胎盤早期剥離

14.今回不妊治療は受けましたか?
いいえ:0点、排卵誘発剤の注射:1点、体外受精:2点

15.今回の妊娠は
予定日不明妊娠:1点、減数手術を受けた:1点、
長期不妊治療後の妊娠:2点

16.今回の妊婦健診について
28週以後の初診:1点、分娩時が初診:2点 

17.赤ちゃんに染色体異常があるといわれていますか?
いわれていない:0点、疑いがある:1点、異常が確定している:2点

18.妊娠初期検査で異常があるといわれていますか? 
B型肝炎陽性:1点、性感染症(梅毒、淋病、外陰ヘルペス、クラミジア)の治療中:2点

1~18の点数を合計してみてください。

 0~1点→低リスク
現在のところ大きな問題はなく心配はいりません。
2~3点→中リスク
ハイリスク妊娠に対応可能な病院と密接に連携している施設での妊婦健診、
分娩を考慮してください
4点以上→高リスク
ハイリスク妊娠に対応可能な病院での妊婦健診、分娩を考慮してください
※10点以上だった方は事前の相談をお勧めします。

「赤ちゃんのリスク度」


1.妊婦健診は定期的にうけていましたか? 
受けていた:0点、妊婦健診は2回以下であった:1点

2.Rh血液型不適合があった方にお聞きします
抗体は上昇しなかったといわれた:0点、
抗体は上昇し赤ちゃんへの影響が考えられるといわれた:5点

3.多胎の方にお聞きします
2卵性双胎:1点、赤ちゃんの体重差が25%以上ある2卵性双胎:2点、
1卵性双胎あるいは3胎以上の多胎:5点

4.妊娠糖尿病といわれている方にお聞きします
食事療法だけでよい:1点、インスリン注射を必要とする:5点 

5.妊娠中に出血はありましたか?
なし:0点、20週未満にあった:1点、20週以後にあった:2点 

6.破水あるいは切迫早産で入院しましたか?
なし:0点、34週以後にあった:1点、33週以前にあった:2点

7.妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)といわれましたか?
なし:0点、軽症(血圧が140/90以上160/110未満):1点、
重症(血圧が160/110以上):5点

8.羊水量に異常があるといわれましたか?
なし:0点、羊水過少:2点、羊水過多:5点 

9.胎盤の位置に異常があるといわれましたか?
なし:0点、低位胎盤:1点、前置胎盤:2点、前回帝切で前置胎盤:5点

10.赤ちゃんの大きさに異常があるといわれましたか?
なし:0点、異常に大きい:1点、異常に小さい:2点 

11.赤ちゃんの位置に異常があるといわれましたか(妊娠36週以降)?
なし:0点、初産で下がってこない:1点、逆子あるいは横位:2点

1~18の点数を合計してみてください。
 
0~1点→低リスク
現在のところ大きな問題はなく心配はいりません
2~3点→中リスク
ハイリスク妊娠に対応可能な病院と密接に連携している
施設での妊婦健診、分娩を考慮してください
4点以上→高リスク
ハイリスク妊娠に対応可能な病院での妊婦健診
分娩を考慮してください
 
 
いかがでしたでしょうか?
出産はお母さんも赤ちゃんも命がけです。
安全が一番!!
後悔のない方法を選んでくださいね。

帝王切開で出産される方へ

齋藤シーサイド・レディースクリニックで出産されるかたへ


当院の帝王切開の特徴は創が小さく痛くない
翌日には歩けるほど傷の痛みが軽いと言われています。

院長先生は帝王切開の『神の手』といわれるほど…
以前、週刊新潮に掲載されたほどです。


当院で帝王切開をされる方へ、少しでも不安が減らせるように
動画を作成しましたのでぜひ参考にされてください。

ぜひ、参考にされてくださいね!!



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