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ドラマ「不機嫌なジーン」

せっかくFODに入ったので、昔のドラマを見よう。2005年放送。このあたりから、当時見ていた記憶がうっすら残っている。ちゃんと認識して見出した頃。このドラマも、ストーリーは覚えていなかったんだけど、「俺とてんとう虫、どっちが大事なの?」「そんなの選べないよ」という強烈セリフだけ鮮明に覚えてた(笑)
結論かなり私好みのドラマだった。私はコミカルに言い合う男女が好きなのかもしれない。「最後から二番目の恋」和平と千明、「最高の離婚」光生さんと結夏ちゃん、「結婚できない男」桑野さんと早坂先生、そしてジーンと教授。

内野さんがこんなキャラクターだったの、全然覚えてなかった。教授、醸し出すエロさが、色気が、まじでやばい。ほくろもセクシー。声も素敵。教授、軟派で気分屋で自信過剰で、めちゃめちゃムカつくのに、知的で仕事には熱心で面白くて尊敬できて、寂しがりで、結局大人で優しくて全てお見通ししてくれるから好き〜🫶白いスーツが、赤いシャツがこんなに似合うなんて~。基本スーツなのもズルい。
そして竹内結子が本当にかわいくって、彼女をもう見れないってことを信じたくないな。こうやって作品を見るたびに、少し悲しい気持ちになちゃうね。
ストーリーも新鮮だし、途中に挟まれるイラストや動物の映像や、最後の登場動物紹介も含めて、斬新だったんだなぁ。主人公二人の関係性とかもあんまりない設定な気がする。環境問題や動物の生体などの勉強にもなるし、ストーリーも面白い、なにより南原教授がコミカルで、かなり見やすい。理系の研究室という設定もいい。楽しそうで憧れる。
改めて見返していて、ちょっとだけ、大好きな漫画「動物のお医者さん」の雰囲気感じた。この漫画自体はコメディなので恋愛描写が全くないんだけど、もしあったらこんなかも!?と思わせてくれるドラマだった。
にしても、いま見ても、キャスト渋いなぁ。これ月9って、なかなか攻めてる。
主題歌がYUIだったことに驚いた。YUIが流行ったのってこんなに前だったっけ!?あと毎回エンドロールのキャスト紹介にクスッと笑える工夫あり。

1話、展開が早すぎて、感情移入出来ないよってくらい、色々と詰め込まれすぎている。唐突に全登場人物が登場してきて、過去と今と未来の全部見せで、恋して失恋して泣いて、ハリスホーク呼んで(笑)

仁子と健一くんの絵に描いたようなほんわか爽やかカップルが、超かわいい。ってか健一くん、めっちゃかわいい奴なんだよな~。誕生日に遅刻した仁子に、「怒ってないけどさ、悲しいよね…」とか言うんだもん…かわいい…。そのあとの怒涛の正論もかわいい…。健一くんは優しくて普通でかっこよいのに、研究のことは分かってくれないし、教授に心を振り回されちゃうんだよね…。

途中で仁子が23歳って分かり衝撃。修士行って数年経ってて、26歳くらいの設定だと思ってた…。ということは、最初のイギリスは20と33の恋だったの!?!?そりゃあの浮気場面見たら、仁子ショックだし、教授ひどいよ~~!!でも、そりゃぁ~好きになりますわな~~~!!って感じ。不安な海外で尊敬できる大人な男が、甘えてきたら…ねぇ……
素でしゃべるときと、ふざけてるときと、かしこまって話す時とのギャップがさぁ、たまらなくない??テンション変えてくるんだもん~ずるい。神宮寺と話してるときの感じ、本当に好き…。南原教授、動きとか台詞とか、かなり漫画っぽいキャラクターだ…。漫画?というかアニメ?にしたら、めちゃめちゃ人気でそう。

6話、山に老けた王子が迎えにくるところ、大好き。「落ちた先でオオクワガタ見つけたんです」に「良かったな!」って返してくれる教授が、本当にたまらないかっこよさ。健一くんと比べたときに、やっぱり仁子の好きを肯定してくれる教授が果てしなくかっこよく見えるの。やっぱり大人だし。仁子が論文を渡したときに「分厚いラブレターだな」って言うところとか、そういう一つ一つの台詞が、とってもいい。でも、まあまあ最悪なことを言っているところもあり、今じゃアウトだろうなあ(笑)でもやっぱりどこか憎めないし、素直になれないかわいい教授💕という加減が、本当に絶妙なんだよあ。内野さんの演技、そして脚本が本当にいいんだろうな~。

7話、ミネソタに行く教授と仁子の最後の会話、超いい。どうしたってかっこいいんだもん教授は…。でもやり直さない選択をする仁子の気持ちも分かる。故のあの涙。

8話、ミネソタ旅行プレゼントのポイントを貯める仁子。教授のこと大好きじゃ~ん。信頼出来すぎる。カマキリの講義中に、手を挙げて再登場する教授、キャー💕すぎでしょうが!!かっこよすぎるでしょう…?最後に別れたあの場所で、駆け寄り抱き合う二人…最高!
教授が調べ物してる背中がかっこよすぎて、そんな背中を見つめながら、仁子と一緒にニヤニヤしてしまう。仁子のためを思って、男としてじゃなく、行動生物学の先輩として、発言してくれるところも好き。
干潟の件で仁子が真実を知り、教授にロールキャベツを持っていくシーンも本当に良い。真実は仁子だけ知ってくれてればいいよね。教授が褒めたり、甘えたりしたときに、嬉しくないといいつつ、嬉しそうにはにかむ仁子の表情の、最高さったらないよ。賞品にキスしてやろうって言われて、いらないですといったあと、教授に「本当に、全然?」聞かれたあとの、仁子「っていうか、まぁ、そのうちにぃ」の顔と言い方が宇宙一かわいい。抱き締めたい。抱き締めるその場で。そのあと教授「オッケー。頑張れよ!研究!」なんだもん、かっこよすぎ(涙)

見る前に最終二人がくっつかないということを知ってしまっていたので、なんで!?なんでこの二人が結ばれないわけ?結ばれない理由がある?こんなに愛し合ってるのに!?やだよ~寂しいよ~と思いながら見進めていたのだけど、最後まで見て、なんてすごいドラマなんだよ~ってなった。女性の結婚とキャリアの問題までも描いていたんだね…。教授は仁子と仕事どっちも得れるけれど、仁子はどちらかを選ばなければいけないっていう。いつの時代も変わらぬ悩み。仁子が幸せなんだけど、大好きなんだけど、オーストラリアに行くのをなんとなく決めきれないのも本当に分かる。教授に付いていって、研究してたって、どうしたって「教授の奥さん」になってしまうもんね。それにしても教授の気持ちも分かる。でも教授は優しい。やっぱり大人。かっこいい大人。カリオストロのルパンのような本当の大人な男。

なんて、なんて、なんて悲しいお別れなの……なんて現実的な終わりなの…。なんていいドラマなの……。なんていい脚本なんだ…。

教授のことが好きだけだった自分に戻りたいって、仁子が言うのが本当に切ない。最後の涙も本当に切ない。まあ、でも年の差だから仕方のない気もするんだけど(笑) 仁子からしたら、今すぐにキャリアか結婚かの、その選択をしないとダメなの?!という感じだよね。付いていかなかったら終わりなの!?っていう。
神宮寺が仁子に言う「1+1は自然に2になれないのよ。2になるには、2になろうとするお互いの決意が必要なの」という話も本当にいい。二人を見つめ続けた神宮寺の存在も大好き。

仁子、なんてかっこいい女性なんだ。結婚ってタイミングって本当にそうなんだよなあ。ラ・ラ・ランドじゃないけれど、出会ったタイミングが違ったら、あのときに結婚していればってことが、世の中には五万とあるんだろう。
どんなに好きでも、どんなに一緒にいたくても、好きなだけでは、2になれないこともあるんだなって、こんな恋もあるんだって。
本当に悲しいし、切ないんだけど、仁子の未来は明るいし、仁子の選択を応援したい!(勝手に)

仁子「あんたたち男の脳に愛なんて存在しない。」

仁子「いつも思うの。他の動物はあんな器用に生きてるのに、どうして一番脳が発達してるはずの人間が、こんなに不器用なんだろうなぁって。」

南原「心配するな。失恋の痛みで人は死ねない。」

仁子「私は彼の欠点が大嫌いだ。同時に愛おしいのだ。私はなんてアホなんだろう。」

南原「人生とは、ままならない。鳥が、進化の過程で、翼を持つことを選び、アリクイがアリを食うことを選んだように、人は悩むことを選んだんだ。悩み、考えることで、進化した哀れな生き物、それが人間だ。100%満ちたりてる奴なんて1人もいない。」

南原「愛してたよ、ジーン。知らない間に愛してた。」

南原「社会に関わると科学者なんて無力なもんだ。無力でお前に嫌われたかと思った。」
仁子「あの私、あなたのかっこ悪いところも、みっともないところも、既にたくさん知ってますから。」

仁子「戻りたい。昔の教授が好きだっただけの自分に。」