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よくおごってくれる綺麗なお姉さんは、働くお姉さんたちの理想が詰まっている。

こんばんは、日本ときめき研究所のKEIKOです。
あっという間に春爛漫になりました。昨年の自粛期間中に始めたこのnoteも早いもので1年以上の時を経ておりました。不定期すぎる更新なのに、こうして足を運んでくださり、本当に感謝です。ありがとうございます。

さて、本日は私をBTSの沼に突き落としたオンニ(韓国語でお姉ちゃん)に、劇的におすすめされた...ええ、それはもう劇!的!に!おすすめされたこちらの作品「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」について。完走した感想を暴走してみようと思います(ラップライン)。

この作品を働くお姉さんが観るべき理由

まずは、この作品を観るときの注意事項について述べておきたい。続きが気になるかもしれないけれど、うっかり公共交通機関などで観てはいけない。必ず、ひとりもしくは気のおけない女友達と、ワーキャー言えたり、顔がにやけてもいい場所で観てほしい。

なぜなら、全女性がときめくあれやこれやのシーンが詰まっているからである。それも、かなり長い尺で!!!!

日本ときめき研究所を名乗っていながら、あまりの甘々加減に私は歯が溶けだすかと思いましたし、一緒に見ていた寡黙な夫は「何見させられとんじゃこれは...//////」と恥ずかしそうにつぶやく始末。

簡単に一話のあらすじ。

フランチャイズのカフェの会社に勤務するユン・ジナは、毎日親から結婚を急かされ、仕事にも追われ忙しい日々。それなのにある日、弁護士の彼氏ギュミンから突然別れを告げられる。実はギュミンが浮気をしていたことを大親友ギョンソンから聞かされたジナは、浮気現場で復讐をしようと試みる。そんなジナの元に、アメリカ勤務から帰ってきたギョンソンの弟ソ・ジュニが突然現れて...。

はい。そんでメインビジュアル見ての通り、ジナとジュニが心を通わせてく過程が描かれている作品なんですが、1話50分で24話。

壮大にネタバレすると、5話からお付き合いがスタートします。そこから17話まで甘々期間が、実に12話分。それはそれはめくるめく甘々が展開されます。
でも、この手の韓流ドラマが大好きな私たちは気付いています。幸せ絶頂の後に、どん底に突き落としてきやがるんです、韓流ドラマは。こうやって高低差・緩急を作ってきやがるんです、韓流ドラマってやつは。でも、それを求めているのさ...わかっているから水戸黄門(定番のパターンが良いことの例え)。
そうです、予想通り17話ぐらいから雲行きが怪しくなって、谷底レベルの辛い気持ちにしてきやがります。でも安心してね水戸黄門、最後はもちろんハッピーエンド。しかしこの17話以降が辛すぎて辛すぎて...国家陰謀とか、企業売買みたいなスリルとは全く違う、もしかしたら日常にあるかもしれないちょっとしたこと、恋愛しているときのあの愛しさと切なさと心強さが味わえる、そんな作品なのです。
もう少し細かく、このドラマの魅力を語らせてください。

チョンヘインは"国民の彼氏"である

そう、なのである。韓国のみんながそう思ったきっかけがこの作品なのである。その前に我らがヒロインのご紹介。

イエジン


主人公のユン・ジナを演じるのは、愛の不時着のレビューでも書きましたがラブコメの女王、ソン・イエジン様。彼女って、なんでこんなに美しいのにかわいいのかしら。個人的には韓国版アン・ハサウェイってイメージ。一生懸命な良い人の役がすごく似合う。美女だけどチャーミングな、年上のお姉さんを演じています。

ヘイン


そのお相手が、韓国民をして、国民の彼氏と言わしめたチョンヘイン。見てください、このご尊顔。育ちの良さそうな、つるんとしたお顔。ユン・ジナからすると、自分の大親友の弟(7歳差)にあたるわけですが、清潔を絵に描いた、さわやかイケメン。
この、「友達の弟だし恋愛対象じゃなかった」年下男子の、私に対しての恋愛表現が、たまらん悶える案件なのです。あ、うん。私にじゃなかった、ユン・ジナに向けてです。

みんな大好き かわいいとかっこいいの共存

ジナとジュニは同じビルにオフィスがあるんですけどね、顔見る度にジュニが「ごはん奢ってくださいよ〜」とか言ってくるわけです。にこにこしてね。かわいいんす。文句なしに。

それでね、仕方ないな〜つって、ランチしに行くじゃないですか。タイトルにもさ「よくおごってくれる」って書いてあるから、ははぁ、そうやってごはん奢っていって、愛を紡いでいくパティーンなのか?と思って観るじゃないですか。ごはんをもりもり食べるわけですよジュニが。わんちゃんみたいに。
その前にね、セクハラしてくる上司とごはん食べに行くシーンもあるんですけど、くちゃくちゃ音を立てて食べるわ、人の食べてるものに手を出してくるわ、地獄なんですね。
それがね、ジュニったら、お行儀よくうれしそうに完食して。ずっと笑顔で。もうさ、それだけでお姉さんたちは満足なわけですよ。

なのにさ、ジナがお化粧室に行ってる間に、お会計済ませてくれてるジュニ...えっ、なんなの、えっ、スマートじゃん...きゅん...。
みたいな、こういうシーンの描写が、めちゃくちゃあるんですわ!女子が好きな姫扱いを、チョンヘインがめちゃくちゃしてくる!っていうか「よくおごってくれる」っていうタイトルの割に、ユン・ジナが奢ってるシーンって一回も出てこない、そんなオチ(オチではない)。

この、ジュニの弟キャラの、穏やかでにこにこしているかわいい姿と、男性らしく紳士にエスコートしてくれる姿、彼女のために感情まる出しにして怒ったりする姿が、たまらんギャップを作り出しておりまして。私たちの大好きな、かわいいとかっこいいがまさに同居する、そんな男性がソ・ジュニなんでございます。はい、日本の国民の彼氏にも、認定したい。認定してくれるとこ、どこですか?

忘れかけていた 恋するキラキラを思い出させてくれる

そんなラブコメの女王と国民の彼氏のイチャラブなわけです。良くないわけがないわけです。

雨の中を相合傘で歩いたりとか、酔っ払って距離が近くなっちゃったりとか、相手が見えなくなるまで見送りあったりとか、そしたら結局帰れなくなっちゃったりとか、みんないる飲み会なのに机の下で手をつないじゃったりとか、家飲みからいい雰囲気になっちゃったり、とかとかとかとかとか。
全話の半分以上はふたりのいちゃついてるシーン(しかもスロー)なんですが、これがまた美しいんだわ。

なんかですね、いい意味で韓国ドラマっぽくなくて、アバウトタイムとかの洋画のような雰囲気。使われているBGMも基本的にハスキーなボーカルが超魅力的なJazzだったりして。うっとりどっぷり、恋してるふたりの気持ちに入り込めちゃう仕立てになっています。どのシーン切り取っても、絵になる美しさです。

ふたり

そのふたりを待ち構える恋の試練というのが、元彼ギュミンとジナのオモニ(お母さん)という身内感!スケール自体は大きくないのですが、冒頭にもお話した通り、なんか現実にありそうなシチュエーションだからハラハラドキドキしてしまうのかしら。

元彼ギュミンは自分が若い女に逃げたくせに、やっぱりお前しかいない〜とか泣きついてくるわけです。そいで結構サイコパスみのあるストーカーしてくるんですが、それをチョンヘインがボッコボコにしてくれるので完全に踏み台です。おかげさまでチョンヘインのスパダリ(スーパーダーリンね)ぶりがこれでもかと味わえてしまうので、それはそれで感謝。

ジナのオモニは、娘の結婚相手に家柄をすごく求める方でして、結果的にジナとジュニの交際がバレたときに大反対するんですね。ジュニのお家はご両親が訳ありだったりで、それが気に食わないと。でもジュニとギョンソン(ジナの親友)のことを家族同然に20年間過ごしてきたのに、交際が絡むと人格否定までしてぶち壊しにくるのです...ここからが悲しい17話の始まり...。韓流ドラマには珍しく、オモニが悪者でアボジ(お父さん)が良い役な仕立てになっております。

恋にスパイスはつきもの

オモニの攻略というのがこのドラマのポイントなのですが、もうひとつの山場が、順番が前後しますが「大親友の弟(ジュニ目線だと大親友の姉)と付き合う」ということ。

みなさんは経験ありますか?友達の兄弟・姉妹と付き合うシチュエーション。ほどよく仲良しだったら全然ありかもしれないんですが、ジナとジュニの場合は、ほぼ家族・親戚同然の近すぎる仲だったんですよね。いろいろ周りにバレたら気まずい、と最初は周囲に隠してお付き合いがスタートするわけです。
ほんとはね、付き合っても全然問題ないふたりなんだけれど、まるで不倫カップルかのように、それはそれはこそこそと...。ま、でもそれがなんかふたりの恋愛のスパイスになってて、スリルも相まって盛り上がっちゃうんですけどね。

そしてある日、突然ばたばたと身内にバレていくわけなんですが、まぁね...ちょっとバレ方が辛かったりするわけですよ...。そんな絶望が待ってるなんて、思ってもなかった突き落とし方してきます。それもジナとジュニなりの優しさで隠してたのに、とか思うわけです。オモニにしても、娘の親友にそこまで言う?!ってなことを浴びせるんですが、それもね、オモニなりの愛なので...。

そういう意味で、自分の「善かれ」は、時として誰かを傷つけている可能性があるということを、この作品で改めて感じてしまった次第です。

仕事を頑張る女性にこそ 年下男子を推したい

この作品を見て、研究所としてのひとつの論がさらに明確になりました。それが、仕事を頑張るシングル女性にこそ年下男子がいいぞ、ということ。

ジナもドラマの中でそうなのですが、私の友人でも仕事がめちゃくちゃできる優秀な女性って、頑張り屋さんなんです。ご本人は仕事一筋!って思ったこと一回もなかったりするんですけど、真面目だし、求められてるし、能力高いからやったら出来ちゃって、さらに会社から期待をかけられて...やりたいことではないけど、なんかここまできちゃった、気付いたら管理職...みたいなケースがすっごい多いんですよね。

仕事では役割があるから決断が早かったりするけど、自分のこととなると決められなくて、一緒にいる人に委ねてくれる優しい〜女性が多いのです。だから、プライベートではぐいぐい決めてくれる男性に惹かれやすい傾向があるんです。そんな男性を求めているのに真逆の、彼女の一面だけを見て「できる女性だ...!」と思っちゃう、甘えたい願望のメンズが寄ってきたりする...。

で、なんでこのタイプに年下男子がいいかというと、まず年下男子って期待値が低いんです。良い意味です。
無意識に男らしさを求めている中で、年上の男性に対しては「こうあって欲しい」みたいな変な理想を押しつけがちで、ちょっと頼りなかったりするだけで「え、ない」みたいに、減点方式で採点しちゃうんですよね。
ところが年下の場合は、いい意味で過剰な期待をしていないので、この作品のように、奢ってくれたり、エスコートしてくれたり、守ってくれたりするだけで、点数爆上げになるパティーンが多い。何してくれたって加点になっちゃうお得な生き物。

それに加えて、若いってだけで勢いがあります。ええ、ええ。求めていたぐいぐい引っ張ってくれる感じあるよ!期待値ゆえのギャップも生じて、さらに振り幅できゅん増しだよ!更には、同世代の男子に相談したら、リスクとか、俺はこうだったみたいな武勇伝を語られちゃうところが、年下男子は明るい未来を描いて背中押してくれちゃったりします。あと、そっちの勢いもあります。はい、何がとは言いませんが、そっちです、お察しください。それだけで、女性として求められてて自己肯定感上がります。

そして付き合い方もちょっと若いから、仕事が忙しいけど一緒にいたいから今から会おうよ!みたいな感じになる。
これ、好みもあるし、全員がそうとは言い切れませんが、結構このパティーンで年下男性と付き合ってる人多いんですよね。

この作品にも こういう対比の描写がたくさん出てきます。自分より若い女性に浮気した元彼と、ジナさんが世界で一番きれいって褒めてくれるジュニ。仕事が忙しいのを言い訳にしてなかなか会ってくれない元彼と、いつでも駆けつけてくれるフッ軽のジュニ。相手のことを考えずに暴走する元彼と、ジナの考えや思いをいつでも優先してくれるジュニ。

え、これなんか書き出してたら、年が上だろうと下だろうと、同じ年だろうと元彼がヤバイやつなんじゃ...って思ってきた笑。だけど、そのコントラストの細かい積み重ねが、ジュニにはまっていくジナへの共感を作っていて、どっぷりこの作品にハマってしまったのでした。

別れの描写も歳の差ゆえか

実はこのふたり、作品の中で別れて5年の月日が経ちます。

オモニに交際がバレて大反対され、職場でも上司のセクハラ問題が訴訟にまでなっちゃって、公私ともに超多忙を極めていたジナ。
そんな時に、ジュニがアメリカ転勤になってしまうのですが、周囲になかなか認めてもらえない苛立ちから、ジュニはジナに「一緒にアメリカに行こう」と提案します。でも、ジナは韓国に残る決断をします。

これが実質ふたりの別れを決定づけるのですが、このあたりも、7歳の差が生み出す違いなのかな〜と思ったり。
恐らくジュニは超ライトな気持ちで、幸せだからその延長で、アメリカに一緒に行こうって発言したと思われるんですよね。
でも、ジナにとってそれは、全ての負けを認めてしまうことになるから、彼女のプライドが許さなかった。いちばん辛かったときにそばにいてくれなかったって作中で本人が言ってますが、これ本当に胸が張り裂けるような気持ちにしてきます。

そして5年後に再開するわけですが、5年間ジュニはずっとジナのこと思ってるんですよね。ジナはオモニのお眼鏡に叶う新しい彼氏ができちゃってるんですけど。これも男性と女性の、5年の歳月の捉え方とか、結婚相手に求めることとかの違いかもなぁとか思ったり、してしまったり、したわけです。でも安心して観てね、最後はハッピーエンドよ。そりゃだって韓流ドラマだからね。

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自分を大切にしてくれる人と付き合うこと

女性として何を大切にして生きていくかー。
なんて難しいことを提言しようなんて気持ちは微塵もないです笑。でも思うのは、職場で求められるがまま仕事をこなし、否定され、上司のセクハラも笑顔でやり過ごして、ある意味自分がなかったジナが、ジュニと付き合うことで自分を大切にしなきゃって思えるようになった。自分の意思で選び、違うことには違うと声をあげられるようになった。
そんなジナの成長も描かれていて、きゅんきゅん甘々な部分はもちろんのこと、女性にこの大切さを教えてくれる素敵な作品だなと思いました。

そこもひっくるめて、仕事を頑張ってきた全ての女性にこの作品はおすすめです。国民の彼氏が、ときめき度マックスで世話焼いてくれます。音楽が、映像が、ここちよい作品です。お時間が許せば、ぜひご覧ください。

それでは長くなりましたが、このあたりで...!