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摘み取って捧げたら人に笑われそうな

トップの最初の写真は、一年前、薬丸翔さんと映画を撮ったときのものだ。
大友律さんと、長友郁真くんがいる。
楽しそうだし、僕も、楽しかった。ずっと爆笑していた。

誰かへ。

こんどさ、思いっきり、頭の中に浮かんでいることを、
べつにオチなんてなくていいから、順番に、
十分でも一時間でも三時間でも朝まででもいいから、話してみようよ。


なんだか色々と気にしすぎなのよ。
尺とかも、いいんだよ。
聞くから。

最近、読んだ戯曲の中に、こうあった。
「走ろう」

「どこへ?」

「走りながら考えればいいのよ」

いっそこのまま消えていなくなっちまえばどんなに楽だろう、という歌い出し、やはり志摩遼平は天才か?

ダンデライオンという松任谷由実さんの曲で、
「摘み取って捧げたら人に笑われそうな ぎこちないぬくもりほど泣きたくなる」
とある。
その通りだ。

そんなことの繰り返しじゃなかろうか。

こんな時代に、言葉で何を語れるだろうか。

スマブラで同じキャラクターを選んで全員に勝ち続けていたら、
「求一郎くんの為に良くないから」と全力で挑んできた岡崎育之介に破れた。
僕は、ロボットを使い、彼はピカチュウを操った。
敗けの味を覚えた。崇高な敗北だった。
集中力は、確かだった。
僕らは終点から去り、握手をした。
繰り広げた戦いは、決着したのだ。
常に、恥のない戦いをしなくてはならない。
追うものと追われるものではない、一人の人間として、互いが向き合った瞬間(とき)だった。
街の喧騒とは程遠い、完成された静寂(しじま)だった。
静謐の中で、藤原季節は言った。

「じゃあ、最後に一回、おれ、クッパで戦っていい?本当は、おれ、クッパの使い手なのよ。」

ひとり全負けし、カービィを頑なに使い続けてぼこぼこにされ、蚊帳の外にいた石原滉也は、ただ僕らのその光景を見ていた。

失礼な人は、本当に多い。
だいたいそういう時は、その前に自分が先に相手に何かしらの失礼を働いてしまっているかもしれないと思うけれど、(おそらく)そうではないパターンも多すぎる。
自戒の意味を込めて、愛憎を込めて、ここに記しておきます。
自分もそうならないように気を付けたい。
失礼に、それを上回る誠実で返すことの意味が、今は悲しいけど分からない。
そのなかで、時おり、本当に誠実な対応を律儀に真摯にしてくれている人に出会うと、胸がスッとする。
僕もそうありたい。

じぶんが、だれかの
なにかであったと、
思えたらいいよな。
価値があるよな、こんなじぶんにもきっと。
映画『ソワレ』を観て、祈るように、そう思った。

手にいれていない価値観がある。
当たり前である。生きている世界が狭いのだから。
似たような界隈でつるみ、似たような場所に行き続けて、どうして新しい感覚を手にいれられようか。

僕は、ずっと村上龍さんの小説を読んだことがないな、と思っていた。
なんだかこの人の言っていることは、僕が人生で得てきたものとはまた違う尺度からのもので、正直すこし気持ちが悪いとすら思っていたが、今、その気持ち悪さも身体に入れている。
『全ての男は消耗品である』というエッセイにこうあった。


大切なのは何だろう。
やはりインテリジェンスに頼るしかない。
情報によらなければ、オレ達は生きていけない。
「情報」というのはハードボイルド作家の人生相談を読んでも手に入らない。
まず、人生相談などという考え方に唾を吐け。
偉そうに何か言ってる奴のことを信用してはいけない。
(オレは、信用しろ)
自分だけの情報を持たなければ、嘘もつけないぞ。
さあて、自分だけの情報なんて、どこにあるのでしょうね。
チルチルとミチルのように、自分だけの情報を探しに行けば、どこかにあるのでしょうか?
ない。
必要なのは、オレは、こだわりだと思うね。
スタイルかもしれない。
自分のスタイルを持って、変えなかった奴だけが情報を得て、快楽を得る。
決してフュージョンに走らないチェット・ベイカーのようにだ。



かっこいいなあ。この格好よさは、今まで知らなかった。
知性がなければ台本も読めない。
大切なのは、インテリジェンスである。
それも記憶至上主義のものではなく、受験勉強で使うものではなく、生き抜くインテリジェンスである。
識字率の低さたるや。
感性だけでやっていけるほど甘い業界ではないと、よく思っている。

最近、かっこいいポスターを集めているよ。
すこし、お裾分けします。

映画って格好良いよな。浪漫だよなあ、映画は。
マジカルエンドが、もっとあっていいよなあ。

うん。

僕らは、誰が何といおうと、今は、いいね、と再生回数の世界で生きている。
情けないよなあ。悔しいよなあ。
やりたいことをやろう。

脈絡が常にないけど、このプーさんの映画が、本当に素晴らしいので、機会があれば観てみてください。

第7世代実験室の『たかが世界の終わり』の情報が公開した。
僕は出演しないが、関わりを持った作品になったし、憧れの場所へ足を踏み入れさせていただいたきっかけになった。

銀粉蝶さんとは、かつて神奈川芸術劇場プロデュースの『ルーツ』(作・松井周、演出・杉原邦生)という舞台でご一緒した。
久し振りにお会いしても、スーパーチャーミングで、僕のことも気に掛けてくれていた。
大ではなく、もはや超のつく超大先輩だが、フラットで、映画と演劇の教養が凄まじく、瑞々しく、優しく、厳しく、美しく、キュートで、可愛らしい。
本当に素敵な女優さんだ。
また何かご一緒出来ることを心より祈っている。
今回も、とんでもない役柄で登場する。

僕も、配信で作品を観ようと楽しみにしている。
これを読んでくれている誰か、よかったら一緒に観ましょう。
リアルタイム視聴しかなく、アーカイブは予定されていないようなので、もしかしたら観れないかもしれないけれど。


応援される作品に出たいし、生活者の実感を絶対に失っちゃいけない。
身銭を切って作品を観る、ということがどれだけ尊く、重く、凄いことか。

映画『映像研には手を出すな!』が公開した。
僕も、ゲバラ、という役柄で出演している。
今のプロフィール写真が金髪なので勘違いをされそうだが、僕は下水道部ではなく、ゲバラである。

映画版の監督でもある英勉さんとは、『映画 賭ケグルイ』でご一緒して、そこからずっとご縁が続いている。
げらげら笑いながら撮影を進めてくださって、本番に入る前に、必ず前室に監督自ら来てくださって、愉快にコミュニケーションを取って下さって、撮影がいつもとても楽しい。


実は初日に映画館で観た。
基本的に、関係者の試写会場で映画を観るのが苦手である。

脚本を読んだときも思ったけど、この映画はきっと、モノを創る人へのモノ創り応援譚なんだ。
応援された気持ちになった。
主演の三人がとても魅力的だった。

アイドルが主演だというだけで、その映画をファンしか観ないジャンルモノだとジャッジするのはきっと間違っていて、当人たちが最も色眼鏡で見られることを自覚している筈だし、彼ら彼女らはやはりスターたる所以があります。
人を惹き付ける圧倒的な力。
見えない努力。
愛される真っ直ぐさ。

僕が撮影の日も、(そりゃそうなんだけど)乃木坂46のお三方は、難しい長台詞を完璧にこなしていた。
ミスする気配も全くなかった。

大衆の欲望に応えることの出来る方々の素晴らしさを、映像研で、改めて発見した。

初日のラインライブで、ゲバラの名前を出して頂いたと聞きました。
ありがとうございます。

第4話のあるシーンを撮り終えた後、山下美月さんから「普段からそういう人なんですか?」と聞かれたので「僕は、自分でも自分が分からないんです」と答えました。
変な返答をして、本当にすみませんでした。

映像研を観て、この文章を思い出したりもした。

映画『ミッドナイトスワン』も公開中だ。
あるシーンで少し、出演している。

監督の内田英治さんのワークショップを数年前に受けた。
全てのことが無駄ではない。

この映画も草彅剛さんという誰もが知るトップスターが主演だが、アイドルという枠組みに収まる訳がない、強烈な演技と存在感。
撮影現場でお会いしたとき、お話などは全くしていないが、机を挟んで台詞のやり取りを少ししただけでも、圧倒的な殺気を感じた。
それはこれまで誰からも一度も味わったことのないものだった。

この映画も、実は、公開初日に映画館で観た。

誰かの、何かに、なるだろうか。
主義主張などではない、こういう人間が世の中には存在するのだということを指し示す映画になっていると思う。
好き嫌いは分かれるだろうとも思う。

何で俺だけ、私だけ、こんな目に合わなきゃいけないの、ということが多すぎないだろうか。
みんな、つらいね。
絶望的な気持ちがあるよね。
絶望を通り越すときもあるよね。
表現も「同情」では、もはや生ぬるいんだ。

僕も、摘み取って、捧げたら、人に笑われそうな何かを、
あげたいし、もらいたい。


成熟した人間、って、存在するのだろうか。
弱くない人間なんていない筈だ。
僕は、そちら側の人間だ。
否。
側、ってのもないんだろうな。

ご心配の連絡をくださった皆さま、気に掛けてくださっている皆さま、どうもありがとうございます。
こういうとき、ひとりひとりに、どう言われたかを記憶する能力を手に入れました。
皆さまも、どうか健康にはお気をつけて。
 

良い演劇を観ると、数日気分が良いです。
最近、良い演劇を観たんです。
これはしばらく胸にしまわせてください。



僕は明日もお芝居のある場所に、どうにかいられます。

#映像研 #ミッドナイトスワン #第7世代実験室 #ダイナナ

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