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なぜBLに惹かれるのか?

わたしは、隠すことなく腐女子である。
女子と言うには憚られる年齢ではあるが、まあカテゴライズされるならそこである。
不思議に思うことがある。
なんでここまでBLという世界に惹かれるのだろう。
きゅうちゃん的な考察をしてみようと思う。
あくまでも、対象はわたしだ。

現在400冊を超えている電子図書

ハッキリ言って、ここ数年間の自分は異常だと思う。でも止められない。
紙の本も当然持っているが、スペースの関係もあり、わたしのBL本は、ほぼ商業BLなので、電子図書である。
これだけ読んでみて、わかったことがある。

わたしと、作品たちの適度な距離感である。

わたしは壁になっている。

わたしがこれらの物語に没入する際の自分の位置。
それは、まさしくその空間の壁か空気なのである。

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必要以上に、登場人物に感情移入することはない。何故なら、わたしには決定的にわからない部分があるからだ。

わたしには、男の身体はない。

ああ、これって良いんだろうなあと思いながら、わたしは壁として、空気としてそこに佇み、ひたすら眺めていることしかできない。

男女の恋愛ものは、自分を投影しがち

これまでも、まあ漫画は好きで読んでる方だと思う。少年漫画も少女漫画も、それなりに。何なら、青年漫画やTL(ティーンズラブ)漫画だって読んでいる。

ただ、そこで、決定的に思ったことがある。

男女の恋愛ものは、自分を主人公に投影しがちなのである。なので、美男美女のカップル出て来るような漫画はあまり読まない。

主人公がヲタクだったり、半ば酷いくらいの奥手だったり、おデブだったり、DVだったり。

どこか、共感できる部分を探して、その主人公がイケメンの彼と何故か結ばれる話を読んでは幸せな気分になったり。

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結局うまくいかなくてはイライラしたり。

正直、疲れることも多い。だから、黒執事やデビルズライン 、いぬやしきと現実離れしたものにハマる傾向があることは否めない。

現実社会とのギャップ

本当は、エリートの彼とも肩を並べて切磋琢磨し、バリキャリの道を歩んで行きながら、ラブもそれなりに楽しみたい、と思っても、まあ、それはほぼないよね。リアル社会。

そして、現実だとあり得ねえんだよなあ、なんてやさぐれながら、夢の世界に浸るわけで。

年下の恋人ができる話読んでても、実際には彼が子供を欲しいと思ったら、アラフィフなんかは難しいわなあ、別れるしかなくなるよなあ、とか。

夢の世界を楽しむはずなのに現実に否定されてしまう、これが現実。

BLの世界だとどうなるか

あくまで商業BLで、という話ですよ。

男同士だから、当然お互いバリバリとキャリアを争いながら恋愛成立する話も、男同士でラブラブエチしちゃう話も、自分に投影することはない。

あくまでも、この2人を見守る部屋の壁として、空気として、その場に存在する感じ。

いろんなカップルのいろんな世界のなかの一部となって俯瞰する感じ。これ、意外と楽しめるんだよね。

いろんな障壁、試練はあるけど、頑張って乗り越えてって、透明人間のように存在感のないわたしが登場人物たちを応援してる。

ちょっと引いたところから、思う存分楽しめる感覚というか。

BLはファンタジーだから、そういう楽しみ方も許される。

わたしのように夢みる夢子ちゃんは、そういう世界をいろいろと垣間みながら、いろんな世界観を楽しんでる。

尊い、っていう感覚がわかるようになった

これは、本当に、当初は理解できなかっんだけれども、壁となり、空気となり佇むようになってから、ふたりの恋の行方や、エチや、いろんな心の動きを、気取られることなく、近くで眺めていることにより、より尊いものに感じられてしまうことがある。

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ありがとうございます、尊いです、とかいうコメント見て、よくわかんねえな、と思っていたのにである。

今なら共感の嵐なわけで。

これまでに読んできた少なくとも500組くらいのカップルの行方に、心躍らせる日々を過ごしているが、さらに蔵書は増えていくであろう。

毛嫌いせずに読んでみてほしい。

そこには、意外とピュアな愛が溢れているのかもしれないのだから。




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