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道樹山に謎の二宮金次郎像!?そして縁者不動の滝

(この記事は2020年8月に書いたこちらの記事を再編集して書いています。)

以前春日井東部にある「道樹山(どうじゅさん)」に登ってきたのですが、その時のことについて、今回記事を書こうと思います。

1. きっかけは「OpenStreetMap」

道樹山に登ったきっかけは「OpenStreetMap」でした。OpenStreetMap は有志の方が地図作りを行っている地図サービスで、以前紹介しましたが、Google マップには載っていない小さい川の名前や、有名ではない山の登山道などが載っていたりします。そのため Google マップを補完する目的で、時々使っていました。

そんな OpenStreetMap で道樹山の辺りを見ていたら、そこに「縁者不動の滝」と言う表記がありました。この滝は Google マップには載っておらず、さらに春日井市が配布してるここいら一帯の地域の登山道などを記した「東海自然歩道 春日井コース 散策マップ(※PDF)」にも載っていませんでした。

OpenStreetMapで「縁者不動の滝」を表示

ネットで調べたら確かにそう言った滝があることが分かったので「よし!OpenStreetMap を頼りにこの滝を見に行ってみよう」と、意気揚々と出かけて行きました。

2. 麓にある美しい「柿の木池」

道樹山の麓には細野キャンプ場があります。そこから山頂へ登るルートは2つあります。1つは山の上の方にまっすぐ登っていくルート。もう1つは柿ノ木川沿いを進んでいくルートです。『1』の地図を見れば分かりますが、縁者不動の滝は柿ノ木川にあるので、この時は後者の柿ノ木川ルートを進んでいきました。

川沿いをしばらく進むと、そこには川をせき止めて作られた池がありました。「柿の木池」と言うそうです。ここが本当に綺麗で居心地が良い!「ここでキャンプができたら良いのになぁ〜」と思いましたが、残念ながらこの池やその周辺の山林地帯は個人の方が所有してる土地だそうで、無許可でのキャンプは禁止とのこと。

柿の木池
キャンプ禁止の注意書き

3. 道沿いに謎の金次郎像!?

再び登山道に戻り柿ノ木川沿いを歩いていると、なぜか二宮金次郎像が…😫

道樹山にある二宮金次郎像
道樹山にある二宮金次郎像

そしてそのすぐ近くの橋の手前には、小さな祠(ほこら)もありました。

橋と小さな祠
小さな祠

祠は白い狐の像が置いてあるので稲荷神社関連のものだと思いますが、それにしてもなぜこんなところに金次郎像が??そう思ったのであとで調べてたところ「郷土誌かすがい」にその件について記載がありました。

それによると地主さんが昔置いたもので、設置理由は分からないそうです。ただ第2次大戦の終戦後、金次郎像が別の場所に避難されられてたり、埋められたりしてたもの見つかる事例があったそうなので、これらの事例と同じく、金次郎像に思い入れのある地主さんが、戦争で金次郎像が壊されることがないよう、この地に隠したのかもしれません。

余談ですが、道樹山の麓に細野キャンプ場があると書きましたが、そこでキャンプした時に夜肝試しとかで、この像の前に目印を置いて戻ってくるとかしたら、めっちゃ怖そう…。ただもし肝試しをやる際は、川に落ちないように十分気をつけて下さい。😅

4. 「縁者不動の滝」は手前に橋、近くに看板あり

「なんで、あんなところに二宮金次郎が!?」と言う謎に囚われつつ、さらに先に進みました。するとちょっと滝っぽいところが。「これが縁者不動の滝?」と思いました。

縁者不動の滝と勘違いした渓流

と言うのも縁者不動の滝について事前にネットで調べたのですが、「これぞ縁者不動の滝!」と言えるような写真は見つけられず…。そのためどんな滝かさっぱり分からないまま、ここまで来ました。なので一応写真だけ撮ってしばらく進むと、別の場所に「縁者不動の滝」と言う案内板があったので、どうやら上の写真の場所ではないようです。😅

そして実際の縁者不動の滝は、おそらく下の写真の滝です。この時は数日雨が続いた後だったので、たぶん普段より水量は多いと思います。

縁者不動の滝
縁者不動の滝

ちなみに滝の手前には橋があり、上の写真のような滝を見ることができます。あと橋の袂には「縁者不動の滝」と書かれた看板が設置されていました。

縁者不動の滝が見られる橋
縁者不動の滝を示す看板

5. 頂上までの道がちょっと過酷!

今回の目的地は「縁者不動の滝」でしたが山の中伏付近まで登ったので、そのまま山の頂上まで行くことにしました。ちなみに向かったのは道樹山…ではなく、すぐ隣りの大谷山の頂上です。地図を見てもらえば分かりますが、縁者不動の滝から大谷山頂上へは西側に進むルートと、北東側の道樹山と大谷山の間の尾根づたいに進むルートの2つのルートがあります。

OpenStreetMapの地図

ここで私は西側のルートを選んで進んだ…つもりでした。向かう先の大谷山の麓から頂上まで行くことができる道は、以前通ったことがあったからです。しかし OpenStreetMap で現在地を見ると、北東側ルートを進んでしまっているようでした。そこで一旦縁者不動の滝まで戻って西側に進む道を探してみると、草ぼうぼうでとても通れそうにありませんでした。😅

仕方なく北東側ルートを進んでいくと、こちらは木々で道が塞がっていました。ただ迂回できないほどではなかったので迂回してさらに進むと、アプリで道として示されてる場所は、柿ノ木川の源流部分と重なっており…。

柿ノ木川と重なってる登山道

他に道らしきものが見当たらなかったので川の中をよく見てみると、ところどころの岩に白いペンキで塗ったような目印が!?

登山道を示す白いペンキ(写真中央)

どうやらこの川の中?に道があるようす。…と言うことで、ここから先は柿ノ木川の源流を登っていく「沢登り」とあいなりました。

ちなみに上記でも書きましたが、この日は数日雨が続いた後だったので、それで水が流れていたのかもしれませんが。もしそうなら普段は流れていないかもしれません。ただいずれにせよ、急な斜面を登っていくことに変わりはありませんが。😅

この後しばらく川を登っていくと、徐々に水がなくなっていき、しまいに普通の道になりました。ただそこから頂上間の尾根に出るまでは木々が多くて薄暗く、少し不安になりました。また今写真を見返すと、この場所はいかにもイノシシが出そうな感じなので、イノシシが出なくてよかったなと思います。

イノシシが出そうな登山道

そして尾根沿いに到着。そこには矢印案内板が設置されていました。ここは左に曲がると「大谷山」や「弥勒山」、右に曲がると「道樹山」の頂上。そしてさらに定光寺方面へ行くことができます。ちなみにこの尾根沿いの道は、東海自然歩道の一部となっています。

尾根沿いの分岐点

6. 教訓

最後にこの時の教訓。OpenStreetMap を使って今まで行ったことがない場所に行くのは、それなりに楽しかったです。この時は「マジかぁ〜!?」と驚くこともいくつかあり、ちょっとした冒険でした。

しかし危険も感じました。OpenStreetMap に道が描かれていればそこに道はおそらくあるでしょうが、上記みたいに道が草や木々で覆われてる場合もあります。また普通の道だと思って行ったら沢道でしたし、場合によっては道が崩落してたりする場合もあるでしょう。

このあと名古屋市の東谷山を OpenStreetMap を頼りに縦断したのですが、その時も山の奥の方で道が草ぼうぼうで通れなくなっており、その時はもと来た道を引き換えしました。もしそんな山奥で怪我をしたら…。と言うことで、OpenStreetMap だけを頼りに山に行くことは止めました。😅

なおそれなりに有名な山や人が登る山であれば、自治体などが地図を公開しているでしょう。道樹山であれば、山の麓にある施設「グリーンピア春日井」の公式HPで、地図が公開されています。

なので、もし道樹山に登るのあれば、この地図をダウンロードしてスマホに入れるか印刷するかして、是非持って行った方が良いと思います。

最後に

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