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いわて森林づくりコーディネーター研修 2日目

7月2日

 岩手県矢巾町にある、いわて林業アカデミー研修棟にて、
昨日から研修が始まり、本日2日目でした。


(国研)森林・研究整備機構 森林総合研究所の 正木 隆 講師による、
環境重視の森林づくり研修 でした。

講師は、多様な森林づくり の大前提として、
森林の取り扱いは自然の仕組み(生態)にそったものであること。
その上で広葉樹林化を主として、講義を進められました。

以下要点をまとめたものを、羅列します。
読みづらいかもしれませんが、ご容赦ください🙇🏻‍♂️

・地上50cmほどの高さの植生が土壌の流出を守る。土壌は1年に1ミリほどしか増えていかない。大切に扱うこと。

苗を植えて広葉樹林化を図る際の注意として… 

長野の北部と南部の、雪の降る・降らない地域で採ったブナの苗を北南入れ替えて植えたところ、双方とも良く育たなかった。

同じ種類の木でも、適地適応の違いがあるので、むやみに種を撒き、もしくは苗を植えればよい訳ではない。

土地にそぐわない苗を植え、もともとその土地にある木と交配して2世が生まれるケースもあり、そうするとそぐわない遺伝子が入ってしまうことになり、弱体化していってしまう、というケースも考えうる。

そのことを、 遺伝子汚染 と呼ぶ。

・「人工林を皆伐し、放置しておけば、やがて広葉樹林になる」、という考えは間違い。

・どんな人工林でも、天然更新によって目標とする広葉樹林に誘導できる、という訳にはいかない。(立地、環境、コスト等要因)


・広葉樹林化の目的
アクセス、立地など不利な条件のため、経済林として維持困難と予想される針葉樹人工林を、新たな価値を発せられる森林に転換する。

経済的価値の創出(林産物生産 クロモジ、薪など)
林内空間の利用 
景観
地域にふさわしい生態系
生物多様性保全景観、
土壌保全、水源保全

・天然更新が始まるきっかけは、林内を覆うてっぺんの木を伐ること。→
競合植生の除去することで、林床に光が届くようになる。

直径10cmくらいまでは暗くても伸びるが、それ以上は暗いままでは枯れてしまう。


続いて、広葉樹林化の手法について学びました。

続く・・・



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