卒論感想戦

 画面の前の皆さん、こんにちは。人生の勝者です。なんでこんなありえないくらいビッグマウスなのかと言うと、先日卒業論文を大学に提出し、発表会(口頭試問)を終えてきたからです。そりゃマウスもビッグになりますよね。
 というわけで、今回は卒業論文についてのここまでの振り返りを皆さんと共有したいと思います。


流れ

 キツすぎる前置きから一転、ここからは真面目(当社比)にお送りします。まずは卒論執筆の大まかなスケジュールを振り返ろうと思います。

4月〜5月 卒論テーマ決め
6月〜7月 ぼちぼち研究
8月〜9月 夏休み
10月〜11月 わりと頑張って研究
12月 執筆開始&初稿提出
1月 原稿修正&最終提出
2月 発表会

 なんの参考にもならないスケジュールですみません。「ぼちぼち研究」ってなんですか?「夏休み」…???もう少しちゃんと書きます。

4月 卒論テーマ決め


 まずは卒論のテーマですが、4月に決めて担当教授に届け出ます。実は卒論が上手くいくかいかないかはこのときに8割くらい決まると思います。当たり前ですが、自分が本当に興味のあることをテーマに選んだほうがいいに決まってます。というか、「楽そうだから」「やってる感が出るから」とかいう訳の分からない理由でテーマを選んだら数カ月後に地獄の冬を迎えることでしょう。

 そして1ヶ月間くらい、先行研究や関連する論文を読んでいって「ほんまにこのテーマでいけるか?」って考えていきます。このときに、臆することなくテーマ変更を都度検討する、それくらいの気持ちは持っておいてもいいかなと思います。じゃないと数カ月後に地獄の冬を(以下略)。


6月〜7月 ぼちぼち研究


 6月くらいになると自分が何をしたらいいのか大体分かってきたので、データ・資料集めを始めました。とここで、あまりにも遅すぎますが、私の卒論のタイトルをチェックしておきましょう。
 「高等学校地理教科書における水害に関わる資料の対象地域と被害実績との関係」
 ちょっと何言ってるのかわからない。

 要するに、地理の教科書に掲載されてる写真資料のうち水害に関連するものを抽出して、資料の対象地域の傾向と実際の被害実績(過去50数年間の統計)を比較するということです。説明するのもめんどくさいですが、これでもまだ文系の中では何をやってるのかは分かりやすい方かもしれません。

 話を戻します。で、この自分の研究に必要な資料とデータを集め始めたのが6月というわけです。自分は、高校の地理A及び地理総合の教科書を計11冊と、「水害統計調査」という国交省が出している水害被害の統計57年分を使うことになりました。正直データ集めにはめちゃくちゃ時間と労力を使いました。2ヶ月間くらいひたすらExcelをポチポチしてました。

 とか言いながら、7月以降に吹奏楽やらブラスバンドやらの本番をいくつも控えていたので、土日はほぼ何もしない日々が続き、この期間はゴミみたいな成果を上げ続けていました。それでも隔週で開催されたゼミでの進捗報告では、パワーポイントのスライドのデザインを凝ることで中身のなさをカバーするという策略で、なんとか教授からの評価はキープし続けていました。やってて良かった、ICT基礎。


8月〜9月 夏休み


 衝撃のスケジュール。夏休み期間、本当に夏休みしてしまいました。一切何もしませんでした。これは人にもよりますが、この期間に何もしないのはかなり挑戦的かと思います。が、意外となんとかなります。

 前期の間に自分のやるべきことと卒論のおおよその着地点みたいなのが分かっていれば、この期間にガッポリ穴を開けても普通に後期から頑張ればいいだけです。逆に言うと、いろいろやってても卒論自体の着地点やゴールがよく分かっていないと、後に精神的にも体力的にも追い詰められるかと思います。

 というわけで、この期間は軌道修正やゴール設定とかに使えばいいんじゃないでしょうか。知らんけど。


10月〜11月 わりと頑張って研究


 いよいよ卒論というものが現実的になり始める秋口、本腰を入れて研究を始めます。が、ここらへんから私は吹奏楽部に復帰。なおかつ毎月外部の本番も抱えているというあたおかスケジュールだったので、相変わらずスライドのデザインで教授を騙し続ける日が続きました。

 ただそんな中でも、教授と研究についてのやり取りを交わしていくと、今後自分が何をすべきかがより鮮明になっていきました。卒論を楽に進めようと思ったら、とにかく教授とコミュニケーションをとることが大切かと思います。なんせ相手は何年も卒論作成に関わっているプロです。アドバイスなんか聞けば聞くほど上手くいくに決まってます。

 そういえばここらへんの時期に、「防災教育で卒論書こうとしてる後輩がいるんだけど、なんかアドバイスある〜?」って同期に聞かれたことがありました。こんなポンコツに何を求めているんだ…というお気持ちになりましたが、それでも一つひねり出したのが「人が生きるか死ぬかの話だからちゃんと本気でやる、っていうのを自分は心がけてやってます」というもの。

 地理ゼミに入ってからひたすら防災教育を追いかけてきた自分からしても、学部レベルだとこの分野にそんな大したコツとかはないと思います。でも他の分野と大きく違うのは、自分たちの命にかなり直接関わってくるという点です。だからこそ、責任感を持ってやることが大事なんじゃないのか、と考えてきました。

 とはいえ、別にどの学問も意味のあることをやってるのには変わりないので、何事にもちゃんと責任を持って取り組んだほうがいいですよね。自分のやってることの意味や意義を説明できるといいんじゃないでしょうか。いちいちそんな事考えてたら疲れちゃうけどね。


12月 執筆開始&初稿提出


 ついに書き始めました。文字数の目安が気になったので教授に聞いたところ、「短ければ短いほうがいい」という衝撃の回答が。中身は多く、文字数は少なく。じゃないと学生が書いた論文なんて読んでもらえないとのこと。確かに、それはそう。

 データ集めは11月までにある程度終わらせたつもりでしたが、書いているうちにあれが足りないこれが足りないとなって、結局データ集めも同時進行でやることになりました。まあ、知ってた。

 このとき本当に、文章を書くことに関してほとんど抵抗がないのがかなり救いだったなと思いました。noteやTwitterで駄文を垂れ流してきた恩恵をこんなところで受けるとは…。

 卒論をいい感じに見せるコツは、フォーマルな文体を演出することのように感じます。頭の中に専門家ヅラしたおっさんを一人飼う、みたいな?ちょっと意味不明ですか。

 初稿提出の締切が12/31。ただ、ここまでサボり続けてきたツケが回ってきて、非常にてんやわんやの年末となりました。帰省の新幹線の中でもパソコンを開いて文字を打ち続け、実家に帰ってもパソコンと向き合い続け、やっとの思いで提出したのが12/31の午後8時。もう紅白も始まっている時間でした。危ねえ。


1月 原稿修正&最終提出


 年が明けると、早速教授から添削された原稿が送られてきました。「非常によく書けていると思います」と書いてあって安心したのも束の間、ここから鬼の修正まつり。一度上げてから落としてくるスタイル、嫌いではない。

 修正に修正を重ねた結果、散布図を16個作ることになったり、参考文献に5ページを割くことになったり、「無相関の検定」とかいう統計学に片足突っ込んだ内容を取り上げることになったり、内容盛りだくさんの卒論が仕立て上げられていきました。

 ここで個人的な話なんですが(ずっとそう)、1月中旬にアンサンブルコンテスト出場、1月下旬に引っ越しを控えていたので、この期間はそれはもう大変忙しく過ごさせていただきました。しかもなんかめっちゃ金欠だし…。本当に大変でした。

 そして迎えた1月31日、無事に担当教授に卒業論文を提出し試合終了。最終的な文字数は18000字余り。卒業論文としてはかなりスタイリッシュなサイズですね。まあでも、頑張ったんでいいでしょう。


2月 発表会


 最後に、教授やゼミの後輩の前で自分の卒論に関して15分程度の発表を行いました。理系で言うところの口頭試問にあたるやつですね。

 発表用スライドに関しても教授から注文が。「文字だけのスライドを作ってはいけない」とのこと。どういうことかと言うと、スライドはあくまで発表の補助であり、メインは自分の話。スライドはレジュメや原稿ではないから文字だけのものはよろしくない、ということです。

 本当にこの教授からは多くのことを学びました。スライドのデザインで騙し続けたときのことが懐かしいですね。その節はどうもすみませんでした。

 無事、2月7日に発表を行って、これをもって私の卒業はほぼ確定しました。ちなみにゼミによっては発表会後に打ち上げとかもあるみたいなんですが、うちのゼミは全くそういうのはありませんでした。変わりに翌日、数理情報の某教授たちと大学で飲みました。楽しかったです。


終わりに


 なんか卒論提出までの流れを追っていたらそこそこの文字数になったのでこれで終わろうと思います。

 あ、最後に一つだけ(杉下右京?)。卒論は"論文"です。他人が読むものです。内容はどうであれ、とにかく分かりやすく書くことに努めるべきだと私は思います。卒業さえできればいい、というのもあるかもしれませんが…。うーん、なんかもうそういうのやめませんか?って感じです。

 大学4回生はもう22歳(私はなぜか23歳ですが)、来年から多くの人は社会人として働くわけでしょう。最後くらい頑張って、堂々と胸張って誰かに見せれるものを作りましょうよって思います。まあ、あくまで個人的な思いですが。

 というわけで、以上、卒論を振り返るnoteでした。同期の皆さんお疲れさまでした。後輩の皆さん、頑張ってください。期待してますよ〜。

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