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日本でも「学校外の学び」がじわじわと浸透し始めていて、そこに元先生がかなりいて驚いた話

相変わらず、不登校が大きな問題となっています。
昨今では先生も辞める人が多く、社会問題となってきました。東京の電車に乗っていると「先生募集」の広告を見かけます。

日本の公教育は本来ならもっと子ども中心に運営できるっぽいのですが、現場は割とそうなっておらず、それだと一定数の子どもは弾き出されてしまう。
「困っている親子・憂いている教師がこんなにも多い」ってことじゃないのかなぁ。

愛知県の「多様な学びマルシェ」の後援が教育委員会だった

先日、愛知県の「多様な学びマルシェ」に参加してきました。
2カ所(尾張と三河)で行われたイベントです。

学校以外の学びの場所ーーフリースクールやオルタナティブスクール、デモクラティック・スクールなどの先生・親・子どもたちが集まりました。

私はここでトークショーに出演することになり、新幹線に乗って尾張の方に行ってきたのです。

主催者は臨床心理士・公立学校スクールカウンセラーのよこちかよこさん。
そして愛知県の教育委員会が後援でした。

これ見た時、ほんとびっくりしました。

ついに公的な教育委員会がフリースクールやオルタナティブスクールを認める時代になったのだなぁ、と。
つい一昔前は「不登校の子どもを学校に適応させるにはどうするか」だったのに。

私が「子どもが教育をやめる時代へ」を書いた頃から、ずいぶんと日本も変わりました。

集まっていたのは、オルタナティブ・スクールやフリースクール。学びの場で、方式もさまざま。

自宅を開放したような「居場所」から、サドベリー・スクール、デモクラティック・スクール、アートをベースにした学校、探究型の塾ーーそこにはさまざまな学びの形がありました。


熱心な先生がやめて開校したスクールも

さらに驚いたことは、学校を辞めた元先生たちが、多数関わっていたこと。

例えば、デモクラティックスクール「まんじぇ」の代表の今井恭子さん。

元小学校教師ながら、アメリカにわたり、フロリダのグラスルーツスクールで1年インターンをやり、青年海外協力隊でジンバブエに音楽教師として滞在したり、デンマークに行ったり非常勤講師として公教育の現場に戻ったりしてから、2006年に「まんじぇ」を開校しています。

司会の若杉逸平さんも元高校の先生でした。
やはり先生としての働き方に悩んだことがあるそうで、この企画の趣旨に賛同しておられました。また、教育大学の先生や学生たちの姿も見かけました。

そして、親たちも、自分たちの力で居場所やスクールを開校しています。私が以前お邪魔した「安城市民立小中一貫校安城おおきな木」の代表遠藤雅代さんは、「市民が作る新しい公教育」を目指し、実家を改装して子供たちの居場所を作っていました。

こうした無料のフリースクールは愛知県内にいくつか誕生しています。

遠藤さん自身も、自分の子供が通っていた瀬戸市のフリースクールに触発されて、地元に同じものを作ったとのことです。
最初は週に1回から、段々と増やしていく形で無理なく続け10年目だそうです。

何よりも、何人かお話しさせていただいた子どもたちの主体性。ある高校生は、「私たちは、学びが嫌いにならない場所にいられる」と話してくれました。

このやり方、ニュージーランドの学校でやってたのとそっくりだった!

今回のマルシェは去年に引き続き2回目になるらしいですが、こうしたイベントがじわじわと増えてきて、民間から教育は変わっていくのかもね、と思いました。

それではまた。


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