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失敗が許される時代は生き方も変わる

よく、「環境を変えると、人間関係が変わる」と言われます。

これは本当で、私もマレーシアに来て、ずいぶん変わりました。
具体的にいうと、「就職してからずっと1つの会社でサラリーマン」という友人が減りました。
今や日本人の友人のほとんどが、人生のどこかで「リセット」が入った人です。

高校中退した人、大学中退した人、うつ病になって会社辞めた人(すごく多いです……)ーーしかも「高校を退学になって留学した」「大学退学して、後から学び直した」という人が多いです。

私自身も新卒で入った会社、5年で辞めて、いろんな回り道をして今に至ります。「成功者」ではないですが、それなりに楽しく生きてます。

私自身の変化もあるんだけど、何より「失敗が許される時代になった」ことが大きいと思うのです。

みんなが「短距離走」の人生を目指した時代

高度成長期、皆が短距離走のような人生を目指しました。

いい会社に入って、60くらいまで働いて、老後を20年くらい過ごす。
短距離走なので、途中で休むと元のコースに戻るのが、難しかった。

「沈まぬ太陽」という小説がありました。

高度成長期、JALに勤めるサラリーマンが、会社の理不尽と戦う話です。

私大好きだったのですが、今読むと、「(主人公)恩地さんはなんでそこまでして会社にしがみつくんだろう?」とも思います。

つまりすっかり自分の方の価値観が変わりました。

当時の価値観だと、どんなにひどい目にあっても会社にい続けることが大事だったのでしょうね。

一斉競争なので、遠回りすると、それなりにリスクがありました。

ところが今や人生100年と言われます。
一度や二度の失敗があっても、割と余裕で取り返せます。
逆に、スタートダッシュした人の会社が、最後まであるかはわからないです。

「ガチャ」といってる若者もいるそうです。が、今やどんな底辺高だろうが、貧乏だろうが、必死でプログラミングと英語勉強したら、割と普通に取り返せるんでは? と思います。

90年代、若宮正子さんという方と「モノマガジン」の取材で仲良くなったのですが、このかた、当時は銀行員だったのに、定年後にプログラマーになってしまいました。

私の周りには「底辺校」や「貧乏」な方がたくさんいます。
私自身も、母子家庭で育ってます。

そして今ほんとに大事なITや英語といった技術、学校では(どんな高級な海外の学校でも)たいして教えてくれないです。
こちらの子供たち、みなさん自分でネットで学んでますし、無料で転がっている情報が多いのです。「高級な学校だからプログラミングに強い」なんてことはないです。

私は英語の発音は子供の頃にやらないとダメと思い込んでたけど、後になって自力で上手になっている人がいることを知りました。みんなやってないから知らないだけだった……。
今や教材がほぼ無料で手に入るので(Youtubeなど)工夫すればいくらでも学べます。

バブル時代、IT業界は底辺職とか言われましたが、そこに入った友人たち、大体転職を繰り返し、むしろ有名な会社にいたりします。

それに、インフルエンサーや作家になるような人は、どこかで回り道をする人が少なく無いのです。

会社での失敗は仕事人生の終わりではなくなった

ただ、これ、おそらく「失敗しやすくなった」社会の変化もあると思うのです。

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