なぜ、多くのマレーシア人が日本に旅行できるのか

こんにちは! 野本です。

クアラルンプールで、朝のアザーンを聴きながら原稿書いてます。
久々にジムに行き、ようやく通常の暮らしが戻ってきました。

さて、「なぜマレーシアは平均所得が低いのに、あんなに日本に旅行する人が多いのか?」という質問がありました。私も最近マレーシア人にニセコのヒルトンに連れて行かれたばかりなので、ホントそう思います。

一方で、昨日会ったマレーシア人、「ビザ解禁以来、すでに知り合いの8割が日本に行ったんじゃないかな」と言ってました。

クアラルンプール近辺はもはや8割が中間層だと言われています。
旅行するのは、年齢層20-30代が中心だそうです。

庶民にも当たり前の日本旅行

知り合いのマレー系公立中学校では、毎年実費で日本に行くツアーやってます。もう庶民にも当たり前の日本旅行って感じです。JNTOなどの調査でも、日本に行くマレーシア人の半数以上がリピーターです。

ちなみにマレーシアの調査を見ると、人気旅行先はタイ、インドネシア、中国、シンガポール、台湾で、日本は8位で、日本だけが突出しているわけではないんです。

マレーシアの人はたくさん旅行しています。
しかし、なぜ、平均所得が低いのに、そんなにワーカホリックなようにも見えないのに、可処分所得が増えるのか。

いろんな人に聞きますが、
「投資してるから」
「不動産が安いから」
「貯金しないから」
「家族で助け合って住んでるから」
「田舎に行くとそうでもない」
といろんな返事が返ってきます。

私の仮説は「南国で暮らしがシンプルで固定費が安い。さらに大家族で住んでいるから」という感じ。
今日はこれを解説します。

1 固定費が安い

私の実感では、マレーシアっていうほど物価が安いわけでもないのです。
歯科医院や車など、日本より高い、ってものもあります。自炊すると、食費は大して変わりません。
フィリピンやベトナムから来た人は「物価が高い」とこぼしているほどです。

しかし固定費が安いです。特に家賃と通信費(携帯電話)。大体日本円で6万円も出せば、まあまあの3LDKの家に住めます。私は月大体600-900円でiPhoneを維持しています。

さらに、マレーシアの国立病院は医療費が実質無料です。待ち時間さえ気にしなければ、保険を買う必要もあまりないかもしれません(ただし、ものすごーく混んでいて、日本人で国立病院を使う人は少ないので念のため)。

やはり固定費が安い、というのは大きい気がします。

2 家族で助け合う文化がある

ものすごく乱暴に言えば、平均的なマレーシア人は、4−5人家族で、リンクハウスと呼ばれる家に住んでいます。このリンクハウスは、5−6部屋あるのが普通。成人しても結婚するまで同居する人も多く、一家に2−3人働き手がいることもあります。

独立しても、親にお金を渡したり、親を助けたりする子供が多いのも特徴です。だから貯金は少ないらしい。
収入が少なくても、集まって住んで中華料理などを分け合って大勢で外食し、メイドさんに家事を頼む、そんなライフスタイルが一般的です。

3 四季がない

四季がないと、冬服も、冬の靴・小物もいらないです。服装はたいていTシャツとジーンズでよく、あとはサンダルです。

驚くことに、お葬式もTシャツ、ジーンズでもOKだったりします(私は華人のお葬式にしか出たことがないですが)。フォーマルな席に長袖・長ズボンやまともな靴は必要ですが、1着あればなんとかなります。

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