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なぜ個人の「学力」が高いハズの日本で、長年経済が停滞しているのだろうか

工藤勇一先生が非常に興味深いツイートをされていました。

このデータを素直に読めば、日本は個人個人の中学・高校時点の「学力」は相変わらず、高いのです。
なのに、なぜか長いこと経済成長ができない国、となります。

マレーシアでも、米国式・カナダ式にいく日本人には「レベルが低い」と不満を持つ方が少なくありません。「*年生なのに、そんなことも教えないのか」と不安になってしまうのです。

これ、東アジア系の親の特徴と言われます(マレーシアの学校の8割はもう少し詰め込み要素が高い英国式だったりします)。

しかし、この数値の乖離が、何を意味するかをよく考えた時期に来てると思うんですよね。
そろそろ、自分の頭で考えないとなりません。

PISAランキングに意味がなくなりつつある

データが間違っているのか。
それとも、「学力」が経済にとって無意味なのか。
「学力」と経済に実は相関関係はないのか。
それとも別のファクターがあって低迷しているのか。

「高いレベルの教育」が必要、とよく言われます。

でもそれは何のためでしょう? 

独断と偏見で言えば、日本の教育の目指すところは「経済的に役立つ人」であるように見えます。

ところが、社会に(少なくとも経済的に)インパクトも与えてないとしたら、その教育に意味はあるのでしょうか? 

「子どもが教育を選ぶ時代へ」でPISAランキングなどの国際学力テストはもはや時代遅れでは? という仮説を書きました。

その後、大学院で、OECDの「PISAランキング」などが、なぜ「計算」「読み書き」に焦点を当てているのかとその弱点について学びました。

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