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海外の大学を目指すなら、「大学名」より、科目選択を慎重に

最近、海外の大学が少しずつ注目されてきました。
進学校から海外の大学を目指す動きがあるのです。

日本と海外の進学方法の大きな違いがあります。
日本では「大学名」が大きな意味を持ちます。しかし、マレーシアや他の国で見ていると、むしろ高校時代から自分の科目や専攻にフォーカスして、強い大学を探す人が多いです。

高校での「評判」よりはるかに重要な「科目選択」

国際教育の二大勢力は英国式と国際バカロレアと言われますが、この2つでは科目選択が重要です(アメリカ式やカナダ式、日本式はそうでもないかもです)。

英国式の場合、科目選択は中学入学時点(Year7)で始まります。全部で60科目以上あるため、全部を提供する学校は稀で、学校によっては提供する科目数を絞っています。

ある学校では中学入学時点で「会計」「ビジネス」「IT」が選択肢にありましたが、別の学校では選択できないのです。語学の選択肢が多いところ(例「アラビア語」や「フランス語」「ドイツ語」が選べる)もあるようです。

高校(Aレベル)では、さらに3−4科目に絞ります。
英国式の特徴は科目を早めに絞るところです。

国際バカロレアはもう少し遅く、高校入学時点(Year11あたり)で選択科目を六つに絞り、「SL(スタンダードレベル)」か「HL(ハイレベル)」を決めます。

この6つの科目を何にするかは、学校によって大きく違いますが(なぜなら国際バカロレアは英国式に比べて規模が小さいところが多く、先生の数が限られるから)、後述するように非常に重要です。

科目選択でいける学科が制限される

最近、大学入試を見ていて、この選択が後になって重要になるとつくづく思います。

資格によって大学でいける学科が制限されます。
学校名に惑わされるのではなく、何の教科が学べるかが非常に重要です。

例えば、国際バカロレアやAレベルの場合、医学や薬学に行く場合「数学」「生物」をHLでとっていないと進学できないことがあります。
コンピュータ・サイエンスに行く場合は「数学」をHL(ハイレベル)で学習していることが必須になるところが多いです。
最近ですと、「数学」「化学」「物理」の3教科をHLで要求する大学も多いのです。

逆算すると、高校時点での科目選択により、ほぼいける学科が決まってしまいます。
後から医学部に行くため、生物を取り直す学生もいたりするのですが、時間はかかります。

これは大学を選ぶときも同様です。

日本では「大学名」にこだわる向きがありますが、有名大学に入ることはさほど重要ではなく(一応、世界ランキングの数値はこだわる人が多いですが)就職で重要視されるのは学部と卒業資格(学位が何か)です。

そんなわけで、中学あたりから来る方はこの「逆算」を頭に入れて科目選択をするといいと思います。

それではまた。


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