ギターソロのお墨付きというパワーワード

「かつて辞めた人間関係の再構築」と言えば、まるでかっこのいい文体だが、そうでもない。ただの出戻りみたいなものだ。TOKKIBUTSUというバンドを、今年の一月から再始動させた。メンバーが全員揃ったのは、三月の後半。これについては、色々とややこしい事があるので伏せるが。全員揃うまでに、沢山のドラマがあったのは事実だ。

遡る事二十代前半、僕はTOKKIBUTSUに加入した。その頃は、とにかくギラギラしていました。「シーンを変えてやる」と言わんがばかりに、鼻息荒く、意気込んでいたりした。尊敬している先輩に食ってかかったり、周囲は敵だと言わんばかりに。若さとか、勇敢と言えば格好がつくかもしれないが、無知で世間知らずだったに違いない。自分が仮に、後輩に同じ行為をされたら、めっちゃ怒る。もう憤怒。大きな声で罵詈雑言。罵詈雑言ナイト開催決定。それくらいダメな奴だった。

バンドに加入して、最初は仲良くやれていた気がする。でも数年も共にいると、軋轢なんてすぐ生まれるものだ。それこそ向上心があれば尚更。段々関係は険悪になって、もう「滅してやろうか」くらい思う。というか思ってた。自分のエゴを押し付けるわりに、自分の非は認めない。そして上手く機能しないのを、周りのせいにして。そうなったら崩壊は早かった。

そのバンドをまた四人でやる事になった。珍事である。珍プレー好プレーで言えば明らかに前者。中日ドラゴンズの、宇野選手のヘディング事件くらい珍プレーだし、オリックスブルーウェーブ(当時)の門田選手のハイタッチ脱臼事件くらい珍プレー。あかん、珍プレー好プレーに寄りすぎている。話を戻すと、そこまで険悪な関係であったのに、何故またやるのか?そんなものは単純な話、みんな大人になったのだ。それが一番大きいと思う。四人それぞれの道を歩いてきて、色々な経験や、場数を踏んできた。遠回りや、色んな問題を乗り越えてきた中での再結成、再出発。ここ最近は、人生って不思議なものだと思っている。

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