見出し画像

消費生活相談員資格試験にチャレンジ(8)

2021年度 消費生活相談員資格試験(国民生活センター実施)の問題・正解に簡単な解説等を付した記事シリーズ第八弾、8問目です。今回は、旅行業、引越、探偵、廃棄物、医薬品等の幅広い分野から出題。
なお、本シリーズの記事のみをまとめてご覧になりたい場合は、記事に表示されているハッシュタグ「#消費生活相談員資格試験」をクリックしてください。


8. 次の各文章が、正しければ○、誤っていれば×を解答用紙の解答欄に記入(マーク)しなさい。

① 旅行業法における「旅行サービス手配業」は、報酬を得て、旅行業者の依頼を受けて行う運送又は宿泊の手配や免税店における物品販売の手配などを行う事業であり、その事業を営もうとする者は、登録を受けることが必要である。

正解:○

〔参照URL〕旅行業法における登録制度の概要|観光庁


② 旅行業法において、「企画旅行契約」とは、旅行者のため、運送等サービスの提供を受けることについて、代理して契約を締結し、媒介をし、又は取次ぎをする行為の取扱いに関し、旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。

正解:×

〔コメント〕設問は「手配旅行」の記述

〔参照条文〕旅行業法
第2条 この法律で「旅行業」とは、報酬を得て、次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため、旅行者に対する運送サービスの提供について、代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程、旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を、旅行者の募集のためにあらかじめ、又は旅行者からの依頼により作成するとともに、当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を、自己の計算において、運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 〔省略〕
 三 旅行者のため、運送等サービスの提供を受けることについて、代理して契約を締結し、媒介をし、又は取次ぎをする行為
 四~九 〔省略〕
2~3項 〔省略〕
4 この法律で「企画旅行契約」とは、第一項第一号、第二号及び第八号(同項第一号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し、旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。
5 この法律で「手配旅行契約」とは、第一項第三号、第四号、第六号(同項第三号及び第四号に係る部分に限る。)、第七号(同項第三号及び第四号に係る部分に限る。)及び第八号(同項第三号及び第四号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し、旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。


③ 標準旅行業約款によれば、募集型企画旅行契約及び受注型企画旅行契約は、いずれも、通信契約の場合を除き、旅行業者が契約の締結を承諾した時点では成立せず、旅行業者が申込金を受理した時に成立する。

正解:○

〔参照URL〕標準旅行業約款|国土交通省 (第八条を参照)
https://www.mlit.go.jp/common/001339267.pdf


④ 住宅宿泊事業法によれば、住宅宿泊事業を営もうとする者は、観光庁長官の行う登録を受けなければならない

正解:×

〔コメント〕都道府県知事等への届出が必要

〔参照条文〕住宅宿泊事業法
(届出)
第三条 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区(以下「保健所設置市等」という。)であって、その長が第六十八条第一項の規定により同項に規定する住宅宿泊事業等関係行政事務を処理するものの区域にあっては、当該保健所設置市等の長。第七項並びに同条第一項及び第二項を除き、以下同じ。)に住宅宿泊事業を営む旨の届出をした者は、旅館業法第三条第一項の規定にかかわらず、住宅宿泊事業を営むことができる。


⑤ 標準引越運送約款によれば、引越運送業者は、解約手数料を請求できる場合であっても、見積書に記載した荷物の受取日の3日前までに、申込者に対して、見積書の記載内容の変更の有無等についての確認を行わなかった場合には、解約手数料を請求しないこととされている。

正解:○

〔参照URL〕標準引越運送約款|国土交通省 (第二十一条を参照)
https://www.mlit.go.jp/common/001279970.pdf


⑥ 「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(チケット不正転売禁止法)によれば、「特定興行入場券の不正転売」とは、興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするものをいう。

正解:○

〔参照条文〕特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律 第2条第4項


⑦ 探偵業法によれば、探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、当該依頼者から、当該探偵業務に係る調査の結果を犯罪行為等のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければならない。

正解:○

〔参照条文〕探偵業の業務の適正化に関する法律 第7条


⑧ 廃棄物処理法によれば、家庭から出た廃棄物の収集又は運搬を業として行うためには、産業廃棄物処理業の許可が必要である。

正解:×

〔コメント〕家庭から出た廃棄物は産業廃棄物ではなく一般廃棄物

〔参照条文〕廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
2 この法律において「一般廃棄物」とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう
3 〔省略〕
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
 一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
 二 〔省略〕

(一般廃棄物処理業)
第七条 一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその一般廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。


⑨ 医薬品医療機器等法によれば、都道府県知事の行う試験に合格した者で、一般用医薬品の販売又は授与に従事しようとする者は、都道府県知事の登録を受けなければならない。

正解:○

〔参照条文〕医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第36条の8 第2項


⑩ 医薬品は、一定量以内であれば税関の確認のみで個人輸入が可能であるが、これは、外国で受けた薬物治療を継続する必要がある場合や、海外からの旅行者が携行する場合などに配慮したもので、輸入者本人以外の使用は認められていない。

正解:○

〔参照URL〕医薬品等の個人輸入について|厚生労働省