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【イベント覗き見レポート】大学を「みんなでつくろう」と言えること

こんにちは。広報グループMです。

5月27日(金)の18時から、京都精華大学の構成員(学生、教員、職員)を対象に、学生主催のオンラインイベントが行われました。

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イベントのタイトルは、<オープンディスカッション企画『SEIKAを「みんなでつくる」Creating SEIKA Together』>です。
私にも届いた案内メールは以下のとおり。

以下  有志学生よりの案内です。
学生および教職員のみなさま、こんにちは!学生有志です!感染症の流行によりめまぐるしく変わる大学生活ですが、みなさまどのようにお過ごしでしょうか。「学生や教職員みんなが過ごしやすい大学についてみんなで考えたい。つくりたい。」と思ったのがきっかけで生まれたこの企画。一人一人のアイデアが集まれば、このような状況下でも面白い大学になるんじゃないかなと私は思っています。大学を一緒につくるなんてハードル高いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。あなたがSEIKAに足を踏み入れた瞬間から、あなたは大学をつくる一員なっています。学生、教職員関係ありません。一緒にのんびり考えましょう!
 企画名:オープンディスカッション企画
     『SEIKAを「みんなでつくる」Creating SEIKA Together』

 日程:2021年5月27日(木)18時より(終了は20時の予定)
 形式:オープンディスカッション(Webinarウェビナー上) 
 参加方法:オンライン型
 対象:京都精華大学の学生、教職員
 主催:有志学生
 協力:ウスビ・サコ学長 

5~6名の在学生が中心になって企画。出演を希望した16名(学生11名、学長含む教職員5名)が、テーマに沿ってオープンディスカッションする様子を、Zoomウェビナー形式でネット配信しました。配信を見ている人は、コメントで参加する形式でした。

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画面の右下に映っているtomeさん(人文学部3年)が司会進行役。事前に届いたメールや、リアルタイムに届いたコメントを紹介しつつ、テーマである「コミュニケーション」について学生、教員、職員らと意見交換が行われました。

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前半は「コミュニケーション」を入り口にして、話題は授業のオンライン化のことへ。オンライン授業で辛かったこと(そもそも会えない/反応が見えない/準備が大変・・・)、案外良かったこと(安全に授業が受けられる/学生全員にフラットに目が届く/アーカイブが残せる・・・)について、どんどん具体的なエピソードが挙げられていました。

印象的だったのは、2年生のことば。「去年の春は、入学式も中止になり、新入生ガイダンスも10分で帰され、何も分からないままオンライン授業が始まって本当につらかった」。学生が静かなトーンできっぱりと話していたので、本当につらかったんだ、と改めて思い知らされました。
そして、教員からの「オンライン授業は合理的な部分もたしかにあったが、普段の対面式授業の良さを再確認することにもなった」という言葉も重かったです。

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後半は「困りごとについてみんなで考える」でした。話題はいつしか「友達ができにくい」というテーマに。事前の「困っていることは?」というアンケートでも対しても、1~2年生の「友達ができない」という回答が多かったそうです。私が思っていたよりもシリアスな状態なのかも。また、「京都精華大学は、京都大学に次いで自由だと思っていたから入学したが、自由だと思えない。コロナ禍での閉塞感しかない」というコメントも。

その後、かなり具体的なアドバイスが3~4回生から出されました。主な意見をまとめてしまうと、
・自分で何かやってみると良い。イベントでもサークルでもなんでもよい。知り合いができる。
・大学からのお知らせメール(セイカポータル)をしっかりチェックすること。わりと大学では色々やってるので、まず参加してみる。
・教員は利用できる。
・セイカは「自由な校風」ではなくて「自由を作っていくことができる校風」である。自由でいるかは自分で選択できる。
・やる/やらない、参加する/参加しないは自分で選べるから、無理にやる必要もない。

サコ学長は、控えめに「大学から"原則禁止"と言われたときに"原則"について考えてみて」と話されていました。制約のなかにこそクリエイティビティが生まれる、と。

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この日イベントで聴くことができた意見は、きっと京都精華大学の学生それぞれが考えることの、ごく一部です。それでもコロナ禍のなか、「自分で選んでいくという姿勢が身について、主体性ができてきた」と語る3~4年生と、「動くにも、動くべき方向や動き方が分からない」という1~2年生に大きな隔たりを感じました。
一職員として、このパンデミックの期間に大きな生活の変化を迎えた学生らの苦労や困難をきちんと見つめ、寄り添っていきたいと改めて思いました。

最後に主催者のひとり、tomeさんからのコメント。
「学生や教職員みんなが過ごしやすい大学について、みんなで話し合いたいと思いました。この企画を考え、みんなにも協力してもらえた。事前のアンケートも80通以上届いてびっくりしました。
コロナ禍でも、面白いことができるのではと思っています。自分対大学ではなく、自分も大学の一部であるから、大学にリクエストを出すのではなく、みんなで考えて作っていきたい。その方がきっと楽しいです。
いま、先が見えてなくて暗い気持ちの人がいたら、光が見つかる機会になればと思うので、このフラットなディベートの会を続けたい。おもしろい大学をのんびり作っていきたい」

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私は、イベント企画の段階で「Zoomのウェビナーの使い方を教えてほしい」と学生らから相談を受けたので、イベントの目的を事前に聞いていたのですが、立ち止まってしまった仲間たちに対して、背中に優しく手を添えるようなことばが多くて、部屋の隅っこで何度も胸が熱くなっていました...。イベント名が「SEIKAをみんなでつくる」であることにも、終了後に改めてじわじわと感動。大学を「みんなでつくろう」と言えるって!いいなぁ。

無理せずゆるく、継続してほしいと思います。もちろん良い話題ばかりではなく問題点も具体的に見えて来たのですが、それでも私はこのオープンディスカッションでの声を聴いて、希望を感じ気持ちが明るくなりました。
今回、参加・視聴できなかった在学生は、次回はぜひ参加してほしいなと思います。興味がある方はTwitterをチェックしてね。

おわり。