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留学生の就活相談会。教えて先輩。

こんにちは。広報グループのYです。
京都は先週の雨から急に寒くなってきましたね。私はもう背中にカイロを貼ったりして、防寒対策を強化しはじめました。みなさんも季節の変わり目の体調管理に気を付けてくださいね!

さて、先日11月15日(火)・16(水)にキャリアイベント「内定者が語る今年の就活体験談」が開催されました。このイベントは、今年さまざまな職種に内定した4年生が集まり、就活をひかえる3年生や院1年生に、自身の体験やアドバイスを伝えてもらうものです。今回は初日の留学生向けイベントの様子を少しご紹介したいと思います!

この日は、内定が決まった6名の留学生が各ブースに分かれ、参加者が話を聞きに行く形式で開催されました。実は、対面で留学生だけが集まるキャリアイベントは今回が初。イベント開始時間の18:00より少し前、会場に到着すると、すでにたくさんの参加者が集まっていました。会場には卒業生のポートフォリオがずらり。制作した人によって全然違う!という声もちらほら聞こえてきます。

先輩のポートフォリオは本館1階の学生グループで閲覧できます。
会場の様子。どんな話が聞けるのかワクワクです。

私も各ブースに少しお邪魔して、お話を聞いてきました。


さまざまなお店や展示会場などの内装やディスプレイを設計する、空間デザイナー職に内定したツォグバダラフ・ハリオンさん。デザイン学部ライフクリエイションコースで、空間デザインを学びました。
3年生の夏から就活をはじめ、デザイン事務所のインターンシップに参加。3年生の12月頃からは興味のある企業の説明会に複数参加して企業研究を進めました。参加者からの「どうやって企業を探したのか?」という質問に、いろんな就活ポータルサイトをチェックしたらいいよとアドバイス。大手就活サイトだけではなく、目指す業界に特化したサイトを探して情報収集をしたそう。「インターネットで『ディスプレイ業界 会社 採用』など的を絞って検索したり、キャリア支援チームでこの業界の会社を教えて欲しいと相談に行くなどして情報を集めました」と教えてくれました。業界、職種によっては採用過程やスタート時期が異なることが多いので、早めのリサーチが大切なようですね。
日本の就活は自国とは違うことが多く、戸惑いが多かったというハリオンさん。話を聞きながら「就活=リクルートスーツ」が日本だけの常識である事に改めて気づかされました。留学生同士だからこそ共感できる話がたくさんあったようで、いくつも質問が寄せられていました。

さまざまな工夫を凝らしたハリオンさんのポートフォリオ。「オンラインでの採用試験も多いので、二次元バーコードを読み込んで作品をみてもらえるようにもしています」とコメントをくれました。


山登りが大好きな人文学部のカ・ジュンセイさんは、大手アウトドアメーカーの総合職に内定。
自分に合う職種は何なのかを見つけるため、自分と向き合い、好きなことや得意なことなどを振り返りながら就活に取り組みました。
就活では大手就活サイトだけではなく、各企業のホームページもチェック。「就活サイトには、掲載されていない会社がたくさんあります。めざす仕事の採用情報を見逃さないように、定期的に企業のホームページを確認するのも大切です」と後輩にアドバイスを送っていました。就職試験のなかには日本語での作文提出を求められることも。「何度もキャリア支援チームに持って行って、添削をしてもらいました。丁寧に指導してもらえたのでとても助かりました。」と提出物の対策方法についても教えてくれました。

内定した職種について紹介するカさん。参加者の目は真剣そのもの。


マンガ学部アニメーションコースのオ・ジョンファさんは、アニメ業界で演出職に内定。
「アニメ業界にはアニメーターのほかにもいろいろな職種があります。どんな仕事があるのか知らない後輩も多いので、今日は私が就いた仕事の内容についても紹介したいです。」とアニメ業界の職種の幅広さについて語っていました。オさんは将来、自分の演出作品をつくりたいという夢を持っていて、今後は仕事を通して自身のスキルアップをめざしていくそう。希望にあふれた表情で、後輩たちにエールを送る姿が、とてもかっこよかったです。

同郷の後輩と語らうオさん。たくさんの質問にも熱心に答えてくれました。


マンガを描くという、少し珍しい仕事を見つけたのはシンハスウィッチ・ワリサラーさん。今、注目が集まっているウェブトゥーン(縦スクロールマンガ)の制作スタジオに正社員として就職。
マンガ学部のストーリーマンガコースで、作画の技術やマンガ制作のノウハウを身に付けたので、この仕事でも大学で学んだことを生かしていきたいと語っていました。「フリーランスとは違い正社員になると、やりたいことだけをする!という訳にはいきません。ですが、さまざまな仕事を経験することができるし、得意分野の異なる人たちと一緒に働けるのがとても楽しみです。頑張ります。」とコメント。就活では自分にできること、自分の力を生かせることを軸に考えたそうです。
マンガ作品をどうポートフォリオにすればいい?という質問には、「ストーリーすべてを見てもらうことは難しいので、表紙や物語のポイントとなるページをピックアップしたり、キャラクターや物語の設定画を用意するなどして工夫しました。もちろん全ストーリーも紹介できるように、二次元バーコードで読み込めるようにも準備しました。」とアドバイス。見せたい作品によって、こんなにもポートフォリオのつくり方が全然違うのかと、とても感心しました。

仕事の紹介をするワリサラーさん。ウェブトゥーン制作について後輩にアドバイスを送っていました。

大手ゲーム会社のデザイナー職に内定したチェ・ウンヒョさんとソン・ソヨンさん。それぞれ大人気タイトルを抱えるゲーム制作会社に就職しました。
ふたりはマンガ学部アニメーションコースの友人同士。お互いに助け合いながら、就活をしていたそうです。人気の高いゲーム業界なだけあって、ブースには多くの参加者が集まり、たくさんの質問が寄せられていました。
特に話題にあがっていたのはポートフォリオ作成について。クリエイティブ職の採用ではポートフォリオの提出が必須なことがほとんど。チェさんは「自分の考えだけでポートフォリオをつくるとあまりよくない。少し恥ずかしいかもしれないけど、友人や先生に意見をもらうことはとても大切です。客観的に作品を見てポートフォリオをつくることを意識しました。」と語っていました。就活中はうまくいかないときはへこんだりしたこともあったようですが、仲間と一緒に励まし合って乗り越えたそうです。

ソンさんはさまざまな技法で制作した作品をポートフォリオにまとめ、自分の持つスキルの幅広さをアピールできるように工夫を凝らしました。また、「会社で働くということは、チームで仕事をするということ。なので、個人制作の作品だけでなくグループでつくったものをポートフォリオに入れてもいいかもしれません。」とアドバイス。グループでの自分の役割や心掛けたことなどを一緒にアピールしたそうです。工夫によって自分の強みとなるポイントをしっかり伝えることができるんですね!

チェさんのポートフォリオ。どの作品も描き込みが素晴らしく、じっくり見たくなる作品ばかりでした。
さまざまな技法で制作した作品を紹介するソンさん。みんな興味津々です。


日本と海外では就職活動の形式が大きく異なるため、不安に思う留学生が多いと思います。先輩たちも「そうだよね。わたしもそうだった。」と後輩たちと同じ悩みを持っていたようでした。イベントのなかでとても印象的だったのは、みんな「自分の言葉で相手に伝えること」を意識して就活に取り組んでいたこと。そして「自分の気持ちを伝えられるように何度も練習していたこと」です。先輩のなかにはすらすら言葉が出るように、壁に向かって面接練習をしたという人もいました。
自分の思いをきちんと届けられるか心配だという留学生も多いと思いますが、口に出して話してみるという基本的なことが、とても大切なのだと感じました。大学には国内外のいろんな学生が集まっています。ちょっと恥ずかしいかもしれないけれど、お互いに気持ちを伝える練習をすると、いろいろな意見がもらえていいかもしれませんね!

【まとめ】
◆参加者から多くあがっていた疑問
(国内学生からも多く寄せられる質問)
・なにからはじめたらいいのか
・いつから準備をしたのか
・就活はどういう流れなのか
・企業の探し方
・何社くらいエントリーしたか
・ポートフォリオのつくりかた
(留学生ならではの不安や疑問)
・ビジネス日本語をうまく話せなくても大丈夫なのか
・出身国と日本の就活の違い

◆先輩からの就活アドバイス
①何からスタートすればいいかや準備の仕方が分からなかったときは、まずキャリア支援チームに相談に行く。
②面接で日本語で受け答えするのは不安だと思うけど、完璧な日本語ではなくても、「自分の言葉で表現すること、伝えること」が一番大切。あらかじめ用意した台本みたいな言葉は、相手に気持ちが伝わらなかった。
③ポートフォリオは自分だけで考えずに、友人や先生にも意見をもらうのがオススメ。
④キャリアの授業を履修して、業界研究をしたり、ポートフォリオ制作を学ぶ。
⑤キャリア支援チームでエントリーシートを添削してもらいブラッシュアップをしたり、面接練習でアドバイスをもらうのも有効。

そろそろ就活をはじめようかな…、何をすればいいのかな…と思ったら、ぜひキャリア支援チームに足を運んでみてください!みなさんがめざす進路を一緒に考え、サポートをしていますよ!
※具体的なサポート内容はこちら

キャリア支援チームは本館1階にあります。

就職活動は、めざす業界によっても、人によっても、全く異なります。みなさんそれぞれの「好きなこと」や「得意なこと」に自信を持って、これからも自分なりの表現を追求していってくださいね。私も陰ながら応援しています!