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ラジオは「上手く喋れる人」だけの場所じゃない。(藤本香 / NPO法人京都コミュニティ放送 放送局長)

ラジオは「上手く喋れる人」だけの場所じゃない。

この仕事に携わっていて強く感じることです。 
ラジオカフェの番組パーソナリティは市民です。大事なのは、「伝える技術」ではなく、「伝えたい思い」があることだと考えています。
 
今日、インターネットの普及は多くの情報の受発信を可能にしました。
情報としての言葉の送受信は十分に行き渡り、そして人々はコミュニケーションを欲しています。物質的な言葉ではなく、精神的な言葉によるつながりは、人と人の心の共鳴によって可能になります。
ラジオという放送メディアは、人と人が向かい合って話す構図をとります。この、対面して話す場・言葉で感情を伝え合う場こそが、今、求められているのではないでしょうか。私はラジオに、「対話の場」としての可能性を感じています。

思いを 自分の声で電波に乗せる。その為に、誰もが使いやすい電波の利用料金を設定する。これは20年前から今も変わらない、ラジオカフェの発信意義であり、存在価値です。
伝えたい思いに耳を傾ける。情報発信の場だけでなく対話の場である。これが20年経った今、ラジオカフェの次なる使命であり、地域社会に必要とされる力だと強く思います。
道半ばのラジオカフェを、これからもよろしくお願いします。

藤本香 / 京都三条ラジオカフェ放送局長
(開局20周年特設サイト寄稿)

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