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ニート校長、トラックメーカーになる。Episode3:なにが必要??~ハード編~

前回のあらすじ・・・

DTMerに俺はなる!そうと決まれば必要なものを揃えていかないと!
AGURA先生に相談し、リモートワーク用に持ち帰ったiMacにLogic Pro Xをインストールした校長。しかしここである疑問が。
これはKYOTO NEST学校長hatch=ドラム以外なにもわからないアラサーが、KYOTO NESTのDTM科AGURA先生に教えを乞いながらDTMerを目指す物語…!

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MacBook。

AGURA「Macbook買ったらええねん」


でた。


マックブック。


サカナクションが使ってるあれ。

DJの人が持ってるといえばあれ。


使い古されたネタだが、

スタバで意識高い系が触ってるあれ。


もうこのネタは平成に置いてきたと言っていいか。
今時もう流行ってないか。


そんなことはまじでどうでもいい。


え、おれMacBook買うの!?


今!?ニートが!?

ニートってMacBook買えるの???


それこそ平成に「フリーター、家を買う。」というニノ主演のドラマがあったが、まさにこれって「ニート、MacBookを買う。」じゃないか。


いやいやいや。

『MacBookはね、ちゃんと仕事してるスーツ姿の兄ちゃんが使ってるからサマになんのよ!
ニートは実家のWindows7のデスクトップでニコニコ動画みとんねやあれ!ほなMacBookとちゃうがな!!』


心の中のミルクボーイ内海が叱りつけてくる。

えっ、MacBookなんぼ?



20万!?



ニートが20万!?!?


ゲンカショウキャク??

AGURA「分割で買うたらええねん。減価償却の考えや」


ゲンカショウキャク・・・。


えっ、燃やすの??


それは焼却。


ギャグでもなんでもなく、ゲンカショウキャクのショウキャクって焼却だと本当にかなり最近まで思っていた。


それぐらいわからないのである。「そのへんのこと」が。



厳密には言えないが、超強引に解釈するとこうだ。

「20万のMacBookで、1本1万の仕事を20本もらえば、それでペイできる」

そう、「ペイできる」という言葉を我々はよく使う(最近になってPay関係が出てきたのでややこしいが)。「今〇円使っても、後でこれでペイできるから!」みたいな感じに。

その感覚をしっかり持つことだ。


これはあくまで一例で、すなわち大きな買い物をするときは、それが趣味の買い物なのかそうでないのかをしっかり判断し、「先行投資だ」と言うのであれば、その投資額の回収プランをしっかり立てよということだ。
資金繰りでコケることがなく、また仕事のモチベーションも保つことができる。



DTMは趣味で始めるものではない。


ゆくゆくにはなるが、自分で作品をリリースして誰かに買ってもらいたいし、シンガーやラッパーにトラックの提供もしたい。僕は新たな「仕事」を始めようとしているのだ。


いや、だとて20万の買い物をすることに変わりはないのだが、ただ浪費するのではなく、これは先行投資だと自分に言い聞かせた。そして未来の自分に釘を刺した。


おまえ、稼げよ。

と。



しかもApple製品は24回の分割まで金利がかからない。1回あたりの支払いは1万円を切る。もし1ヶ月に1本のペースで仕事がもらえるなら、この買い物は逆に黒字にさえなってしまう。


仮定の話を基盤にするのは危険だが、それでも前に進まないといけない。

そして自分の力で仮定を現実にしていけばいい。
今は、じっとしていたって何も変わらないのだから。


エンジンフル回転。

かくして、さもAGURAに言われたから買ったみたいな書き方をしているが本当はちょっと前からMacBookに憧れていた自分は、初めてApple製品を携帯キャリア店舗ではなくオンラインストアで注文することになる。


興味はあったものの詳しいことはわからないので推奨スぺックなどはがっつりAGURAに聞いた。

中古品をお勧めされ、5年以上前のモデルで15万前後で売っているものもあったのだが、プラス5万で新品が手に入るならそちらを選ぶ、というちょっとだけおかしい金銭感覚を持っているので、新品を購入することにした。
MacBook Pro。
メモリとCPUに全振り。
ストレージは外付けHDD想定で最小にとどめる。

このカスタムで、20万以内に抑えることができた。


「え??すごくない??校長やっぱ金持ってるなー」
とお思いの方は即刻その考えを断ち切っていただきたい。

金は持っていない。
だから今から生み出そうとしているのである。


話を続ける。


そして、想定していた予算で少しお釣りが出たため、

MacBookのスキンシールをオーダーメイドで作ることにした。



もう一度言う。

金は持っていない。


いや、モチベーションの維持って本当に大事なのだ。


コロナ騒動を受けての緊急事態宣言、自粛要請を受けると何が起こるか。

自宅にいる時間が増える。

自宅にいる時間が増えるとどうなるか。


自宅に飽きる。


自宅に飽きるという現象は普通は起きないはずが、起きているのだ。


ここ最近、それまでは意識を向けることもしなかったインテリアという概念について考えることが増えた。

それまで考え付きもしなかった、スマホ写真をポスターにして飾るというような行動にも出ていた。


金は、持っていない。


この大変な騒動を乗り切るために、相対的ストレス過多の日々を過ごすためには、日々のクオリティの底上げが必要だと気付いたからだ。


そして、MacBookだってその例外ではない。

ここから俺の曲が生まれる。
持ち運んでいて、所有していることそれ自体に幸福を感じられるものでなければならない。


そしてこれは完全にこじらせているが、周りと一緒がイヤだ。

だからMacBookになかなか手が出なかったというのもある。


なので、とにかくいじりたい。全ては良い作品を作るため、良い仕事をするため。

これは本当にバカにできない話だと身をもって実感した。少なくとも、自分にとっては。作品の、仕事の効率やクオリティを大きく左右する。そう確信していた。


ケースはかさばるので、キズ防止のためにもルックス的にもスキンシールが一番しっくりきた。
しかも既製品のデザインではなく、有料のイメージデータを購入して、それをカスタムデータとして注文するという徹底ぶり。

変な意味ではなく、思ったより自分はアーティストだったんだな、ということに気付いた。


いや、でも。
ギターにだってベースにだってドラムにだって、塗装はある。
それが必要でないなら、全ての楽器は木目が剥き出しの姿だったはずだ。

自分にとってはこのMacBookはもはや、ネットブラウジングのためのツールを通り越して、楽器なのである。
うむ、やはり、こだわるべきだ。うん。



かくして、ハード、ソフトともにDTMerになるための環境は整った。

人生初の音楽レッスン・受ける側、第一回が始まる。

次回へ続く。

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KYOTO NEST
京都今出川の音楽スクール。
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