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ニート校長、トラックメーカーになる。Episode4:DTMの基礎〜MIDI編〜

前回のあらすじ・・・

MacBook Pro買ってもうた。

以上。

これはKYOTO NEST学校長hatch=ドラム以外なにもわからないアラサーが、KYOTO NESTのDTM科AGURA先生に教えを乞いながらDTMerを目指す物語…!

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MacBookが届くまでには思っていたよりかかる。時間はその間も流れていく。

手をこまねいて待っているわけにはいかない。今の環境でできることをしなければ。


AGURA先生と段取りを組み、
・作詞科のオンラインレッスンには途中編入。※
・DTMはマンツーマンのオンラインレッスン形式

上記と相成った。
(※原則としては途中編入ではなく次月からの参加となります。)


アプリはZOOMを使う。
オンライン通話アプリならSkype、Hangouts等他にもあるが、ZOOMはお互いの画面を繋いで、なおかつホストが参加者のPC画面を操作することができる。

講師が生徒の画面を見ながら、「この画面でここを触るとこうなるよ」という、リアルタイムでシームレスな、対面レッスンと比べても遜色ない動作がオンライン上で可能となるのだ。

すげえ。最先端。


ニート校長の第一回目のレッスンはDTM科のレッスンとなった。
どんな授業なんだろう。ていうか音楽レッスンってどんなだろう。
自分も普段はレッスンをしているはずなのに、やけに新鮮な気持ちになる。


ZOOMを起動し、画面にAGURAが映る。
さあ、レッスン(受ける側)デビューだ。


MIDIばりむずい

まずはDTMの概要について。
DTM・DAW・プラグイン・トラック・インターフェースなどの「それっぽい」ワードについて、がっつりと教えてもらう。

それらについてはすんなり理解できたが、特に大変だったのが「MIDI」。


1982年に規定された世界レベルのシステム。一言でいうと「信号」なのだ。うん。

PCから信号を発して、他の楽器の音を鳴らしたりできる。
うん。OKOK。

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『この画面にいっぱい並んでるやつ、これ全部MIDIな』


はい??


え、、いやあの、、DAWソフトの画面って、バーが左から右に流れてて、この箱みたいなやつ(=リージョン)に重なったら音鳴ってるし、、これは音なのでは?音そのものなのでは??
Percussionとか、Synth Bassとか、いっぱい書いてあるやん!
これって音なのでは???


「音」と「信号」

『MIDIはあくまで信号。たくさんある音源のうちどの音をどのタイミングで鳴らすかっていうことを指示してる。だから例えばやけど、プラグインの音源を全部削除してしまったら、これと同じものを再生しても、バーは動くけど音は鳴らへん。』

な、なるほど。

『バーがリージョンに重なるたび、その都度それぞれの音源を探しに行って鳴らしてるから、MIDI音源はオーディオ音源よりもPCへの負荷が多くかかる。音が鳴る手前僅か数ミリ秒ぐらいで次になる音を予測して探しに行ってる。カシコいねん』

ほう…。MIDIすげぇ…。

つまり、「この音をこっからここまで鳴らしてくださいね!」っていう指示そのものがMIDIなんだな。画面で見ているこの箱(リージョン)は全てMIDIであって音そのものではない。その指示通りに音が鳴っている結果として、音楽が流れている。

そしてDAWを使って我々は、音そのものではなく、音を鳴らすためのMIDI信号をいじくっているわけだ。


ふむふむ。だいぶわかってきたような気がす…


『あと、エフェクトとかもMIDIな』


はいぃ???


あ、でもまあ、そうか。

「この音にリバーヴをかける」という指示。信号。この画面上にあるのはそれだけだ。

そしてそのリバーヴエフェクト自体もまた、プラグインソフトとして存在する。

だいぶわかってきた。わかってきたぞお。

MIDIばりむずい。

「MIDIばりむずい」って早口で繰り返すだけの曲が書けそうだ。


IN、OUT〜タイトなループでヒーヒー言わす〜


「MIDIにはINとOUTがあって」

はい。

「これハッチくんは知っといた方がええと思うねんけど」

はい。(ぎくっ)

「例えばV-Drumsとかあるやんか」

は、はい。

「どっち側からMIDI OUTするか、どっち側にMIDI INするかっていうのがめっちゃ大事で」

はい

「V-Drumの内蔵音源を、PCを使って鳴らすのであれば、」

・・・

「それはPCで生成されたMIDIの信号を使って、V-Drumの音源を鳴らすってことやから」

・・・

「PC側のインターフェースのMIDI OUT端子から、V-DrumのIN端子へ入れる」



「大丈夫?」


だ、だいじょうぶ…たぶん…


「逆に」


逆に。逆にね。


「PCの中のMIDIを使ってV-Drumの音源を鳴らしたい時は、PC側のインターフェースのMIDI OUT端子から、V-DrumのIN端子へ。逆にV-DrumのMIDIを使ってPCの音源を鳴らしたい時は、V-DrumのOUT端子からPCのIN端子へ。」


aaaaaaa


めっちゃむずい。


でも、この「逆に」以降の話でわかった気がする。

よし、質問してみよう。


「音を出すきっかけをどっちが持ってるかっていうことですか?」

「そう!」


待ち望んでた二文字きました。

「そう」いただきました。


めっちゃ安心する。


情報の単方向性、双方向性

いきなり堅い言葉が出てきたが、読んでいただきたい。

ブログやYouTube動画、果ては教則本でさえも、情報は「向こう側」から「こちら側」にのみ=単方向的に流れてくる。読み進める、見進めるためには当然こちらはそこまでの内容を理解していなければならないし、問題なのは「自分が本当に理解できているかどうか」がわからないということだ。

レッスンのような双方向的なコミュニケーションの場において物事を学ぶというのは、自分の理解度をよりしっかりと把握できるし、上記のように自分の咀嚼、変換、理解の形跡・道筋を講師の目=客観的な視点で判定してもらえるということだ。

動画や活字は、こちらからの呼びかけには応えてくれない。その代わり何度も繰り返しインプットすることができる。
レッスンはリアルタイムな体験だから、その時その一瞬は巻き戻しができない。しかし、一歩一歩確実に大成への道のりを歩むことができる。

レッスンを扱う身として、この特性をはっきり理解した上で、改めて本当に良質な体験を提供できないといけないな、と気を引き締める思いであった。


次回予告 初の宿題!ビートカバー!

Logic Pro Xの基本的な操作、各画面の名称などを教わり、いよいよ宿題が出される。

何年、何十年ぶりだろう。宿題という響き。


「この曲のビートパターンをコピーしてくること!」


ふおおおおお!!ドラマーの腕が鳴るぜえええええ!!


次回へ続く。

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KYOTO NEST
京都今出川の音楽スクール。
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