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『人生の意味の心理学』【新人読書日記/毎日20頁を】

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意識しながら行動しよう【新人読書日記/毎日20頁を】(07)

「人生の意味の心理学」121-140頁、読了です。 この20ページで、作者は人生の意味の反対である実存的空虚について語っています。 「意味の源」が多様であること、「意味の幅」が広いことが実存的空虚の低さと相関するという論点は、すごく啓蒙的だと思いました。つまり、この人生で追求していることが多ければ多いほど、人生が充実し、虚しさが減っていくと私はこう理解しています。当然、ここの追求は動物的な欲求に限られるものではなく、2章で語られている意味の源のように、「健康」、「関係」、

人生の意味と人生の目的...【新人読書日記/毎日20頁を】(06)

「人生の意味の心理学」101-120頁、読了です。 この辺りはそれぞれの精神科医・心理学者により開発された様々な心理尺度の中の代表的な心理尺度が紹介されています。中にフランクルの弟子であるクランボウとマホーリックが開発したpurpose in life test(PIL)は、人生の意味の心理尺度として、意味より目的志向的な傾向を持つものとして指摘されています。それは人生に目的があっても意味がない場合が多いですし、目的がなくとも意味がある場合も多いからです。目的と意味の区別は

あのう、人生の意味を考えたことありますか?【新人読書日記/毎日20頁を】(01)

「人生の意味の心理学」1-20頁(序章)読了です。 みなさん次のような瞬間を体験したことがありますか? 何という理由もなく、ただ、突然自分の存在価値が疑わしくなり、自分はなぜここにいるのだ、なぜ今これをやっているのだ、頭の中の得体の知れない声に迫られて、急に虚しさに襲われ、沼に引きずり込まれたように気分が落ち込む……そういう瞬間。 私は時々あります。 全てが虚しくなり、その時の到来の予感に常に怯えています。 人生の意味は一体何でしょうか? トルストイもこの難問にはお手