エレファントフォーを観に行きました(微ネタバレ有)


このnoteはまだ動画で出ていないコントについてのネタバレを含みます。初見で味わいたい方はブラウザバックをお勧めします。

今日は推しの第37回単独公演 エレファントフォーを観に行きました。



私は18:00〜の回にお邪魔したのですが、とてつもないライブでした。

本当にあまりにも凄すぎるので、消化できるか分かりませんが、できる範囲で文章にしていきたいと思います。

セットリストはこれの18:00-のもので話を進めていきます。



私がこの単独公演を通して感じたテーマは[入り込む]です。

以前、推しのライブを見に行った際に、前説として【これから起こるコントはコントの世界の中であって、観客とは線引きをされたもの】というようなことを言っていました。

とはいえ、推しはお芝居も上手く、私の感受性の強さも相まって、よく現実とコントの境界線がぼやけてしまう事があります。(この境界線がぼやけたまま長時間過ごすと、私はボケ酔いを起こします。)

上記を踏まえて、なるべくその世界に迷い込まないように、推しの視線の位置に入らない、出来るだけ遠くの席に座るのを心がけています。

今回も、1番後ろの席で見たのですが、そんな薄い努力なんて軽々飲み込むほどの濁流のようなラインナップでした。

なぜこんなに飲み込む力が強く出たのかといえば、今回のセトリの順番が関係してるのではないかなと考察しています。

最初のネタは「霊媒師」でした。ある仕組みによって、コントの中と現実が繋がるので、初っ端に観客という足場をガッと外されます。

足場が浮いたまま「絶望」に続きます。個展というイメージのしやすさ、絵を指さすような動作から、見えないはずの絵がありありと浮かんできます。足場を外されている状態で、虚構の世界に視覚が馴染んでくると、どんどん観客という現実から、自分が離れていって、虚構の渦に飲み込まれていきます。

「冷蔵庫を疑う」では、いくつもの冷蔵庫(のようなもの)が見えました。大小さまざまな立方体がごろごろと転がっていて、不気味な感じ。冷蔵庫(のようなもの)を開け閉めする動作に連動して見えないはずの冷蔵庫(のようなもの)の中の電気が付いたり消えたりしているのが目に見えてしまった。わたしはここでボケ酔いをして迫り上がる吐き気みたいなものを抑えるのに必死でした。

虚構の世界に入り込んだ状態が完成したのが「大学野球部」ある仕組みによって、私たちは完全にコントの中にいる状態にさせられます。(仕組みについては本当によくできているので、実際に見て欲しいです。)もうこの時点で、はざまにいる揺らぎから、そっちの世界に入った状態の感覚があったので、吐き気がおさまったのが不思議でした。

このあと、「浪人生激励会」「Asian zero」と続くのですが、ここではテーマから少しずれるので省略します。また動画が出た時などにかけたらいいな。

虚構の世界と入り込んだまま、「下品な街を抜け出して」に入ります。ピアノと合わせた朗読劇でした。ピアノという聴覚要素が入ったことと、物語調というところから、虚構の世界と自分の感覚がかなり同期していたと思います。

作中語られる街の風景や、主人公の顔、転校生の身に纏っている空気感などが、身体に流れてきました。実際に映像として見ていない分、頭の中に無限にイメージが広がるので、感覚的には映画よりもリアルに感じました。(視覚情報がないことによって記憶から似たものを引っ張り出してきて、その副産物として、その時の体の感覚(匂いとか、空気感とか)が出てくるからかしら。)

特筆すべきは後半!!!!!!
主人公が街を抜け出すからが物凄かったです。
風をきって走っていく音、街がどんどんと変わっていく様、まるで自分が体験しているかのように身体に情報の濁流が流れ込んでくる。

見知らぬ場所に辿り着き、水を飲むシーンでは、ピアノの音に合わせて、草木が揺れる音が聞こえるんです。水面の光が、風の心地よさが、自然の匂いが自分の体を流れていって、背筋にぐわーーーっと鳥肌が立ちました。

この感覚をなんと言えばいいのか、私にはまだ分かっていません。少し考えた結論としては、4DXで映画を見た時に1番近いかもしれません。
また考えて近いものがあったら、追記しようかなと思います。

推しは本当に天才なんだろうな。としみじみ感じた公演でした。あと、身体全体でコントを浴びるような日だったので、どっと疲れが来ました。これを2公演やっている推しは本当にバケモノだと思います。

ずっと昔にグロテスクな小説を読んで吐き気を催したことがあります。それ以来、私はたった100もない文字の組み合わせでどれだけ影響を与えられるのか、という言葉の力が持つ限界についてぼんやり考えることがありました。

今日の公演を見て、言葉は存在しない世界を作り出し、かつその世界を感じさせる力を持っているというのをひとつの暫定的な答えとしたいと思います。

まだまだ書き足りないことがありますが、とりあえずここで一旦終わります。

追記

オープンチャットで、推し本人に今回の公演テーマはありますか?と聞いたところ、生きる姿勢!とのことでした。(めちゃくちゃ考察したのに全然本人の感覚とは外れてたな)

生きる姿勢は今回間違いなくベストネタだったと思うので、動画が出たらノート書きます!グッ

追記

物販ゲットしました!また後ほどnoteで書きます!

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