開腹手術記~子宮腺筋症・子宮全摘出(手術当日)

MRIの結果虚しく、主治医からは開腹手術と告げられた。腹腔鏡で行うには子宮が大きく(私の子宮は標準の数倍ある)、開腹して丁寧に摘出したい、癒着を防ぐためにも安全な方法を、ただ、他の病院ならもしかしたら腹腔鏡で出来るという所もあるかもしれないので、腹腔鏡でしたいなら紹介状を書くので、遠慮なく言ってほしいと言われた。

私も夫も悩む間もなく、先生にお願いした。

今から年末の手術を押さえられる病院があるとも思えないし、市外の病院というのもなにかと不便、なによりもこの主治医を私は信頼しているので、他を選択する気は全く無かった。お腹の傷は仕方ないし、ギリへそ出し出来る場所でもある(しないが)。シニアになって海外でビキニ姿になる事があっても隠れるレベルだ(そんな日はまずない)。


手術当日の朝は早い。

6時までには手術着に着替え、弾性ストッキングという着圧ソックスみたいなのを履いておくように指示されていた。

手術までには時間があるが、浣腸して便を出し切る為、人によってはお腹が痛くて着替えがツライ事になるようだ。

ベットに横になってグリセリン浣腸をしてもらい、出来れば3分は我慢してくださいね〜との指導であったがこれには完敗(汗)1分ほどしか待てなかった。しかも、大した成果は無かったが、それ以降はなにも処置はなく手術に入ることに。

9時開始予定の20分前まではパソコンでこのnoteを書いていた。何かしておらずにいられなかった。10分前には看護士さんが迎えにいて、歩いて手術室へ。緊張をほぐそうと色々話しかけてくれる。この時点で顔がこわばってたであろう私は20歳くらい?歳下にみえる看護士さんをメンタルでは母親くらいに頼り切っていた。

手術台に横になってからは、まさに「まな板の鯉」だ。
硬膜外麻酔をする時「ヴッ」と2回ほど声を出してしまう痛みはあったが一瞬なので平気だった。

点滴や酸素飽和度、心電図などの準備も整い、あとは全身麻酔となった。

眠くなりますよー...から、頭の中で5秒も数えないうちに落ちていた。例によって、起きたら全て終わっていたというやつだ。

目が覚め、主治医が無事に終わったとかそのような事を言われた記憶があるが、しっかり覚えていない。

夫とのやり取り。

今は手術の付き添いも不可の為、術後の報告を夫の携帯に入る事になっていた。2時間半から3時間で終わるからお昼くらいから携帯の着信を気にしておくように頼んでおいた。勤務中は私物スマホはバイブにしていて気づかないからだ。

手のひらには点滴(吐き気止め?)、背中からは硬膜外麻酔の管、尿道からの管、胸には心電図、指には酸素飽和度、口には酸素吸入器と、なかなかの装備だった。

術後の個室はナースステーションの真横。
帰室後は15分後、30分後のいろんな計測、これ以降は1時間毎に続いた。呼吸が正常という事で酸素マスクはこの日に外れた。

お腹は硬膜外麻酔のおかげで全く痛くなく、吐き気も点滴のおかげでさほどであった。ただ、ぼーっとしては目覚め、またぼーっとしては目覚め、看護士さんの問いにしっかり答えていたようだがあまり記憶がない。

痛みが強くなると自分でプッシュできるとの事だったが、結局最後までプッシュする事は無かった。

硬膜外麻酔(※実物ではありません)。白い装置の上部がプッシュで追加注入される仕組み。私の場合は一回押すと30分押せないものだった。

記憶がない割りには、親や姉、ママ友、職場の人へ、無事に手術が終わったとの報告はしていた。

想像よりはつらくないというのが、手術当日の印象。一度だけ吐いたが、胃に何もないので吐くものもなく、多めの唾液を吐いたような感じだった。しいて言うなら、個室のカーテンが全開で眩しすぎたこと、枕を使えなくてツラいくらいだった。

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