アビスパ福岡スポンサーアクティベーション事例紹介
皆さんは「スポンサーアクティベーション」という言葉をご存知でしょうか?簡単にググってみるとこのような結果が出てきます。
スポンサーシップのアクティベーションとは、スポンサーとしての権利を活用してその企業が行うマーケティング活動
これだとピンとこない人の為にもっと簡単に言うと「アビスパのスポンサーをやってるからクラブの名前や選手を使って自社のPRさせてもらうね!」という活動のことです。
このスポンサーアクティベーションはクラブ・スポンサー共に幸せになれることはもちろん、実はこのサイクルの中でサポーターも活躍をできるという所が個人的ポイントです。
これは実際にサポーターをやっている自分が体験してきた中で、スポンサーとしての権利を上手く活用している事例を見ていきながら、サポーターがどのように関わっていけるかも重ねて考えていきたいと思います。
他のクラブのサポーターの方や実際のスポンサーの方もこれから紹介する事例を見ながら、上手く参考にしてみてください。
※目次部分の敬称は見やすさの為に省略させて頂いております
▽日本パーク株式会社
最近で一番分かりやすいスポンサーアクティベーション事例がこちらです。
駐車場管理機械の製造販売を事業として扱っている日本パーク株式会社様。今シーズンより鎖骨スポンサーを担当してくださっているこちらの企業ですが、まさにスポンサーアクティベーションを説明するのにピッタリな活動を行っておりました。
内容としては「新しく出来るコインパーキングにアビスパ福岡カラーの精算機・看板を搭載&駐車場番号をユニフォーム柄にする」というものです。
日本パーク株式会社 様からすれば他のコインパーキングとの差別化にもなりますし、サポーターはこの周辺のコインパーキングを利用する際には必ずこのコインパーキングを利用することになるでしょう。
▽実際の事例
サポーター心理からすると、自分の愛するクラブに資金提供してくれる企業の商品・サービスを利用することは間接的にクラブ支援に繋がるためそれらを利用しますし、自分がいかに愛するクラブに貢献しているかをアピールするためにそれらをSNS上で発信したくなります。
つまり、スポンサーアクティベーションはクラブはスポンサー価値を高める事ができることはもちろん、スポンサーも他との差別化を図ることができるだけではなくロイヤリティの高い顧客を短期的に獲得することができ、サポーターもそれを利用することで日常生活の中で間接的ではあるもののクラブを支援することができるという三者が幸せになれる構図になっているのです。
冒頭で触れた「スポンサーアクティベーションはサポーターもそのサイクルの中で活躍できる」というのはこういった理由なのです。
▽株式会社博多グリーンホテル
こちらも業種は変わりますが、アビスパ福岡のスポンサー権を用いたスポンサーアクティベーションを行っており、現在アビスパ福岡の鎖骨スポンサーを担当してくださっている企業です。
まずはこちらのサイトを御覧ください。
ご利用施設
博多グリーンホテル アネックス
募集期間
2020年6月23日(火)~8月29日(土)
お部屋
アビスパ専用 シングル禁煙:1名1室 ※空きがあればツイン、喫煙室変更有
お支払方法
オンラインでのクレジット決済
宿泊金額
8,000円(水曜日プラン)~10,000円(週末プラン)
アビスパ福岡には関東支部・関西支部といった、福岡に住んでいたけども上京や転勤をしてしまったもののアビスパ福岡という共通ワードで繋がりを作るというコミュニティがあるように、県外に住んでいるサポーターは少なくありません。
そこで、この博多グリーンホテル 様のスポンサーアクティベーション活用事例は、アビスパ福岡サポーター向けに特別プランを設けるというものです。
私も県外に住んでいる人間ということもあり、このプランを活用させていただいたので紹介させてください。このプランを簡単に説明するなら「1万円で宿泊+アビスパ福岡の最高ランクチケット(普通に買おうと思ったら5000円する座席)+サイン付きクリアファイルが貰える」というものです。
チェックインはお昼12時から荷物を預けることができるため、県外から大荷物を抱えてくるサポーターにとっては非常に有り難く、チェックアウトが12時と祝勝会で飲み会に行ったとしてものんびりと起きることができるという、まさにサッカーサポーターにとっては" 最 of 高 "なプランでした。
これもスポンサーアクティベーションを上手く活用している事例であり、支配人である児玉さんが熱狂的なサッカーサポーターであることからサポーター心理を上手く活用した例です。
▽株式会社ふくや
アビスパ福岡サポーターにとっては感謝してしきれない、経営危機を救ってくれたことで有名な株式会社ふくや 様の事例を見ていきましょう。現在は2012年から左袖のスポンサーを継続していただいております。
実は明太子で有名な株式会社ふくや様ですが、アビスパ福岡とのコラボ商品を何度も作っていただいていることもあり、その中でも特に面白い活用事例をピックアップして紹介させていただきます。
まずはこちら御覧ください。
ツイッターでよく話題にあがる「あつまれ!どうぶつの森」というゲーム内でアビスパ福岡のユニフォームをデザインしたという画像が添付されたツイートです。ツイッターの世界では流行に乗っかることはより多くの人にツイートを見てもらうための大きな要因となっているため、ターゲットを理解したツイートですね。
またこちらも御覧ください。
アビスパ福岡が勝ち点を得るたびに、ふくや様製品の「めんツナかんかん(アビスパバージョン)」を積み上げていくという企画です。
このように株式会社ふくや 様のようにアビスパ福岡をツイッター投稿のネタとして利用することによって、他のツイートに比べて多くのいいねやリツートを得ることが出来ています。これもスポンサーアクティベーションの一つの大きな事例です。
▽株式会社イトキュー/西鉄旅行株式会社
こちらは一般貨物自動車運輸事業、自動車運送取扱事業 等を扱っている株式会社イトキュー様ですが、いままでとは変わった形でのスポンサーアクティベーションを行っております。
なんといってもこの株式会社イトキュー 様は、アビスパの選手がスタジアム入りする時に使用するラッピングバスを用意してくださった企業なのです!
こちらのラッピングバスはクラブが使用しない日は一般にも貸し出しを行っており、アウェイでの試合時にはこのラッピングバスを用いたアウェイツアーが行われるといった使われ方がありました。
※その試合ではラッピングバス到着時に一部サポーターが選手が乗ってるのかなと勘違いしてバス待ちをしているとサポーターが降りてきてビックリしたという爆笑エピソードもありますが、今回はさておきましょう
また、面白いのが株式会社イトキュー 様のツイッター運用です。
一度見てもらったら分かるように、アビスパの情報しか発信していないのです。そしてアビスパ関連のツイートでは大抵フォロワー数を超えるいいねを獲得しているのですね。
このように通常であれば業務内容をツイートするだけでは得られないエンゲージメントを得られるだけではなく、サポーターが大人数での遠征を企画した際にどこでバスを借りるかとなったときには間違いなく第一候補として検討されるはずです。
また、サポーター心理からすれば、選手が乗っているバスを借りることが出来るというアウェイツアーがあれば普通の交通手段でも行ける所をわざわざツアーを選ぶ理由にもなります。そこで、同じくスポンサーである旅行代理店の株式会社西鉄 様もスポンサー同士でコラボレーションをし「ラッピングバスを使ったキャンプ見学ツアー」という企画を作った例もあります。
このようにスポンサーアクティベーションを組み合わせて新たな価値を創出するという使い方もできます。
▽株式会社イワタダイナース(ピザクック)
サッカー観戦といえばデリバリーを頼む人も少なくないと思います。
そんな需要に対して、株式会社イワタダイナース様が展開する宅配ピザチェーン店であるピザクックもアビスパ福岡を用いたスポンサーアクティベーションを行っています。
(画像はキャンペーンサイト内より引用)
ピザを注文した時に付いてくる伝票番号を入力することで、試合のチケットを入手することができるというキャンペーンです。
こちらも僕の事例を出させて頂くのですが、ツイッターでは「飯テロ」という言葉があるように、ツイッターではご飯の画像の需要はそれなりにあると思うのです。そこで、実際のピザの写真を乗せることで「ピザ食べたい」と思わせることができるのではないかと考えてこのような写真を載せました。
▽実際の事例
このようにスポンサー企業が検索をかけやすいように企業・サービス名のハッシュタグ、サポーターだから購入したという意思表示にクラブのハッシュタグを入れることで、企業内のスポンサー担当者の方が「こんなにも沢山の人が"アビスパ福岡のスポンサーをしたことで"注文をしてくれたんだ」と目に見える形で認識してくれるようになると、スポンサー継続・スポンサー料増額といった形で最終的にクラブがより多くの資金を得ることができるのではないかと考えています。
▽終わりに
今回はアビスパ福岡スポンサーの中でクラブを上手く活用している事例を紹介していきました。
ここで最初の話に戻りますが、スポンサーアクティベーションの中にはサポーターという存在が欠かせません。夢もへったくれもない話ですがサッカーはよりお金を持っているクラブが強いです。そして強いクラブはより高いお金を稼ぐことができます。これは僕の主観ではなく、Jリーグクラブの財務諸表が示す事実です(もちろん例外はいくつもある)。
そんな事実を踏まえた上でサポーターに出来ることはなんでしょうか。
ここからは僕の主観なのですが「僕は1千万円をクラブに払うことはできないけど、1千万円を払ってくれる人を呼び込むことは出来る」と思うのです。1千万円というのは置いておいて別にどんな数字でも構わないのですが、アビスパ福岡を支援したいと思ってくれる企業を増やすためにサポーターが出来る一番大きな分野がこのスポンサーアクティベーションに関することだと考えています。
そこで自分に出来る"アビスパ福岡のスポンサー価値の高め方"を考えた時に一つのハッシュタグを作りました。
それが「#うちの自慢のスポンサー」というものです(ハッシュタグをタップでツイッター検索に移ります)
個人の力ではそのような発信はなかなか難しいかもしれませんが、このハッシュタグを実際に検索してみるとほぼ毎日の勢いでサポーターがスポンサー商品・サービスを購入したことを発信しています
これ実は凄いことで「アビスパ福岡のスポンサーになるとサポーターが商品を買ってくれるだけではなく、それをSNS上で発信してくれる」という価値が生じます。これをUGC(ユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツ)といって、毎日サポーターがUGCを生み出してくれるということは、従来のスタジアム内に看板を設けてるというスポンサーモデルの革命とさえ思います。
ということなのでぜひ、自分の愛するクラブをスポンサードしてくれる企業の商品を購入したときには「#うちの自慢のスポンサー」というハッシュタグを付けてツイートしてみてください。
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