Facebookで差別的投稿に《いいね!》するのはネトウヨか!?100人観察してみた。
少し前にネットで話題になっていましたが、Facebook上の個人情報を集めて再公開した人が、勤務先を退職する事になったそうですね。
《参考リンク》[速報]SEALDsサポーター、Facebook検索ではすみとしこ氏の作品群を評価した人の公開個人情報一覧を作成、公表(340人弱)
ところで自分はこの件がきっかけで、一個、気になった事がありました。
Facebookで差別的な投稿に「いいね!」してる人達って、普段、どんな話をしているんだろう?
やっぱり、嫌韓の人が多いのかなぁ??
でもFacebookって、そういうネタ、ウケないんじゃないの???
気になったので、試しに100人ほど観察してみました。感想をまとめます。
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【はじめに】観察の手順
①Facebookで、「在日」への偏見を煽動する投稿を一つ選ぶ。悪質なものを選びたかったので、今回はかなりアレでアレな人の投稿を採用した。内容はいわゆる「在日特権」。在日はこーんなに優遇されてて、しかも犯罪し放題★みたいなやつ。もし本当でも全然ありがたくない種類の古参デマ。
②それに「いいね」してる人達のページを適当に100件開いて、投稿内容を観察した。それだけ。
これまで、FacebookではTwitterと違って、知らない人のTLを見に行ったりしたこと無かったんですけど。投稿者から公開されてる範囲ならもちろん、普通に見れるんですよね。Facebookは、クローズドのつもりで使うと危ないですよー。皆さん、公開情報には気をつけてくださいね。
【1】みんな「普通」すぎて、人間がこわくなる。
100人のうち34人は、超がつくぐらい「普通」の人達でした。
並ぶ投稿は日々の食事、子供の写真、旅行記、趣味の話etc...。
嫌韓?政治?歴史認識?? そんな話題はまっっったく出てきません。
可愛い動物画像をシェアしてる人が、同じ指で気軽に「差別デマ」にいいね!してるのか… そう思うとちょっと、人間がこわくもなってきます。
やっぱりFacebookは実名だし、そういう投稿はしにくいという事なんでしょうか。
【2】友達から「あの人、ちょっとアレだよね」って思われてそう。
100人中31人は、ぽつりぽつりと、独り言のように嫌韓ネタを投稿する人達でした。
ただし、そこはやっぱりFacebook。そんなネタじゃいいね!は稼げません。彼らの嫌韓ネタに、5つ以上のいいねが付く事は無いようです。
他の投稿には全部50件以上のいいね!がついているような人でも、嫌韓ネタには2つしか付かなかったり。1000人以上友達がいる人でも、1~2いいね止まりだったりします。ちなみに彼らの3分の1には、嫌韓ネタへのいいね!が1つも付いていませんでした。
彼らの投稿が、友達からどう思われているのか。ちょっと気になりますね。
【3】いいね!を貰える人ほど、投稿内容がひどい。
100人中、嫌韓ネタで毎回5いいね以上を獲得してる人達は12人いました。そのうち、30以上もらっている人達は5人。上位の2人は、嫌韓ネタで100以上のいいねを稼ぎます。
嫌韓ネタにいいね!してくれる人々に囲まれた彼らは、どんなにひどい内容でも、自信満々の断言口調です。例えば、、、
『刑務所の囚人の97%は「非日本人」です!』
なーんて、常識的に考えてありえないようなデマに、大量のいいね!が付くカオス。
数字の根拠も見ずに、『外国人がどんなに犯罪者ばかりで、日本人がひどい目にあっているか!』『もっとこの事実を広めるべきです!』…なーんて意見で溢れかえるコメント欄。
もうね、俺はそれを見て、一体どんな顔をすればいいのかな。リアクションに困ります。(ちなみに、法務省の数字から計算すると、囚人の外国人率は6%未満だそうですよ。)
【4】「ネトウヨ」は◯%程度。リテラシーの問題っぽい。
見える範囲の投稿から、この人はだいぶ「ネトウヨ」に染まっちゃってるなぁ、と私が思った人は100人中15人ほどに留まりました。もちろん"ネトウヨ"の定義問題もあるので、完全に私の主観ですが。
※ちなみにここでの評価基準は「発言内容の既視感」重視です。私はネトウヨさんを相当数見てきているので、少しは参考にしてもらっていいかと思います。(例えば、単なる保守派はカウントしていません。)
じゃあ残りの人達は何なのかと言うと、見たところ、本当に「普通」の人達なんじゃないかなぁ、というのが感想です。
特に、Facebook上で「普通」に振舞っていた34人からは、「ネトウヨ」に結び付けられるような要素は少しも見られませんでした。彼らの発言内容は、本当に「普通」です。(もちろん、Facebookでは大人しいだけで、他サイトで嫌韓発言を繰り返しているという可能性もあるにはありますが。)
ただし、彼らはインターネットを信じすぎています。
インターネットで「誰か」が言っている情報を、鵜呑みにしてしまっているのでしょう。「◯◯がひどい!」→『えっ、それはひどい!ポチッ《いいね!》』とまぁ、こんな風に。
それはそれでもちろん問題なんですが、別にネトウヨ扱いするような話じゃなくて。純粋に、みんながもっと情報の取捨選択に気をつけてくれたらいいのになぁ、と思います。もしそれが不特定多数を無差別に悪く言う内容なら、なおさらです。
っていうか、正誤がわからない情報なら、いっそ無視しましょうよ。マジで。
《参考リンク》「差別をしない」三か条
【5】人間の善意は、どこを向くのか。
長くなってきましたが、これが最後です。
今回の100人を観察していて、アイコンをトリコロールカラーにした人が多い事が印象的でした。フランスの被害に、きっと思うところがあるのでしょう。中には「ベイルートも忘れちゃいけない」と言って、ベイルートカラーに染めている人もいました。
他にも、動物愛護を叫ぶ人がいました。難民支援を訴える人がいました。
そこには確かに、各々の「善意」を感じる事ができました。
そんな人達が、「在日=悪」とする差別的・侮辱的な投稿に「いいね!」を押しているという事実に、少なからず、思うところがありました。
おそらく、彼/彼女らにとって、在日への差別問題は「他人事」なのでしょう。そこで傷つく人々については、関心が無いのでしょう。だから、どこかの誰かが書いた「偏見や差別」をそのまま鵜呑みにして、ついつい賛同なんかしてしまうのでしょう。それはアラブ諸国に思い入れの無い人が、アラブ諸国の空爆被害を無視してしまうのと、似ています。
誰だって、他人事よりも自分の関心のある事に目が向くでしょう。それはわかります。ただ、もっと他者の問題にも関心を持って、そこに善意を向けられる人が増えるといいのにな。と、そう思います。
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