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JATA経営フォーラム2022インプット⑤中小旅行会社のサバイバル

こんばんナマステ🧡Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

今日は神戸にいたんだけど、雨と仕事で神戸の街の中を歩くことがほぼできなかったので、 

#JATA経営フォーラム2022 インプットの続きをやっていこうと思う。

基調討論:旅行業「再生」へ向けて

分科会A:コロナ禍での海外旅行の顧客維持に必要なことを考える

分科会B:デジタル×リアル融合による新しい旅行会社のビジネスモデルのあり方

分科会C:ウイズ・ポストコロナの訪日旅行に向けて

それに引き続き今日は、分科会 D :コロナ禍に立ち向かう中小旅行会社の取組みを取り上げるよ❗️

基調討論の時は大手が余剰リソースを新規事業に回したのに対し、中小は旅行にこだわり続ける、なんて話も出た。

コロナ以前の問題として、ただ航空券とホテルだけ予約するならもうOTA(オンライン旅行会社)で充分なので、中小旅行会社は専門性を持ったところしか生き残れない未来は既に見えていた。

コロナ禍で起きたことは更なるオンライン化の加速であって、この波に呑まれる中小旅行会社は今でなくてもいつか呑まれてたはず。

このセッションから中小旅行会社が生き残るヒントが出てくるのか、それとも拍子抜けなのか。イントロ書いてる時点では、まだ動画見てないので本当に議論のゆくえを知らない。

分科会Cの概要

それではまずスタメンを見ていこう。

モデレーター

株式会社ビーエス観光 代表取締役 水野剛氏

パネリスト

株式会社フィンコーポレーション 代表取締役社長 美甘小竹氏

株式会社フェロートラベル 代表取締役社長 水澤史氏

クルーズのゆたか倶楽部株式会社 代表取締役 松浦賢太郎氏

流石に広く知られていなさそうな旅行会社が並んだね。

1社ずつ軽く紹介していこう。

ビーエス観光って言われても❓かもしれないけど、アショカツアーズって言われたら知ってる人も出てきそう。

インド専門の旅行会社では一番の老舗じゃないかな。元は仏跡巡りからはじまった、というか仏跡巡り自体を始めた旅行会社。

我々もアショカさんが築いた土台の上に商売してる面もあるので、功罪ともにひしひしと感じている。

フィンコーポレーションはフィンランドを中心に北欧に特化した旅行会社。

フェロートラベルは海外のスキーと登山をやってる会社。

ゆたか倶楽部は日本初のクルーズ専門会社。

多分どこも、インドに行きたい、フィンランドに行きたい、海外でスキーしたい、クルーズ行きたいって思った時、調べてみて初めて知る、あるいはそれらについて大手のサーヴィスに物足りなさを感じたりした時に知る旅行会社なんじゃないかな。

専門性のある旅行会社で構成された #旅専 ( 旅の専門店連合会 )っていう団体があって、そこのメンバーが多いのかな。

ではいってみよう。

このセッションはトラベルビジョンの記事が昨日リリースされたので、まともな様子を知りたい人はそちらを読んでね。

分科会C INTRO

ビーエス水野「コロナ禍で海外旅行やインバウンドはほぼ消滅、コロナ明けにはリベンジ消費なんていうバラ色の未来は本当にやってくるのか。自社のビジネスモデルはいつまでも続かないことに気づいていたけれど、多忙な日々のなかで手をつけられてこなかったのではないか。私もそうだった。そんな課題がコロナによって前倒しされた感がある。この分科会では #JATA ( #日本旅行業協会 )の大半を占める中小旅行会社にスポットを当て、会社を維持しながらも事業再構築、補助金などを活用して新規事業収入を模索している事例や、本業を強化しながらもポートフォリオの変革によって逆に事業拡大を目指している事例を紹介し、その考えに至る事例や悩み、将来の展望などを語っていただく。この分科会が皆様の経営判断に役立てば幸い。」

フェロートラベルの事例

フェロー水野「海外スキーやトレッキングなどスポーツツーリズムに特化した旅行会社でほぼ100%が海外事業。直接仕入れ・直販で展開しており、顧客のリピーター率は約67%。顧客・サプライヤーとの関係維持、コロナ明けにはどこよりも早く復活する意思表示を行っており、サプライヤーや観光局などの協力のもと、2020年から屋外イベントやオンラインとのハイブリッドイベント、セミナーなどを多数開催してきた。行動することが大切。顧客からやめないでくれと背中を押され、続けることを決意した。国内事業はレベニュー・売上利益とも3分の1からよくて半分で補填する事業にはなりえない。リピーター層の体力とモチベーションの維持、顧客同士のコミュニケーションの場を創造する必要があるため国内旅行は継続している。ポートフォリオの変革として、インバウンド、海外発海外行き(トランスナショナル、マルチナショナル)という事業も2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪に向けて広げていき、世界に通じるスポーツツーリズムを目指していく。欧米とは一番日本がサプライヤーとコミュニケーションをはかってきた。社員のレイオフもしたが、戻ってきたいという強い意志を持つ者が多い。いち早い国際交流の復活を目指して準備している段階だ。」

フィンコーポレーションの事例

フィン美甘「1983年に創業し北欧に特化、フィンランドの取り扱いが半数。サンタクロースやオーロラ、近年はサウナ旅といった商品をフィンツアーブランドで販売、ノルディックジャパンブランドで旅行会社向けにオペレーター業務もしてきた。旅行中の顧客と現地駐在員の帰国手配と予約済みのツアーのキャンセル業務に3週間かかり、その後は社内の組織を再編。オンライン事業、リアルタビ、業務環境の整備の3セクションとした。オンライン事業ではオンラインツアーとイベントチャンネルを開設、オンラインショッピング、社員研修、オンライン卒業旅行に発展。リアル旅は失敗続き。国内旅行に手を出したが仕入れルートを持たないので苦戦。業務環境の整備としてテレワーク、クラウド、ペーパーレス、オフィス移転、給与見直し、産業雇用安定センターを活用して社員を他企業に出向といった取り組みを行っている。ファンを減らさないためにSNSの発信を続け、お客様から必要とされている実感も得た。また、健康上の理由で旅行に出られない方からオンラインツアーの感想をいただいて社会貢献に繋がっているという所感もある。リアルの温かみを実感し、タビ前、タビ後にも北欧を感じられる場所である必要性を感じた。第2回事業再構築補助金を活用し、北欧文化に触れることのできる多目的スペースの運営をスタート。カフェ、カルチャースクール、ショールームやイベント、北欧関連企業とのコラボレーションを計画しており、北欧ファンを育てるとともに、将来の旅行需要につなげたい考え。社員と新事業を共に育てていくべく、店名やロゴは社内公募、フィンランド語で”良い旅を”を意味する幸せで楽しい旅を願う合言葉とした。北欧ファンが広がって、いつか北欧に旅に行ってもらいたいという思いを乗せた。」

ここは視察に行ってみたいね。

クルーズのゆたか倶楽部の事例

ゆたか松浦「1984年、日本初のクルーズ専門で創業。020年度の売上は19年比90%減、21年度も75%減、非常事態が日常になってしまった。アフターコロナを考えるのをやめ、コロナと共存するために国内旅行への注力と新事業という2つの選択と集中を行った。事業再構築補助金を活用し、SWOT分析などのツールを活用し、自社の強みを徹底的に調べ上げて保育事業に活路を見出した。海という大自然がフィールドのため自然災害のリスクが常にあった。リスクをコントロールできる社会インフラ事業をやらないとという思いた常にあり、検討に検討を重ねた結果、英語教育型保育園にたどりついた。少子化だが女性の社会進出増に伴い需要は高く、英語教育へのニーズもあり、かつ千代田区にある自社ビルの活用でき、コロナ禍でも動ける。中小企業は大手と異なり、経営者の決断による意思決定のスピードが早いのが特徴だが、未曽有の状況では特にスピードを重視する必要があると感じた。その結果物品販売も迅速に始められた。この変革のスピード感についてはH.I.S.に学んでいる。」

クルーズとのシナジーには疑問がある。なぜならクルーズのメイン顧客はシニア層で、子育て世代ではないから。しかしながら、スタッフが自分の子どもを預けられるという点において、結婚もしくは出産の時点で辞めていくことが多い女性スタッフの離職率減は図れ、多様な働き方の土台にはなりそう。

各社の取り組みに対しての意見交換

ビーエス水野「やはり会社は人。変革に対する従業員の理解はどうか。」

フィン美甘「社員の漠然とした不安をどう取り除くかを心がけた。会社の今後の動きや経営状況を社員に共有。出向についてはスタッフ同士の横のつながりを重視しまとまった人数を受け入れてくれる会社を選んだ。コロナ禍でスタッフとの絆はかえって強まった。」

フェロー水澤「毎月20日に社員全員に会社の状況、シミュレーションを包み隠さず伝えた。最初は他人事だった経営状況を徐々に自分事にしてくれた。自己実現のための時間を与え、モチベーションは上がった。」

ゆかた松浦「事業再構築補助金が採択されるまで社員にスタッフに伝えなかったが、採択された後は1人ずつしっかりと説明した。旅行部のスタッフに保育士の資格を取らせることはせず保育士は新規採用ということを伝えたらみんな安心してくれた。」

ビーエス水野「我々専門店は新規事業に取り組みづらいのか。」

(旅専会長でもある)ゆたか松浦「一度もそう思ったことはない。ニッチな事業に取り組む魂があるので、新しいニッチを探すだけだ。顧客が離れず、スタッフも異動しないのが強み。一方で外部環境に弱い。私は歩みを止めないと思って動いてきた。」

ビーエス水野「金融機関との付き合い方は?我々中小は資金繰りがきつい。」

フェロー水澤「長期化する場合は初動が大切。中小企業は連帯保証というか、経営者そのものが金融から見るとすべて。金融機関に対しては偽りなく事実を示すとともに、事業計画や財務諸表は経営者自らが早めに開示し、支店長などの責任者を巻き込んで動くことが重要。政府系金融機関にはみんなすぐに行くが、こういう時こそ民間の金融機関と付き合うべき。」

ゆたか松浦「この状況で金融機関2社と新規に付き合った。経営の調子のいいときは多めに借りて実績を作っておいたためスムースに融資を受けれた。多くの企業はこの2年間返済猶予を受けていた元本の返済が始まる。業界を挙げて対策を練ってほしい。ロビー活動は必要。」

ビーエス水野「経営に大切なことは?」

フィン美甘「日々是好日、日々是決断。」

ゆたか松浦「目先のことに一喜一憂しない。谷が深ければ深いほど山も高くなる。」

フェロー水澤「自ら決断をしていくこと。」

ビーエス水野「一概に中小企業といっても多様。あくまでお3方の話は参考にしてもらえばいい。収益の柱を複数持つ両利きの経営が求められる。何年か前のJATA経営フォーラムで冨山和彦氏からその話を聴いた時に大企業の話のように思えたがよく考えると中小企業の方がやりやすいのではないか。来るべき旅行業の復活に向けて今何を考えるべきか、何をすべきかが問われている。何よりも行動に移すことが大切。」

おわりに

面白い話だったけど、専門性のない旅行会社にはまったく響かないだろうな、と思った。

専門性がないからオンラインツアーの組みようもなければ、何を売っていいかわからないから物販も難しい。

たくさんあるんだよ、そんな旅行会社。

でもどんな旅行会社にも共通していえるのは、まず補助金や借り入れなどでキャッシュフローを確立する。そのうえで自社が今後どうしていきたいのかを考えていくってことになるかな。

この順番を間違えば、雇用調整金やGOTOの不正に走り出すわけだから。

明日まで関西出張中だけど、作業時間は取れそうなので明日もJATA経営フォーラムのこと書こうかな。残り3回、結構大変だけど終わりは見えてきた。

明後日東京に帰ってすぐ #Clubhouse#インドの衝撃 ( #インド大学 )』の講義があるので、それの準備も今している段階だよ。

月曜日20:00~、是非是非聴いてみてね❣

それじゃあバイバイナマステ🧡暑寒煮切でしたっ✨




















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