FP3級は意味がない?実際に取得して感じた3つのメリットを紹介します
お金に関する資格についてFP3級を調べてみたけど、FP3級は取得しても意味がない、役に立たないといった言葉を良く目にするけど、実際どうなんだろう?
せっかく資格を取ろうと意気込んでも、意味がないという言葉を目にすると、不安になってしまいますよね。
今回は、直近でFP3級に合格した筆者が、取得にあたって感じる不安や気になる点を、以下の項目でまとめてわかりやすく解説してみました。
記事を全て読み終わる頃には、取得するべきかどうかという不安も消え、資格取得が明確な目標になっているはずです。是非、最後までお読みください。
【FP3級は意味がないと言われる理由は大きく分けて3つ】
結論からお伝えすると、FP3級を取得する意味は大いにあると言えます。
例えば「お金に関する知識を得たい」「資格そのものが気になっている」という方であれば特にオススメです。
まずは、FP3級は取得する意味がないと言われる大きな理由から解説していきましょう。
1.就職や転職ではほとんど評価されない
FP3級は持っていることで就職や転職に有利に働くことはほとんどありません。
理由はFP3級の難易度が低く、合格率も約80%と非常に高いためです。言い換えれば、少し頑張れば誰でも合格することができる稀少性の低い資格であると言えるでしょう。
この理由こそが、FP3級が意味がないと言われる最大の理由であるといえます。
2.知識の専門性が高くない
FP3級の学習範囲は以下6つの分野で構成されています。
ライフプランニングと資金計画
リスクマネジメント
金融資産運用
タックスプランニング
不動産
相続、事業継承
こうして見ると、お金の知識を幅広く学べるように見えますが、3級の学科試験では「⚪︎×2択問題」と「3択問題」で構成されているため、どの分野も要点さえ押さえていればざっくりした知識量でも合格することができます。
そのため、知識としての専門性は決して高いといえません。
FPという職種は税理士などの士業と違って独占業務ではないため、資格を持っていなくてもFPを名乗ることはできます。
しかし、名刺にFPであることを明記したり、独立して「⚫︎⚫︎FP事務所」のようにFPを冠する事業所を名乗るには、3級の知識では権威性や信頼性に不足すると言えるでしょう。
3.コストパフォーマンスが良くない
FP3級の合格率は約80%と非常に高いです。とはいえ、難易度こそ低いものの、全く勉強せずに受かるほど甘くはありません。
ここでいうコストとは、合格までに要する時間やお金のことを指しますが、一般的に合格までに必要な勉強時間は、約80時間〜140時間程度と言われており、実際に私も同程度の勉強時間を費やしました。
また、教材や受験に必要な費用も決して安くはありません。
そして、働くことでそのリターンを得ようと考えた場合、資格手当を得るのが一般的ですが、FP3級では査定対象にすらならない(あっても数100円程度)企業がほとんどです。
2級以上を取得していれば、3000円〜10000円ほどの資格手当を得れる企業が一般的なようですが、3級ではほとんど得られる収入に差はないというのが実情です。
そのため、合格までに必要としたコスト(費用や時間)に対して、勤め先で直接的なリターン得ることは難しいといえるでしょう。
以上が、FP3級の取得は意味がないと言われる大きな理由です。
では次は、FP3級を取得することのメリットを見ていきましょう。
【FP3級を取得する3つのメリット】
1.身に付けたお金の知識を実生活で活かすことができる
FP3級の6分野は、私達の生活に身近な出来事で構成されています。
特に、以下の3つは生きていく上で避けては通れない分野です。
ライフプランニング→人生設計や年金について
リスクマネジメント→生命保険や傷害保険について
タックスプラン→税金(主に所得税)について
このように、生きる上で無視できないお金の知識を学ぶため「すべての人が学んでおいて損はない」と言えるレベルの内容になっています。
また、金融資産運用や不動産でも、株式や投資などの用語を学ぶため、投資に興味がある、資産を構築したいという方には欠かせない知識となるでしょう。
2.業種によって仕事に活かせる場合がある
FP3級の知識量は決して深いとはいえませんが、資格を持っていない人と比べれば、相応に仕事にも活かすことはできるといえます。
例えば勤め先が生命保険会社や銀行、不動産関係などの場合は、FP3級レベルの知識でも扱う商品の基礎知識に直結する内容を学ぶため、決して無駄とはいえないでしょう。
3.FP2級や他の資格取得の足掛かりとなる
FP3級の取得は、FP2級への受験資格にもなります。そのため、もし、FPの勉強が面白いと感じたり、勤め先での収入に直結させたいといった場合は、FP2級の取得を目指すのも良いでしょう。
また、FPで学んだ6分野の知識は、その他の資格へ挑戦する足掛かりにもなります。
例えば、不動産分野に興味が出た場合は宅建(宅地建物取引士)に挑戦したり、タックスプランニング分野に興味がでた場合は、思い切って税理士に挑戦したりといった感じです。
FP3級は難易度こそ低いですが、
勉強する習慣が身につく
試験本番の雰囲気を経験する
合格証書を取得して自信につながる
このような合格までの流れを経験することができるという点が、個人的には一番大きなメリットだったと感じています。
ここまでで、FP3級がどういった資格でたくさんのメリットがある資格であるということがわかりました。
では、合格までにはどれくらいの勉強時間や費用が必要でしょうか。実際に私が合格までに要した時間などを見てみましょう。
【FP3級の受験・合格までに使った実際の勉強時間や費用】
1.勉強時間
私が合格までに要した勉強時間は、
「約90時間(1日1.5時間×約2ヶ月)」です。
この時間は参考書を探しに出かけた時間や試験の下調べ時間なども含めていますが、目安(約80時間〜140時間程度)としての時間範囲に範囲内に収める事はできました。
ちなみに、私は保険や銀行など金融関連に勤めていたりはしません。確定申告の経験があるためタックスプランニング分野の知識が少しある程度で、ほぼ初見からの挑戦でした。
2.費用
今回、FP3級取得のために使った費用は以下の通りです。
FP3級テキスト 1,650円
FP3級テキスト(kindle版)1,410円
FP3級問題集 1,650円
受験料 8,000円
受験会場までの交通費 460円
合計 13,170円
私の場合、書籍テキストを購入した後に外出先でも勉強がしたくなり、別途kindle版(電子書籍)でも同じテキストを購入しました。そのため、少し出費がかさんでしまいました。
普通は紙か電子書籍、どちらか自分に合うテキストのみを購入すれば良いと思います。
1番高額だったのは、やはり受験料です。
実は今回、最後まで自信が持てず、受験料を無駄にしたくなかったため、〆切直前まで申込むかどうかを迷っていました。
ですが、最終的に「合格率が80%以上もあるのであれば、うろ覚えの知識でもなんとかなるのでは?」という楽観的な考えに至り、申込みを決意しました(笑)。
結果としては、⚪︎×と3択問題だったこともあり、思ったよりもスムーズに解答でき、合格を手にする事ができました。
今となっては、思い切って受験に挑戦してよかったと思っています。
3.試験の種類・合格ライン
試験の種類
FP3級の試験は「日本FP協会」と「きんざい」2種類の試験機関があります。今回、私は「日本FP協会」の方を受験しました。
どちらを選んでも問題はないですが、「きんざい」の実技試験は「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」で構成されており、より実務向けに作られています。
実際に「きんざい」の問題にも挑戦してみましたが、私のように金融業界での実務経験が無い者にとっては、正直、同じ3級とは思えないほど難しく感じました。
対して、「日本FP協会」の方は「資産設計提案業務」が出題されます。内容は、筆記試験の問題を少し具体的にしたようなイメージで出題されます。
約80%以上という合格率は「日本FP協会」の方を指しており、「きんざい」の合格率は約50%前後とFP協会よりも低くなっています。
そのため、保険会社や金融機関に勤めていたり、会社からの指定などがない限りは、「日本FP協会」を受験する方が良いと言えるでしょう。
合格ライン
学科、実技ともに100点満点中60点以上で合格です。合格点の内訳は以下の通りとなります。
学科試験(筆記) 60問中(1問1点)36問以上を正答で合格
実技試験(筆記) 20問中(1問)12問以上を正答で合格
実技試験と聞くと少し身構えてしまいますが、試験員と対面で実技を行う訳ではなく、筆記試験同様の記述式となっています。
筆記試験は「⚪︎×問題や穴埋めの選択問題」で構成されていますが、実技試験では「より具体的な場面を想定した出題形式」になるだけですので、筆記と同じ心構えで臨んでも問題はありません。
ここまで、受験の体験談を踏まえて概要を記載させていただきました。少しでもこれから挑戦する方の参考になれば幸いです。
【まとめ】
・FP3級は意味がないと言われる理由は
「難易度が低いため、転職や就職で評価されづらい」こと
・FP3級を取得する最大のメリットは
「実生活で活かせるお金の知識が身に付く」こと
・FP3級の合格率、取得費用、勉強時間は
「日本FP協会の合格率は、約80%」
「取得費用は、約1万円前後」
「勉強時間は、約80時間〜140時間」
以上が、当記事のまとめとなります。
FP3級は、就職や転職に有利になる資格を取りたい。といった視点で見た場合は、確かに取得する意味は少ないと言えるでしょう。
しかし、取得する目的が
・FPの仕事に興味がある
・家計管理に役立てたい
・税金のことを詳しく知りたい
・保険や年金に詳しくなりたい
・資産運用について学びたい
このような理由であれば、メリットは十分すぎるほどにあると断言できます。
取得に伴うリターンについても、直接、勤め先から得たりすることは難しいですが、知識を活用して家計管理を行えば、節約や節税も十分できますので、確実にかかった費用分以上のリターンは得れるでしょう。
また、私自身、FP3級を取得したことで、FPに対してなんとなく抱いていた興味が、より知識を深めたい、仕事に活かしたいとまで思うようになりました。
このまま、FP2級合格までを目指して頑張るつもりです。
もし、記事を読んで興味が湧きましたら、是非、FP3級取得に向けてチャレンジしてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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