「シーっ」おばさん(リコドットコモさん)
5,6歳の頃、毎日家の前の路地で遊んでいた。
車通りが少ない路地だったから、近所の子供がみんな集まって毎日お祭り騒ぎ。
泣き叫ぶ子もいれば、大声で歌っている子もいるし、
ボールを投げたり、走ったり、もうやりたい放題。
近所の家の人は、それでも優しく見守っていてくれた。
でも、一人だけ毎日怒ってくるおばさんがいた。
「しーっ!!!しずかに!!!」
右手の人差し指を一本立てて、口の前に立てながら現れるそのおばさんを、
私達はいつしか「しーっおばさん」と呼ぶようになっていた。