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篠笛は素敵だ



40代も終わりかけのある時、楽器を演奏できるようになりたい・・・

衝動的に、強くそう思った。でも何をやりたいのかわからなかった。楽器って言ってもなんだろう。いまはわからないけれど、そのうちぴんとくるものに出会えるはず。どんなのがいいかな。軽いのがいい。相棒となって身近にいてくれるもの。高価ではないものがいい。メンテナンスが楽なものがいい。そんな都合のいいものがあるのかな・・・

しばらくして。突然降りてきた。  篠笛だ。

そうか、篠笛ね。よくわからないけど、あのおじゃる丸とか牛若丸とか敦盛が吹いてるやつだよね?どこで習えるんだろう。

調べてみたら、横浜駅のカルチャーセンターに教室があることが分かった。初心者コースの時間も都合がいい。さっそく見学に行くと、なかなかいい感じ。聞いてみるとなんと、ゼロベースの人向けコースを5年ぶりに、来月から開設されるという。われながらなんという素晴らしいタイミング😊

・・・それから4年目。篠笛はたしかにわたしの相棒となりつつある。竹に穴をあけただけの、シンプルな楽器。それだけなのに、人によってまったく奏でる音色が違う。その人の人となりが音色に出てしまう、恐ろしい楽器、美しい楽器。古き日本の、その音色の向こうにはその人の持つ風景が現れてくる。

お稽古仲間は、一番年が近くても20歳年上。自分の人生を大切にしている、ステキな先輩たちだ。彼ら彼女らの長い経験は音に深みを出す。

簡素で、難しい楽器。人に聞かせられるような音色を出せるには10年は必要なんだな、と知った。まだまだ先だけれど、シニアになるころにはなんとかなるかも!(^^)!着物を着てパリの街角で篠笛吹いて、おひねりをもらおうとひそかに目論んでいるわたしであった。

残念ながらまだまだ入門レベルのわたしの演奏をお聞かせするわけにはいかないので、素晴らしい演奏の数々をご紹介したい。

まずは篠笛界のプリンス、佐藤和哉さん。若くてイケメン、演奏も立ち居振る舞いも優雅。夏の夜の上野動物園での演奏を拝聴して、咲き誇る蓮の花を背景に、絵のような美しい時間を頂戴出来ました(^^♪

次に、藤舎推峰さん。というより、わたしとしては竜馬四重奏の篠笛担当、翠さまという方がなじみがある。バイオリンと和楽器のナイスな男性4人組の心躍るバンドだ。翠さまの笛は、その「家」で培われた確かな音色、素晴らしい。

そして、この方についてはまだ生演奏を聴いたことはない。まだ若い女性だが実力は確かで、彼女の世界観がとても素敵だと思っている。以前はKOTOという名前で出ていたようだが、最近は秋吉沙羅さんで活動されているらしい。この曲を聴くととても気分がスッキリしてスキ💛

最後は、やはりこの方の笛を超える奏者には、まだ出会っていない、最高だと思える鯉沼廣行氏。わたしの大師匠。月に一度だけ、彼のお稽古を受けられる。華やかで優しくて透き通る音色。篠笛奏者として幅広い活躍をされているが、写真家としても活動されていて、個展の開催や写真集の出版もしている。また、話すとキュートなおじさまで、ファンも多い。YouTubeにはご本人ではあげられていなくて、どなたかの投稿なのでやや難ありなのだが、仕方ない。

そう、篠笛は、ステキだ。

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