書評:呪は紅く~鬼哭啾々あやかし綺譚~
眼帯の少年「善」と詰襟の少女「鴉」のタッグが紡ぐ、現代あやかし退治奇譚です。
鬼の瞳や両片思い等のギミックを満載しエンタメ全開で疾走する物語は、万人の心に呪をかけ紅い読了感を残します。
拝み屋の穂積善は『呪符刀』を使い妖を倒してゆくのですが、そこは青二才。
毎度ギリギリの戦闘を繰り広げます。死が常に隣にある感覚でしょうか。
もちろん戦闘パートはド迫力で描写されており、手に汗握ります。
日常パートでは、肉体的苦難はもとより精神的苦難にも苛まれます。
殺るべきか、生かすべきか