母と祖母のこと 自己紹介その3
私が何の気なしに口にしてしまったことが、母にとっては祖母には知られたくなかったことだったようでした。
自分が母にとって都合の悪いことをしてしまったという思いが、なんとなく私から子供らしい無邪気さを奪っていったように思います。
家の中で、力を持っていた祖母の機嫌を損ねないようにしていた母。
子供心に、そんな立場の母を守ってあげていないように見えた父がとても歯がゆかった。
祖母には妹がいて、その家には私と同い年の孫がいました。
ことあるごとに、比較されていた私達。
母にはあたりがキツかった祖母ですが、私には優しかった。
特に覚えているのはたまに綺麗な反物をたくさん担いでくるおじさんが来た時に、一緒に見せてもらったりしたことです。基本的にとても締まり屋な祖母でしたが、着物道楽でしたので、私の七歳の祝い着は白生地から柄を指定して染めてもらった物でした。
土砂降りの中で、祖母と母と私が着物で雨宿りしている写真の祖母は気難しそうな顔ですが、満足気でもあります。今の私を見てなんと言うか話してみたい気がします。
そして、この時から私は母から雨女と呼ばれることになるのでした。😩
つづく