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ヴェルビエ・フェスティバル2024

1月15日に2024年版ヴェルビエ・フェスティバルのプログラムが発表されました。事前に出演アーティストの''若返り''が予告されていましたが、なるほど、数年前のプログラムに名前を連ねていた(結局キャンセルになったりもしたけれど)大御所に代わって、若いアーティストの名前が目立ちます。
 オープニング(07/19)はヴェルビエ祝祭オケとラトルの指揮でマーラーの3番。翌日から若手注目株のピアニスト達がソロと室内楽、そしてコンツェルトで登場します。ヴェルビエのスペシャリテと言えば、なんと言っても豪華な組み合わせによる室内楽です。先日、ラジオ・フランスでモーツァルトを共演していたカヴァコスとタメスティも、最初の共演はヴェルビエであったとインタビューで語っていました。
今年は日本人の辻井伸行さんがソロのリサイタル(07/21)の他に、ロザコヴィッチやマイスキーとシューベルトの「ます」を弾きます(07/21)。同じコンサートで、まだ10代半ばのツォトネくんが自作のピアノトリオを披露するようなので注目です。ユン・チャン・リムはソロのリサイタル(07/20)、ドヴォルザークのピアノカルテット2番(07/24)、パッパーノの指揮でベートーヴェンの皇帝(07/26)が予定されています。ブルース・リウはリサイタル(07/26)、ブラームスのピアノトリオ(07/28) 、ハーディング指揮でショパンのピアノ協奏曲1番(07/31)。余談ですがハーディングは指揮活動を休止してエールフランスのパイロットとして就職したと聞きましたが、いつの間にか音楽に戻ってきていたのですね。スポーツマンお二人の共演!
また、7月23日にはラトル指揮、カヴァコス、マケラ、シャニの3人でベートヴェンのトリプルコンツェルトなんていうのもあります。お馴染みのユジャ・ワン、キーシン、プレトニョフ、ルガンスキー、ドヴァルグ、そしてカントロフ。パリ音楽院時代に私と同門で友人であったダヴィッド・フレイの名前も発見しました。彼はロザコヴィッチとの室内楽と、ソロではバッハのゴールドベルクを弾くようです。フェスティバルの後半日程では、モーツァルトのソナタ全曲を当地で弾いて以来すっかり人気者の藤田真央くんが、カヴァコスとのデュオ(07/28)、ソロリサイタル(08/02)、最終日にデュトワの指揮でサン=サーンスの2番(08/04)を弾くことになっています。同じ期間にエベーヌ・カルテットもヴェルビエ入り、カルテットの他にシャニとの共演もあるようです。真央君のヴェルビエでのモーツァルトは先日NHKで再放映されていたようですが、ユネスコ文化遺産に登録されてもいいぐらい、「顕著で普遍的な価値」のあるライブ映像でした。また何か素晴らしい映像記録が残るといいですね。
オープニングを含めて前半はラトルがしっかり盛り上げそうですね!とは言え、ヴェルビエは必ず直前になって出演者の変更があるので、蓋を開けてみたら….どうなるのかはまだわかりませんが。毎年のことながら、メディチの無料配信にも期待したいです。

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