見出し画像

伝統文化と手仕事の素晴らしさを伝える「しめ飾りワークショップ」が開催されました。

2023年12月16日、東温市さくらの湯観光物産センターのふるさと体験棟で「しめ飾りワークショップ」が開催されました。

東温市さくらの湯観光物産センター
「ふるさと体験棟」

ご家族連れや、「しめ飾り」作りを習いたい方など、4組の方が、ご参加されました。会場は、藁のいい香りに包まれて、和気あいあいとした雰囲気。時々、皆さんが助け合いながら作られているご様子に、心があたたかくなりました。

講師は、東温市でお百姓さんをされている村上光信さん。産直市場のレジの業務もされています。子どもの頃から、誰に教えられたわけでもなく、自然に藁仕事を覚えられたそうです。

村上さんが作られた「しめ飾り」
鶴の「しめ飾り」 村上さん作

今回のワークショップでは、愛媛県に多い”しゃもじ型”(杓子型)を作りました。「福をすくう」という縁起の良い意味があるそうです。

しゃもじ型(杓子型)の「しめ飾り」

「しめ飾り」の藁は、村上さんの田んぼで作られた、もち米の藁を使用します。もち米の藁の方が、粘りがあって柔らかく、作りやすいそうです。

「しめ飾り」ひとつ作るのに、約100本の藁を使用します。なるべく毛羽立たない、きれいなお飾りを作るためには、藁の選別と下処理がとても大切だと言われていました。藁は、葉っぱのしっかりした、ピンとしたものがよいそうです。
あらかじめ、村上さんの方で、藁の「ハカマ」をとる下準備をされていました。

村上さんの田んぼの藁
とてもキレイな藁ですね。

ここから、いよいよ「しめ飾り」作り開始。藁の節を持って、穂先を抜く作業から始めます。勢いよく穂先を抜くと、「パン」といういい音が会場のアチラコチラに響き渡ります。

「しめ飾り」作りは、藁の下処理が
 とても大切です。
ご参加の皆さんに丁寧に教えられる
村上さん。

節から抜かれた、キレイな藁をトンカチでたたいて柔らかくします。

雨の中、藁をトンカチで叩きます。

「しめ飾り」の縄をなっていきます。まず最初に、2本の藁の束(1束は約20本)をタコ糸で縛ります。

しっかり締まる結び方を
教えていただきました。

次に、クランプで藁の束を机に固定し、縄をなっていきます。縄ができたら、クランプから外し、その表面を整えます。形を「しゃもじ」型にして完成!

左縄にするなら、右ねじり。
ねじり方は、地域で違うそう。
縄をなうのは、「力よりコツ」
出来上がった縄を反対側から
軍手で擦り、毛羽立ちをハサミで
切ります。
さらに藁で縄をはさんで擦ります。
光沢と艶が出ました。
藁で藁を磨くのは、面白いですね。
クランプから外して、輪っかを作ります。細い方が右です。縄が合わさった箇所をヒモでくくります。

先の尖ったペンチなどで、縄にスキマを空け、最初に下処理をした藁を4本束にして、5箇所に差し込みます。
差し込んだ束を柔らかくシゴイて
隣の縄目と合わせていき、
全体をくくって完成!

完成後、皆さんから「とても楽しかった。」「仕上がりが、作り手によって違うのが、それぞれの個性が出て、面白い。」
などの声が聞かれました。

私は今まで、「しめ飾り」作りには、苦手意識がありました。
以前、公民館で「しめ飾り」の作り方を教えていただいた時、結局、完成させられなかったという苦い思い出があるからです。


だけど、村上さんの「しめ飾り」の作り方は、伝統的なやり方に、少し自己流のアレンジを加えて、より楽に簡単にできるようにされているので、私でも作れるかもしれないとワクワクしました。

皆さんが、楽しそうに作られる様子に、手仕事っていいなと思いました。
この日本の伝統文化が、これからも、ずっと伝わってほしいと思いました。

手作りで愛着のある「しめ飾り」
皆さん、お疲れ様でした(^^)





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?