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珍しい日本文化の「文化の盗用 cultural appropriation」について

「文化の盗用 cultural appropriation」というと、アメリカでは、「黒人の文化、たとえばコーンローという髪型や黒人風ファッションなどを白人がやる」と「文化の盗用」といわれます。
この背景は、「黒人は全体に貧困層が多いので、金持ち白人が黒人の真似をするなよ」という意味があります。ちょっと恨みっぽいのもあるかもです。まあ、長年、黒人は差別されてきたので、しょうがないかなと思います。それにハーフの場合は、やはり黒人扱いになることが多いみたいです。

日本の場合は、あまりないのですが、これは日本人が「日本文化が世界で有名になったら、うれしいな!」くらいの無邪気な気持ちでいるからかなと思います。
外国人が日本の着物を着ても、文句をいう日本人はあまりいません。むしろ、「わー、XXXさんは着物が似合うねえ!」と喜びます。また、日本のアニメのコスプレをしても、「わー、アニメ”XXX”のキャラにそっくりじゃん!」と喜びます。

↓ マッツ・ミケルセンさん うおおおおおー、かっこよすぎいーーー!!

https://www.amazon.co.jp/dp/B076MMN6NR/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_IB3mAb188074R


しかし、さすがの温厚な日本人が怒る「文化の盗用」例があります。ちょっと事例と心理背景をご説明します。


その1: KIMONOを矯正下着に商標登録しようとしたキム・カーダシアンの例

ネットに記事が残っていますので、見ていただくといいでしょう。
はああ??? これ下着やんか!! 着物ちゃうやん!! おまけに、ブランド登録とか、商標登録とか、一般名称を独り占めすんな!!

(1) 外に着る着物について、下着について名前をつけようとした。
(2) 伝統的日本のファッションを、ブランド・商標登録で独り占めしようとした。つまり、当の日本人たちが使えなくなることを示す。そもそも、国によっては、「一般名詞」は登録できないところもある。
(3) 日本人が嫌う、商売丸出しをしたし、他国の文化への尊敬もなにもない。

キム・カーダシアン当人は、わりと親日家らしくて、何度も日本に来ているらしいのですが、まったく理解していなかったわけです。
幸い、このときは大炎上しましたので、日本の政治家も猛抗議してくれましたので、中止になりました。よかったです。
「また世耕弘成経産相も、Twitter上で質問に答えるかたちで「着物は日本が世界に誇る文化です。しっかり審査してくれるよう、アメリカ特許商標庁にも話をしたいと思います」とツイート。米国での商標登録を疑問視し、米国政府と接触する考えを示した。」



日本風のデザインという意味では、最近お亡くなりになった森英恵先生が、デザインされているので、写真を引用します。

わかりますか? 柄が日本の振袖の着物柄のようですし、左の女性は帯のようなアクセサリをつけています。他にここでは見えないですが、有名なのは着物スリーブといいまして、振袖のように長い袖のものをそういいます。

その2: 韓国人、中国人が開く日本食レストラン

ご承知のように、韓国や中国は「反日教育」をしています。そのため、韓国人や中国人は、「日本なんて嫌いだー」といいます。
よく何か問題があったら、日の丸の旗を燃やされたり、総理や天皇の写真を燃やされたりしますよね。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2022/05/25/21262.html


しかし、アメリカや英国などにいくと、中国人や韓国人たちは、平気で「儲かるから、大嫌いな日本食レストランをオープンするわ」と言います。
正直、韓国料理や中国料理は、欧米では「安っぽい大衆向け料理」の位置づけで、1000円―2000円で食べられます。
ところが、これが日本風お寿司コースや懐石料理もどきとすると、6000-1万円くらいするのです。2倍も3倍もします。しかも、超インチキな和食で、ぜんぜんまずいです。ぎゅーぎゅーに固めた握り寿司に乗せられたキムチとか・・・。日本食は繊細な食品の匂いなのに、ニンニクぷんぷんのキムチをあわせるなんて、げんなりです。
幸いなのは、ついにアメリカ人も「あれ? これ、インチキ和食じゃん」と気づいてきているらしくて、ちゃんと日本式の修行した日本人オーナーのお店にいくようになってきているようです。ありがたいことです。


「日本なんて見下してるし、大嫌いだけど、儲かるから日本食売るわ」
これは、普通の日本人なら、怒るでしょう。この怒りを、日本人は名前がわからないで「不愉快だ」と思うはずですが、この怒りを「文化の盗用」といいます。

(もちろん、現地の人が日本文化をリスペクトしていて、3年修行して日本食を作っているなら、日本人は文句をいいません。)
たとえば、こんなかんじです。
WASABI 韓国人経営の寿司屋チェーン → 文化の盗用。味、まずいので有名。研修もろくにしないバイトに寿司を作らせている。(実際に英国にいきましたが、「いかにも手抜きー」ってかんじでした。)
WAGAMAMA 英国人経営者のチェーン店 カツカレーで有名になった → 文化の盗用と思われていない。英国人オーナーが日本留学しておいしいので、帰国して数年かけてお店を増やしてきた。かなり苦労している。メニューもよく研究してある。

日本人だって、町中華の店があって、中華料理(まあ、日本風になった中国料理という位置づけですが)のレストランを何万人もやっています。
しかし、日本の町中華は、昭和前半以前に日本に定住してもう帰化したような中国人と日本―中国混血の家族や、昔中国人シェフに習った日本人弟子が開いているようなお店がほとんどで、「ちゃんと修行している」「それなりに師匠を尊敬している」「だいたいが安くて、これでぼったくりをしようとはまず思っていない」のです。
これは、インドカレーが日本では、ネパール人やパキスタン人で何年も日本に定住しているような人が、あまり高くない値段で、ちゃんと何年も修行して味もおいしい状態で、作られているので、インド人から、ネパール人にむかって、「文化の盗用だ」などとは言われないでしょう。

「リスペクトもなければ、嫌いな癖に、ぼったくっている」とだいたい「文化の盗用」といわれるのです。そこに、「尊敬」や「文化理解」などなく、「金もうけ、金もうけ」だからです。

その3 国際モデル

最近、こういう事件があり、彼女もやや複雑ですが、名前が正直、うーん・・・・「文化の盗用」だと思います。 あるいは、在日韓国人のやる「通名」の利用かなとも思うので、ちょっと難しい例です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9A%E5%90%8D


まあ、名前だけなら、日本人でも洋風の名前を付ける親はいます。たとえば、「冬馬(とーま)」とか、「茉莉意(まりい)」など、最近のなんだか、少女漫画っぽい洋風の名前の人はたくさんいるし、留学したときに、便利とは思います。
しかし、彼女の場合は、うーん、姓もですよねえ・・・。これがもやっとする理由かもしれません。
「オードリー・ダニエル」とかじゃ、なんでだめなんですかね? 韓国系アメリカ人、腐るほどいますよねえ・・・。

普通、日本人は「仕事が嫌なら、最初から断る」ものであるし、前後事情はわかりませんが、ヌードモデルなら、周囲に何人も男性がいても当たり前ですから、プロ意識がないとみなされるのかなと思います。
しかも、彼女は、韓国人ーアメリカ人ハーフです。国籍もアメリカだそうです。

「水原さんの本名はオードリー・希子・ダニエルだ。米テキサス州ダラスで米国人の父、韓国人の母の元に生まれ、2歳で日本に移住した。」



なぜ、親が「希子」などという、わざわざ漢字で日本名をつけたのか、いぶかしいものがあります。だいたい、韓国語はハングル文字で書きます。
ご当人は生まれる前ですから、名前を選べないのですので、ちょっとかわいそうと同情する点もあります。
でも芸名に、日本の姓をつけるのは、さすがにこれは、ある程度本人が大人になってからなので、どうなのかなと思います。
(しかも別のインタビューで、「私、日本人の真似なんてしてない!」と発言されているものもありまして、普通の日本人から見たら、「水原希子」っていう漢字で、日本そっくりの姓なのを「日本人の真似」=「文化の盗用」というのだが・・・。わかってないのかな? 韓国人なら、ご承知なら、尹(ゆん)、姜(かん) など1文字で昔の中国漢字の名前が普通なのですけど・・・。)
「朝鮮でいちばん多い姓は金(キム;김)であり、その下に李(イ;이、北では「リ;리」)・朴(パク;박)・崔(チュェ;최)・鄭(チョン;정)・姜(カン;강)と続く。」


もしかして、アメリカ人の父が、奥さんが韓国人なのに、日本人と間違えて結婚して、日本風の名前にした・・・というのはあり得るかなと思います。もしくは、在日韓国人だったのでしょうか? よくわかりません。
だとしたら、何か屈折した複雑な感情があるのも、理解できなくはないです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E5%8E%9F%E5%B8%8C%E5%AD%90


だって、日本通のハリウッド俳優 ニコラス・ケイジは、日本人妻と結婚したいのに、過去に間違えて(騙されて?)韓国人妻と結婚しています。このへんは、当人たちでないとよくわかりません。
(実は、欧米では、韓国人女性は売春婦が多く、これまた日本料理と同じで、なんだから日本人女性のほうが人気があるらしく、韓国人女性ばかりなのに、「日本人女性がいっぱいいるよ」という売春宿まであるらしく・・・。ああ、わけがわかりません。)

韓国社会の暗黒面なので、事情を知るためにも、嫌なことですが、知っておかれるといいと思います。ヘイトでもなく、事実なので、韓国ドラマみたいに、表面がきれいなことばかりではありません。
(おそらく、韓国はそもそも、儒教社会で男女差別があることや、古代からあまり生産物がないため、人を中国に奴隷や下働きとして売り飛ばしていた、長い歴史の経緯があるのではないかなあと思います。これはこれで、悲しい歴史です。悲惨ですね。)


さて、ニコラス・ケイジ氏は、今は、やっと本当の日本人と結婚されましたが・・・。
欧米人には、そもそもほとんどの場合、日本人と韓国人、中国人は差がつかないのです。それに、複雑な在日韓国人や、日本と韓国の複雑な国際関係も知らないでしょう。

https://www.cinemacafe.net/article/2021/03/08/71724.html


あと、「言動が乱暴で汚い」「わがまま」といった態度への不満も、「日本人はそんなに、礼儀が悪くないぞ」という気持ちもあるのかもしれません。

それにそもそも、アメリカ人なら、ハリウッドにいって働けばいいと思います。そっちのほうが仕事しやすいし、給与も何倍もいいし、俳優労働組合が整備されていて、日本みたいに個人事業主が多いといった、不安定さがありません。大切な母国に、なぜ長期間、いられないのでしょうか?

調べてもぜんぜんわかりません。態度からして、日本大好きって様子もないし、中国でもクレームを受けているし・・・。きっと、「もっと広い、儲かる国際舞台で仕事したい」のじゃないかなあと思いますが・・・。
ぜんぜんわかりません。文化盗用とは関係なく、ただのお騒がせモデル?? 素行不良なだけ??? 事務所の管理不足??? 教育不足???でしょうか??? 
じゃあ、なぜスキャンダルの起きやすい人を企業が使うのかもまったく理解できません。「八重の桜」の時だって、演技下手で、同志社OBからは、ブーイングが多かったようです。

(わからないので、とりとめないまま、説明が長くなりましたが・・・。)

その4 少数民族のデザインを有名ブランドが盗用


いろんなデザイナーが興味のある外国のデザインを参考にしたいのは、わかります。
古くは、池田理代子先生が「ベルサイユのばら」を描かれましたが、フランス人は喜んでくれまして、アニメもすごい視聴率だったらしいです。つまり、相手方のフランス人も、日本人作家の努力を認めてくれているわけです。まあ、日仏は先進国として、対等ですので、別に片方があきらかに経済的に低いということはありません。

(ちなみに、私 2,3回フランスに出張していたのですが、いやー、まじに何本も日本アニメが普通に放送されているのです。私がホテルのTVでみたときは「黒執事」を放映してました。別の曜日は、別の日本アニメを放映してましたので、週何本も日本アニメなのです!! びっくりです!)


でもなんというか、下心ありの、丸ぱくりだと・・・・批判されてしまいます。しかも、相手が、本当に無名な少数民族の場合は特にそうでしょう。
要するに、経済的利益を、強いほうがいただいて、弱いほうから奪うという構造があるわけです。

「「これらのデザインはオマ族の伝統衣装から『影響を受けた』のでも『着想を得た』のでもなく、明らかにコピーしています。色、構図、モチーフはまさに複製されていて、単に怠惰で独創性のないデザインワークであるだけでなく、直接的な盗作とも言えます

異文化から新たな着想を得ること自体は、アートの世界で広く行われてきたことだ。

一方、高級ブランドがローカルな伝統衣装のデザインを引用することについては、「文化の盗作」という批判もある。」
まあ、こういうことが言われだしたのは、ここ10年ほどなので、それ以前はあまり意識されていませんでした。
真似するときも、「ちょっと、だいぶ、変える」などして、わからないようにやっていたりしたのだと思います。
しかし、今はインターネット時代なので、ネットに写真でものせたら、「パクリか、そうでないか」はだいたい一発でわかります。
(まあ、微妙なケースもありますが・・・。)

おわりに


国際事情に疎く、変に気の優しい日本人の若者は、同情するかもしれませんが、こういった話が国際社会では、よく聞く話なのを理解したら、同情する気はなくなると思います。
だって、日本と日本文化の名誉をかすめとられているのです。
泥棒されて、「いいよいいよ」という日本人がいたら、本当にお馬鹿です。

被害者のふりをして、平気でうそをつく。
同情をひくために、空気のように嘘をつく。
いいかげん、日本人の若者は、外国から搾取されないように、騙されないように、よくよく注意すべきです。

「文化の盗用」には、相手が本気で、「日本を尊敬しているか?」「金だけ利用されていないか?」「日本の文化の修行をちゃんとしているか?」などをきちんと、チェックしましょう!!

提供側は、「ぼったくりして、誰かの利益をかすめとっていないか?」や「相手の文化背景の人がどう思うかを事前によく調べる」などが必要かなと思います。

ほら、こっちのミランダ・カーさんだと、正統派の着付けですし、当人も気に入っているようですし、みんなから「わー、着物姿が素敵ー」といわれますよね。
(ちょっと歩き方が豪快すぎるかwww)




おまけ

こういう記事がありまして、レストランでの文化盗用について記載がありましたので、参考にリンクします。


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