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中学生のためのテストの段取り講座 その9 自分で会社をつくってみよう

 その9 自分で会社をつくってみよう

 さて、今回は段取りを組んだ後、今度は段取りを「継続」していくコツをお伝えしていきたいと思います。
 継続することの反対の意味で、三日坊主という言葉がありますよね。人を馬鹿にし、自分を馬鹿にする言葉ですね。しかし、今日で三日坊主という言葉はもう捨てちゃいましょう。
 はい、捨てていいんです。なぜなら、三日で終わるような日課は、そもそもあなたに向いてません。向いてないことをして、人から馬鹿にされたり、自分で自分をけなしたりしても意味がないと思いませんか? それはあなたの問題ではないんです。性格でも体質でもありません。ここまで読んできてくれたみなさんならすぐにわかるかもしれません。何が悪かったのか?
 そうです、段取りの組み方が悪かっただけです。それはあなたの技術の問題だ、というわけです。落ち込む必要はゼロです。技術が問題なら、やり方は簡単でしょう。やり方を改めたらいいだけです。まずは日課でやってみようと決めた分量を半分にしてください。それでもできない場合は、そもそも向いてません。勇気を出して、元気にやめちゃいましょう。
 とにかく人から文句を言われるのを避けたいところです。それは人に主導権を握られている証拠です。そうではなく、やめるなら自分で決めてやめる。段取りはこういうことにも有効です。何か自分で挑戦したいものができたとする。すぐ人に相談しないでください。まずは自分でチェックしてみる。段取りを組んで、毎日取り組んでみるんです。それで、すぐに自分の体に合っているかどうかがわかりますので、やってて楽しければ、自然と継続します。やっぱり面白くないなと思ったら、誰にも言わずに、静かにその日課をやめたらいいだけです。
 みなさんはまだ中学生ですから、自分に合っていることが何かはわかっていないことが多いでしょう。だから段取りを組んでチェックするんです。段取りさえ組んだら、あとは大人と同じです。そこまでやれば、自分の体に合っているかどうかはすぐにわかると思います。なんせ、毎日やるんですから。
 とにかく自分がやることを、やりたいことを、人にコントロールされないことが重要です。そして、人にやらされたことはほとんど全て三日坊主になります。だから週に何回行かなくちゃいけないと決まっているわけです。強制です。義務です。学生のうちはまだそれが習い事とか塾とかですが、義務と思いながらも続けちゃうと、そのまま大人になっても会社で働かなくちゃいけないと義務感だけでやるようになります。三日坊主になる自分だから、強制されておいた方がマシみたいな、主客転倒した考え方で、突き進むようになります。そうすると、もう楽しいもクソもありません。お金を稼ぐためだけに働くようになります。やりたくないことを延々とやる人間の完成です。馬鹿みたいな話ですが、本当に現在では多くの大人がこのようになってしまっているのです。早めに知っておくべきことだと思いますので、伝えておきますね。とにかく、自分がやることは自分で決めるんです。人から何を言われても、気にすることなく、自分で段取りを組んで、どのようにすれば継続できるかを観察してください。
 学校のテストというのは、自分がやりたいことを見つけることのいい機会には、残念ながら全くなりません。ま、もちろん、5教科の中から、なんだか生物に関することを勉強するのは楽しいな、とか、計算をやっている時は楽しい、とかはあるかもしれませんが、それは稀有なことだと思います。だから教科書の中から、やりたいことを見つけようとはしなくてもいいですよ。テストはあくまでも段取りのためだけの訓練だと考えると良いと思います。継続のための練習でもあると思います。なんといってもテストの良いところは、全て、質問がはっきりしていて、答えが決まっているということです。人生の中でそんなことはほとんどありません。人生でやっていくことはもっと複雑で、答えも単純ではありませんし、一つではなくいくつもあります。だからテストは、段取りの訓練だと割り切った方が良い結果が出ると思います。それでも段取りこそ人生なのですから、とてもいい経験になるはずです。
 ですので、テストはうだうだ言わずに、答えが出揃っているのですから、適当に解答を見ながら、考え方のコツは暗記してください。身につけるのは、考え方ではなく、何よりも段取りの方です。段取りは全て経験になります。テストの内容はテストが終われば、すぐに忘れます。どんどん忘れちゃってください。記憶は他のみなさんが好きなことのために、容量をあけといてください。まあ、そんなこと言わなくても、好きなものは自然と覚えます。記憶しなくちゃいけないものなんてないんです。テストの時だけです。適当に暗記しておきましょう。
 みなさんの毎日は、大人になって仕事をはじめてからの毎日と切り離されてます。なぜか知らないけど、切り離されてます。
 小学生まではそれでもいいと思います。好きに好きなだけ好きなことをやればいい。でも中学生のみなさんは卒業をしたら、もう仕事ができる年齢に達しますので、仕事をはじめてからの日常と完全に切り離された状態のままでいるよりも、少しずつ、その生活とはどんなものなのかを想像しながら過ごしていくと、いい経験になるはずです。好きなことを好きなだけできなくなるということではありません。混沌としていた好きなことを、少しずつ選別し、自分の体に合ったことはなんなのかを感じていく必要があります。つまり、好きなことをさらにもっと好きになって、もっとやり続けたいと感じていく段階なんですね。こう考えると、楽しくなってきませんか? 
 
 ということで段取りを「継続」していく練習方法をお伝えしましょう。
 普段の生活では、何かと忙しいでしょうから、継続する練習はテストだけに絞っていいと思います。
 使う時間は、長期休暇の時です。今、これを書いているのは、3月ですからもうすぐみなさんには春休みがやってきますよね。2週間はあると思います。
 2週間でもう十分なんです。2週間続くことは一生続けられます。これは僕の経験からだけ得たことなので、一般的にはそう思われていないかもしれませんが、一人の具体的に生きている人が実行可能なことは、大抵誰でもできるですね。僕はそう思ってます。なので、かなり独断と偏見ではありますが、それでも僕一人の具体的な経験をもとに導き出された数字ですので、少しは有効だと思います。
 2週間続けば、きっとそれはあなたの体に合ってます。そして、体に合っていないことであれば、2週間続けることも大変です。なので、自分に合っているかどうかもチェックできます。
 ぜひ次の長期休暇に合わせて、みなさんがどんな行動をして、自立していくのか調べてみましょう。
 どうやって自立するのか? 
 将来の自分はどんな職業についているのかということを考えるわけではありません。僕が建築家を目指しつつ、現在では本を書き、絵を描き、音楽を作っているように、将来の夢ではなく、将来の現実こそが、未来のみなさんの姿に近くなっていきます。とにかく、人は何になりたいかではなく、毎日何をしているか、なのですね。僕は建築家になりたいとは思っていましたが、幼い頃から毎日やっていたことはお話を書き、漫画を描き、ピアノとギターを弾いて作曲してました。子供の時に、毎日やっていたことがそのまま大人になってやることになると、自然な流れですよね。一応、常識的には、そういうことは稀だと思われています。でも理由は簡単ですよね。段取りを知らないままに成長していくので、突然、学校を卒業して、仕事を新しく選ばないといけないからです。最近、釣りをしているのですが、釣った魚を、自宅の水槽で飼育もしてます。その時、突然、海から、自宅の水槽の中に魚を入れると、びっくりして、体調を崩してしまうので、ビニール袋に海水を入れ、その中でしばらく魚を入れておいて、その袋のまま、水槽に入れて、温度を一定にさせたあと、袋から水槽に魚を放ちます。これを水合わせというのですが、このような作業がみなさんにも必要だと僕は考えています。でも、そんな過程は今の社会にはありません。社会にないからといって、文句を言っても仕方がありません。社会にないからといって、何も知らずに、仕事をする生活の中に突然入ってしまえば、当然のように体調を崩します。僕のところには死にたい人からの電話がかかってきますが、新入社員からの電話(つまり、学校から会社に入りたての人ですね)が大変多いです。
 だから、自立のための練習は早い方がいいと僕は思ってます。もちろん、早すぎても、何がなんだかわからないまま過ごすことになります。ですから、中学生くらいがちょうどいいと思うのです。ポイントは、これはやらなくちゃいけないことではないってことです。楽しめることがあるのなら、それをさらに楽しんでみよう、という愉快な作戦ですので、安心して取り組んでみてください。
 
 というわけで、ここでは職業は考えません。とにかく一つに絞らないでやってみてください。ずっと同じことをやり続けるのは、ちょっと変だと思いませんか? 野球が上手い人、サッカーが上手い人、スポーツ選手になるために、ずっと同じスポーツを練習している人がいるじゃないですか。まあ、もちろん、そういう人を否定するつもりはありませんが、ある職業のためにそれだけを猛烈に訓練するというのはおすすめできません。それだと特定のスポーツの世界ではうまくやっていけるかもしれませんが、そこから外れてしまうと、何もわからないと感じてしまいます。僕の講座ではそういったプロフェッショナルなことはお伝えしません。むしろ、プロになんかならなくてもいいと思っているくらいです。そうじゃなくて、どんな状況だろうと、自立して生きていけるようになった方が、しなやかで強いと僕は思っているんですね。
 というわけで、職業のことはどうでもいいです。適当です。職業とは社会が作った枠です。この講座でいうと、わかりやすくしたほうが税金が取れるので、それは国のやり方です。そうじゃなくて、外側から決められたことではなくて、みなさんの心の内から湧き出たものを少しずつ育ててみたいところです。
 そこで、まずはみなさんが自立しているという前提に立ってもらいたいです。もちろん、まだ自立していないのは知ってます。そういう仮定にするということです。
 まずは何事も名前があると、先に進みます。そうやって、みなさんも、名前をつけられて、今まで生きてきたんです。
 あなたが自立しているとします。誰にも頼らず自分でやっている。その時には、あなたは自分の会社を持っているということでもあります。
 学校を卒業すると、みんなそういう状態になります。多くの人は会社を持たずに、会社に入ります。それは誰かの会社ってことです。
 でもみなさんは、一人で自立することをまずは試してみましょう。ダメなら、会社に入ればいいだけです。
 まずは会社を作ってみましょう。ごっこですよ。真剣ですけど、これはゲームみたいなものです。
 会社を作ったら、名前をつけてみてください。会社っぽく、してみるために、株式会社と頭につけてしましょう。お尻でもいいですよ。
 ちなみに、僕は自立してまして、自分の会社があります。名前は「株式会社 ことりえ」と言います。娘のアオが5歳くらいの時に、名付けてくれました。アオは命名辞典を読破しているほどの命名の天才です。ふと、つけてくれたはずなのに「ことりえ」という言葉には「言葉(ことば)、声(こえ)、絵(え)、理論(りろん)、鳥(とり)、事(こと)、取り柄(とりえ)」といろんな僕がやっている仕事に近い言葉が入っていたので気にいって、今もその会社の名前でやってます。最初につけた名前ってほんと大事なんですね。
 みなさんもそんなわけで名前をつけてみてください。そこまで悩まないでくださいね。最初が肝心ではありますけど、これはゲームでもありますので、どこかは適当な気持ちでいてください。
 株式会社ってなんなのか?と思う人もいるかもしれません。現在、自分で会社を作る場合には、合同会社と株式会社の二つの名前があります。そこまで違いはありません。知りたい人は適当にネットで検索してみてください。ちなみにどちらも15歳になると、自分で作ることができます。知ってましたか? つまり、会社とは中学生がやらなくていいことではなくて、中学3年生になると誰でもできることなんです。厳密に言うと、13歳だろうが、親に協力してもらって、会社の一員として働いてもらうなら作ることができます。つまり、小学生でも親と一緒なら会社を作れます。
 プロ野球選手にはなれませんし、コンビニでバイトすることもできませんが、みなさんは実は会社は作ることができます。
 実は一番、みなさんに身近なことなんです。それが自分で会社を作るということです。
 テストの勉強法を教えているつもりが、会社を作る話になってしまいましたが、僕の中では繋がってます。一直線につながっているんです。もうみなさんは感じてくれていると思いますが。
 というわけで、もしも、この春休みの練習がとてもうまくいった人は、なんとそのまま会社を作ることもできます。もちろん、ちょっとだけお金がいるのですが。書類を作ったりするお金として株式会社だと25万円くらいから、合同会社だと10万円くらいあれば実は作れちゃいます。お年玉貯めときましょう!
 でもあくまでもこれからやることは、会社作りごっこですからね。深刻に悩まないでくださいね。深刻になっていいことはひとつもありません。楽しむことこそが、一番の真剣さです。お忘れないように。

 さて、名前はつけましたか? 
 名前をつけることももちろん段取りですよ。名前をつけると、物事が進むんです。名前がないといつまでも進みません。だから段取りだと思って、感じよくつけてくださいね。
 会社名をつけたら、まず紙を一枚用意してください。一番上に会社の名前を大きく書いてください。その下に、設立した日付を書いておいてください。いつ、何をしたか? これを書き込んでおくことも段取りです。後で確認しやすいですから忘れないように。その下に、資本金を書きます。資本金は、みなさんが持っているお金にしてください。お年玉いくらくらい貯めてますか? 毎年しっかり使い込んで一円もないって人はいますか? 0円だとさすがに厳しいですが、その時は親に百円お小遣いもらって、百円と書いといてください。別にいくらでもいいんです。書いておくことが段取りになりますので、正直に書いてくださいね。
 次に、その下に、会社の目的を書いてみましょう。
 
 例として、僕の会社の目的を列記してみましょう。

 1 本を書いて販売する
 2 絵を描いて販売する
 3 音楽を作って、演奏して販売する
 4 死にたい人の電話相談をする

 こんな感じです。みなさんもやってみてください。先ほど言ったように、スポーツ選手みたいに一つに絞らないでくださいね。最低でも三つは書いておきましょう。多ければ多いほどいいです。なぜなら、人間には気分が乗らない時があるからです。僕の場合で考えると、本は書きたくないな、って時があります。普通にたくさんあります。でも、体を動かす、作り続けるということは継続していきたい。そういうときには、本を書かないで、さっと諦めるんですね。そして、絵を描き始めます。絵もちょっと違うなあと思ったら、すぐに音楽に手をつけるんです。そうやって、三つくらいあると、必ずどれか一つはやれちゃいます。一つのことができないとすぐにやる気がないと決めつけてしまいがちですが、実は人間、全部やる気がないって時はそんなにないんですね。本を書きたくないという時はあります。やる気がないのに、本を書こうとすると、書けませんので、ああ、僕はもう才能がないんだ、みたいになってしまいます。
 人間は馬鹿なので、すぐに勘違いしてしまうんですね。すぐ自分はダメだと言いたがる生き物です。変ですが、まあ、そういう生き物ってことです。
 みなさんもあるでしょ、宿題やりたくないなあと思う時が、でも、ドラマは観れたりしませんか? ご飯ならどんどん食べれちゃったりして。やる気がないってことは実はあんまりないんですね。ちゃんと寝てれば、ですけど。全部やりたくないと思っている時は全部やりたくない、んじゃなくて、ただ眠っていたい、つまり睡眠不足ってことです。それはそれでしっかり眠っておきましょう。睡眠不足じゃないってことが前提です。それであれば、やる気がない、ってことはありません。これは僕の経験でしかありませんが。でも、一人の具体的な調査はそれだけでも十分な結果です。
 これは何度も言いますが、大事なことなので何度でも言います。
 みなさんも自分の研究結果を大事にしてください。
 人からあれこれ言われても、なんの意味もありません。意味があるのは、経験を積んだ人からのアドバイスです。経験を積んでいる人は、決してみなさんに頭ごなしで否定しません。なぜなら、自分にも経験があるからです。だから、有益な情報をアドバイスしてくれるはずです。人から何か言われたとき、チェックするのはその人が経験者であるかないかです。未経験者の場合、何も知りませんので、頭ごなしに否定しがちです。会社なんか、やっても、どうせ失敗する、みたいなことを言う人には、ぜひ聞いてみてください。会社をやったことがあるのかどうかを。会社をやったことがない人は、会社なんてできないと自分が思ってしまっているだけです。それを人にも伝染しようとしますので、ぜひ離れてください。両親が会社をやったことがない場合は、必ず頭ごなしに否定されるので、このゲームもできることなら、そういう両親だった場合はできるだけ黙って、静かに、自分のためにだけやってみてください。
 両親だけは、完全に離れるということができないんですね。だから、ついつい見せちゃうと、頭ごなしに否定されて、落ち込んでやる気がなくなるということがおきますので、ご注意を。そうです、やる気がなくなる最大の原因は、みなさん自分自身ではなく、人からの文句を耳にしてしまうことです。これはゲームだし、お試しです。まだ会社を設立するわけではありません。ですから、できるだけ黙って、一人で楽しんでみてください。それがみなさんの身のためです。
 これは経験者である僕からのアドバイスです。ちなみに、経験者は絶対に否定しません。否定する人は未経験者、もしくは段取りを知らずに会社をやってしまって失敗したルーキーです。

 話を戻しましょう。できるだけ、やることを増やしてください。主にやることは三つが限界でしょう。でもそれ以外に、三つがやる気がないとき用にさらに二つくらい、適当に好きなことを選んでおいてください。僕は本を書く、絵を描く、音楽を演奏する、こと以外に、料理をする、セーターを編む、ガラスを吹く、陶芸をする、畑をやる、釣りをする、など、無数にやる気の先を持っています。こうすると、本当に退屈しません。一人で、いつまでも生きていけます。まあ、ここまでやる必要はありませんが、あればあるほどみなさんを助ける、つまり、自分自身を助ける力があるんだと思って、間違いないと思います。これも経験者からのアドバイスです。経験者はいつだって、みなさんに良い思いをしてほしいと願ってます。嫉妬深い人や、妬んだり、人の文句を言う人は、基本的に退屈している人です。文句を言われても、自分がだめだと判断しないようにしましょう。ダメなのは、むしろ退屈している文句ばかり言っている人です。でも、その人に文句言ったりしないでくださいね。そっとしておきましょう。
 
 さて、三つくらいやりたいことを決めたら、それをやってみましょう。
 よく将来こういうことをやってみたい、と思うひとはいますが、実際には動いていない人ばかりです。ここでは常に将来の夢はどうでもいいと伝えてますが、とにかく毎日何をやっているかだけです。なので、将来、お医者になりたい人は、早速人を治しましょう。中学生でもなんでもできます。僕は中学生から高校生にかけて、精神状態が悪くなってしまい自殺未遂をしたりする女の子と付き合っていましたが、僕は医者にもなりたかったので、その子と一緒にいて、話をしたり、マッサージをしてあげたりしてました。眠れないという時は、わざわざ、背中をトントンするためだけに家に行ってました。親からは怒られてましたが、僕としては治す実践をやっていたつもりです。声優になりたい人は、早速、声優をやりましょう。漫画家になりたい人は漫画家として作品を作りましょう。占い師になりたい人はどんどん人を占いましょう。資格がないとできないことだからとやらずに過ごすのではなく、大事なことは資格がないとできないことはお金をもらえないというだけですので、お金はもらわずに、実践はしましょう。将来の夢なんかもはやどうでもいいんです。やりたいと思っていることは中学生だからとやらずに済ませるのではなく、さっさとどんどん実践してみたらいいんです。仕事の依頼がないからできない、ではなく、仕事の依頼は自分でやるもんなんです。
 もちろん、やりたい三つのことをやるために、まずは円グラフを描きましょう。寝る時間は何時、起きる時間は何時、長期休暇ですので、学校はありませんが、1日の予定は常に一定で過ごすと、どんどん段取りがうまくなっていきますよ。別に何時に起きてもいいんです。でも、自分で決めて、自分で起きるってのが大事です。朝型の人、夜型の人色々あるでしょうから、自分の好きなように円グラフを書いて、日課を決めてみてください。もちろん、円グラフが完成したら、今度は2週間継続できるように、スケジュール表を書いてください。
 そうなると、もちろん、全体量が必要になってきますよね。自分がやりたいことの全体量は、なんと素敵なことに、自分で決められます。
 僕の場合は一日、原稿を10枚書いてますから、全体量は2週間で140枚ということになります。1ヶ月で300近く。これで一冊が完成します。僕の全体量の感覚として、ひとつ本を書こうと決めたら、1ヶ月はかかるということです。そうやってスケジュールを作っていきます。
 例として、僕のスケジュール表を添付しておきますね。

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 こうすると、春休みの間に、原稿は140枚、絵は14枚、音楽は14曲、電話はずっとやりますが、このように完成するわけです。
 原稿140枚は、船乗りの話を書こうと思ってまして、その短編が100枚くらいになりそうで、そのために140枚書こうとしてます。後で推敲して書き直して、100枚の作品になれば完成です。
 絵は現在、海の絵を描くというシリーズを作ってまして、これも14枚描いたものをポストカードセットにして販売しようとしてます。
 音楽は現在、毎月、一枚アルバムを作るという実験をやってまして、これも14曲作り、その中から10曲気にいったものを選んで、アルバムにして販売する予定です。
 いのっちの電話は、その合間にずっとやるつもりです。

 これがみなさんが春休みの間、僕がやろうとしている仕事の内容の全てです。僕は何事も仕事をするときに完全に全体量を把握しながらやっているわけです。そうすると、当然ですが、予定通りに終わります。僕の経験ですと、予定より早く完成しちゃいます。その代わり無理ない分量を毎日やることが大事です。僕にとってはもう日課が慣れっこですから、これくらいの分量でも疲れませんが、みなさんはもう少し緩めに設定するといいでしょう。僕の場合は二日休みを入れてもいいことにしてます。でも休みの日は決めてません。決めてないと、休みたいときに休めるので、なんかいい感じだし、結局、最後まで休まないことが多いです。休んでもいいよ、と自分に声かけておくと、気持ちが楽になるんですね。そのかわり、僕は毎日9時から4時までしっかり寝てますので、睡眠不足ではないという前提です。
 
 で、これが継続するかどうかってことですが、継続するコツは簡単でして、完成すると嬉しいものは必ず継続できるんですね。つまり、継続できないことはやりたくないことでもありまして、それならやらなきゃいいだけで、実は継続のコツっていうのか、やりたいこと以外にやってないんですね。本が完成したら無茶嬉しいじゃないですか。作家みたいな感じで嬉しいんです。実は僕は自分のことを作家だとは思っていないんですね。どちらかというと、みなさんの感触に近いのかもしれません。本を書いてみたいってだけなんです。これは小学生の頃から同じです。絵もポストカードセットになったら嬉しいなあ、画集になったら嬉しいなあってだけです。家に飾れたら嬉しいなあって。
 ほんと単純で馬鹿みたいですが、大事なことは、誰かに認められようと全くしていないということです。
 人はなぜか誰かに認められようとして、なんか精一杯頑張っちゃうんですね。でもそれって続かないんですよ。だって、人って別にみなさんのこと集中してみているわけじゃないですし、忙しいんですよね、みんな。だから、誰かに認められようとすると、どうにかして、その人たちを立ち止まらせて、好きって言ってもらわないといけないですから、大変ですよね。それよりも、自分で自分に依頼するんです。
「あの、坂口さんの小説を読んでみたいんです、あのとき、ぽろっと言ってた船乗りの話、もっと聞きたいんで、雑誌に掲載したいんで、ぜひ書いてください」 
 これを僕は自分で自分に言うんです。そうすると、完成するの知ってますから。それが雑誌に掲載されなくてもいいんです。また次の依頼を自分にすればいいですから。
 なぜなら、僕は作家になりたいわけじゃなくて、なんでもいいからただひたすら本を書いていたいからです。本を書いていることが楽しいのです。作家として認められることはめんどくさいです。中学校とかに言って、作家として生きることみたいな感じで話さなきゃいけないじゃないですか。めんどくさいですそれ。それよりもその時間、書いていたいです。なぜなら書くことが好きだからです。
 心配しないでいいのは、いつでも自分に依頼して、書き続けれる力さえ、身につけたら、つまり、それは自分で段取りを組み、段取りを組む必要があるきっかけすら自分で作り続けられる人は必ず、死ぬまでやり続けるので、自然と仕事になり、自然とお金になるからで、お金になったから、やめるということもなく、有名になってもプレッシャーとか感じないで、作り続けることができるからです。
 それって、僕にとっては子供の時のまま、仕事につながっているという状態です。僕は自分で漫画を描いてました。ゲームも作って、お話も作って、文房具も自分で作ってました。
 これが一番継続するコツなんですね。人から褒められることをエネルギーにすると、褒められなくなると、やる気がなくなります。これはもったいない。
 ということで、継続するためにも、みなさんは段取りを組む前の、段取りを組むきっかけを自分で作り出せる力を身につけてほしいんです。
 ちょっと難しいですか? でもやってみましょう。失敗するってことがありませんから。失敗って人から言われるだけです。人に言わなければ、失敗もクソもありません。
 それらは全て経験でしかありません。経験は経験者になるための唯一の栄養です。
 だからやってみましょう。もうみなさんは、テストでうまくいかない人がいたら、馬鹿になんてしないでしょ?
 段取りのこと、スケジュール表の作り方を教えてあげるんじゃないですか?
 そんな感じで、今度は会社をやってみましょう。お客さんがいなくても問題ないんです。お客さんも自分で自分の手で生み出せます。
 お客さんであるあなたは、会社社長であるあなたにどんな依頼をしますか?
 それさえ決めちゃえば、全てが始まります。
 ぜひ楽しんでやってみてください。春休みが楽しみですね。

 
 

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