見出し画像

中学生のためのテストの段取り講座    その1 テストとは何か?

その1 テストとは何か? 

 みなさん揃いましたか? それでは、さっそく講座をはじめます。
 まずですね、根本的なことから考えてみましょう。
 テストについてです。学校のテストって意味あるのかよ、とか思ったりしたことありませんか?
 学校は勉強勉強ばかり言って、ちっとも楽しくない。家に帰っても、親も、いい高校に入って欲しいからか、いずれはいい会社に入って欲しいからか、勉強しなさいばかり言って、ちっとも楽しくない。そんなふうに感じている人もいると思います。テストが全て、みたいな。テストの点数が悪いと、なんか落ちこぼれ、みたいな。
 なんか嫌ですよね、そんな空気っていうんですか、風潮、いやそれどころか、そんな考えがもう社会全体に蔓延していて、みんなテストになると緊張しますよね。
 勉強ってなんのためにするのか、みたいな感じで悩んでしまう人もいるんじゃないかと僕は心配になります。
 でも、テストはそんなに悪いものではありません。今回はそんなことを話してみたいと思います。

 まず、将来、何をするか、完全に決まっている人はこの中に何人くらいいますか? 将来私は必ずこの職業につく!と決めている人は手をあげてみてください。
 あれ、いませんね。本当ですか? 恥ずかしいのかもしれません。でも、将来の夢はまあ適当でいいです。僕の話をまた例にして将来の夢について考えてみましょう。
 僕は12歳の時、小学校の時の卒業文集にも書いてますが、建築家を目指します。将来の夢は建築家だったんです。
 理由は簡単です。秘密基地を作るのが大好きだったんですね。家の外だけでなく、家の中にも作りました。僕が使っていた学習机、みなさんも使ってますよね、あの椅子が入る部分に椅子をどかして、布団を敷いて、デスクライトを持ち込んで、机を上から毛布で包んで、学習机を巣みたいにして、そこで寝てたんです。変ですよね。でも楽しいです。その穴蔵の中から見た、家の中はもう家じゃなくなっていて、僕にはサバンナ地帯みたいに見えていました。そうやって、少しだけ視点をずらして、体もずらして、机の使い方もずらしてみると、いつもの見慣れた世界が全く別の世界に変貌することが楽しかったんです。おかげでやめられませんでした。すると、喘息持ちの僕は、すぐに喘息になって、埃まみれの足元だったんでしょうね。両親は困って、秘密基地を作るのをやめなさいと言いました。その時、父親が、僕が家を作るのが好き、だと思ったのか、

「建築家になったらいいじゃん」

 と教えてくれたんです。秘密基地を作る職業なんてものがあるのかと僕は勘違いしました。そして、すぐに僕は建築家になると決めたんです。
 だからみなさんと同じ中学生の時、僕の将来の夢は建築家になることでした。そんな人周りに一人もいなかったですが。漫画家とか、今だったらYouTuberですかね。僕はヒカルが好きです。へライザーって女の子のYouTuber知ってますか? 僕はへライザーも大好きです。まあYouTubeの話は、また休憩時間にでもしましょう。
 でも中学生の間は建築家とは何か、すら僕は知らなかったし、周りの大人も教えてくれませんでした。将来の夢は決まっているのに、どこかふわふわしてたんです。高校に入ると、教えてくれるかと思ったんですが、高校でも建築の勉強はしないので、誰も知りません。ようやく大学進学になった時、建築学科というものがあることを知り、僕は建築家になりたいんだから、建築学科に行こうと決めたんです。
 でも建築学科、というだけじゃ何にもわかりません。それなのに、高校の僕の担任の先生は進路指導部の先生でもあったんですが、僕が少しだけ頭がいいからって、東大に行けってことしか話さないんです。ほんと単細胞っていうか、ガサツっていうのか、品がないっていうのか、そんな印象を受けました。僕はイタズラが好きなので、すぐ先生に聞いたんですよ。先生、東大には、どんな建築家がいるから、僕に行けって言うんですかって。すると、先生は、言葉に詰まったんですね。僕がいた高校は進学校だったので、毎年、東大に何人行ったのか、みたいなことが評価の基準になっていたんです。ほんと単細胞ですよね。でもみなさんの中学校とかも実はそうかもしれませんよ。上位何人が、どこどこのいい高校に行ったとか、親とか先生の間ではそんなつまらない話、結構するんですよ。僕は楽しくないから嫌いでした。
 担任の先生は東大にどんな先生がいるのか、全く知らなかったんです。それじゃ、僕は分からないじゃないですか。東大の建築学科って言葉だけじゃ分からないですね。だって、物事は人が教えるんです。つまり、何を教わるかを決めたら、次は「誰に教わるか」ってことが重要になってくるんです。しかし、僕は通っていた高校ではそんなことを教えてくれる先生は一人もいませんでした。親に聞いても、もちろん知りませんでした。
 そんな時に、先生つまらない、両親つまらない、と言うのはやめておきましょう。無知なだけですから。善良な人たちのはずです。変に抵抗したり、文句を言うのはやめておきましょう。人に文句を言うと、必ずあとでしっぺ返しを食らいます。これは必ずそうなります。一つの法則ですので頭に入れておいてください。人には文句を言わない。
 それよりも、さっさと、人を頼らずに自分で調べるんです。
 今だったらインターネットがあれば、すぐにわかります。東大のサイトに行って、建築学科のページに飛んで、すると教授の紹介がありますので、その中で気になる教授がいたら、その教授の名前と、作品、と書いて検索すれば、その建築家の教授が今まで何を作ってきたのかがわかります。
 当時はインターネットはありませんでした。そこで僕はすぐに図書館に行ったんです。図書館にはたくさん本があります。建築家のための雑誌があるのを知っていたので、僕はその雑誌を、20年前くらいから遡って、全て目を通し、自分がこの人に習いたい、と思うような建築家がいないのかどうかを調べました。
 すると、一人だけ見つかったんです。その建築家は早稲田大学の建築学科で教えていた石山修武という人でした。
 見つけたとき、僕はとても嬉しくなりました。だってこれこそ、自分の道じゃないですか。誰も知らない建築家を見つけたんですから。自分で自分の学校を作ったような感じになりました。秘密基地を作った時と似ていたかもしれません。すると、すぐに進路が決まるわけです。東大なんか一度も志望校に入れませんでしたから、先生からは首をかしげられましたが、気にしません。だって、僕は建築の勉強をしたいんだし、先生も具体的に見つけちゃったからです。
 将来の夢はぼんやりとでいいんです。むしろ大事なことは、誰に習いたいのか、ということです。
 なぜならこれからみなさんは年齢を重ね、仕事をするようになっていくと思いますが、そのためには技術と考え方を訓練しながら身につけていく必要があります。
 そのためには、先生、が必要なんです。師匠とも言います。具体的な一人の人間が必要なんです。
 だからぼんやりと将来の夢がもしもあるのなら、その夢に近いところにいる、具体的に実際にすでに現在活動している、あなたの先生を宝探しみたいに見つけてみてください。
 きっと僕みたいに見つかるはずです。
 僕はテストが得意でしたから、高校になっても点数が良かったので、なんと受験もせずに推薦で早稲田大学の建築学科に入学することができました。
 ゴールが決まっているので、そこにまっすぐ歩いていくだけですから、迷いがないから、うまくいくのは当然なんです。
 
 あるところに行くとします。その場所は初めて行くところ。みなさんはスマホのGoogleマップを見ながら向かってみてください。到着した後あなたは家に帰ります。行きと帰り、かかる時間が、同じ距離なのに、なんだか違うなと感じたことはありませんか? このように目的地が決まっていたとしても、初めてそこに向かう時は、時間がかかったように感じます。帰りは、もう一度通った道なので、なんとなく早く感じます。
 
「一度通過した道は、初めて歩く時よりもスムーズに歩ける」
 
 さらにこれで目的地が決まっていない場合を考えてみてください。どこに行くのか分からないみなさんはGoogleマップを持っていたとしても、どうしたらいいのか分からなくなるはずです。当たり前のことですが。道の話に例えるとこれが当たり前のことだとすぐわかるんですが、これがこと職業や受験とかの話になると、当たり前じゃなくなるんです。だから、高校の先生は、東大の建築学科にどんな先生がいるのかも知らずに、僕についつい東大に行けって言っちゃったんです。

「目的地がわかっていると、目的地が分からない時よりもスムーズに歩ける」

 この当たり前のことも頭に入れてみてください。

 そんなわけで12歳の時に建築家になると将来の夢を設定した僕は、〇〇大学合格とかしか考えてない先生や両親にちょっと疑問を感じ、自分で、習いたい先生を具体的に一人見つけることで、大学もかなり具体的な目的地を発見し、おかげでスムーズに大学合格し、入学同時にその先生に挨拶に行きました。

 でも、僕は最初に自己紹介しましたが、今、建築家ではありません。国家資格があるのですがその試験も受けたことがありませんので、名実ともに建築家ではありません。
 僕は作家であり画家であり音楽家です。だから、将来の夢がそのまま仕事になることは極めて稀なんじゃないかと思ってます。だから、将来の夢はあくまでも、ぼんやりとさせておいたらいいと思います。どうせ変わりますから。人間はどんどん変わります。でも、ある程度の目的地をわかっておく必要がある。むしろ、そこが大事なんです。

 じゃあ、なんでテストをするのか。
 学校の勉強は、実はその後の人生において、ほとんど活用されることはありません。計算は全部計算機でやります。この講座の文章も全部パソコンで打ってますので、漢字を覚える必要もありません。英語は、僕はGoogle翻訳で大体やってますので、単語をそこまで真剣に覚える必要もありません。基本的に学校での勉強は外では活用されません。なぜなら、目的地がないからです。ある目的に従って、勉強をする、それを経験という現実の世界で試すことによって、勉強はますます強化されていきます。しかし、現在の学校での勉強はこの現実の世界との接点が全くありません。
 学校で、どうやって、お金を稼ぐのか、教えてもらったことはありますか?
 僕はありませんでした。しかし、現実の世界では、お金がなければ、生きていくことがかなり難しくなります。しかし、先生はそれは何ひとつ教えないのです。
 だから、はっきり言いますが、元々、現在の学校のシステムはおかしいところがあります。だって、何も知らないままに成長させて、そのまま進学させて、そのまま会社に入ることしか求めていないからです。
 しかし、僕は会社に入ったことがありません。バイトは何度かしてます。
 じゃあどうしたのか。
 僕は会社を作りました。会社の作り方を教えてくれる学校はこの日本にはありません。
 だから自分で勉強しました。図書館で勉強しました。今だったら、みんなもインターネットで勉強できるはずです。
 このように目的地が設定されていないから、勉強もふわふわしているのです。
 そう考えると、テストで覚えたことはほとんど意味がないんです。つまり、テストには意味がありません。
 
 僕はテストが重要だと思っているわけではありません。それはどうでもいいです。しかし、テストは、僕がこれまで言ってきた、

 ① 目的地を設定する
 ② 会社に闇雲に入社するのではなく、まずは自分で会社を立ち上げることはできないか
 ③ 自分で自分のやり方を考える
 ④ お金のことについて考える

 こういったことを訓練するために、中学生にとっては最適な道具であると僕は思っています。ちょっと、難しいこと言ってますか、僕は? 分からないことがあったら、すぐ質問してくださいね。質問は09081064666で受け付けてます。これは僕のiPhoneの電話番号です。質問は個別に答えます。
 
 テストの中身ははっきり言うと、どうでもいい。でも、テストで好成績をおさめる、という行為は、上の四つの「今後、一人で生き延びていくために必要な技術」を身につける上ではとても有効な訓練になるんです。どうですか? やってみたいですか? 自分で会社やってみたくないですか? うるさい上司もいませんし、周りの同僚と無駄に比較されることもないですよ。会社に入ったら、社長より給料が上がることは永遠にないですよ。もちろん、定期的にお金が入るって利点もありますが、元々入ってくるお金は社長よりも明らかに少ないですよ。みなさんも両親に、いったい、親はいくら稼いでいるのか、ちょっと質問してもいいかもしれませんよ。それでいくらくらい、みなさんの生活はお金がかかっているのか。それもチェックしてみると、自分ならどんな生活をしてみたいかがわかってくるはずです。
 でも上のような誰も教えてくれないんです。なぜかは僕も知りません。僕はどうやって生きていくのかが一番知りたいことだったので、とにかくなんでも自分で勉強しました。あとは自分で会社をやっている人に聞きました。彼らは、経験者ですから、なんでも教えてくれました。大人で教えてくれない人が時々いますが、その大人たちの共通点は「みんな経験者ではない」ってことです。会社を自分でやっていない大人は、会社を自分でやるという子供に対して、必ずやめときなさいと言います。どうやって会社を立ち上げるのかと聞いても、そんなことはせずに勉強しなさい、と言うでしょう。理由はその大人は知らないので、教えられない、だけです。経験者であれば、苦労してますので、その苦労をちゃんと教えてくれます。
 だから教えてくれない大人は、経験していない大人であるので、あんまり強く文句を言ったりせずに、そっと離れてください。
 そして、経験者を見つけるんです。経験者こそ、みなさんの先生です。
 そして、洗脳するようで申し訳ないですが、僕は、テストで好成績をおさめ続けた、経験者です笑。

 テストのプロです。僕はプロテスト恭平です。
 プロテスト恭平が経験を積んで得た知識をすべてみなさんにこれからお伝えしていきます。

 まず今回は

 テストには意味がない。しかし、テストの勉強のやり方を考えることは、今度、みなさんが社会にでて会社に入るわけではなく、一人で生きていくためにはうってつけの訓練である。いや、避けては通れない、関門であるとも言えます。ぬくぬくと何も考えずにただ親からお金をもらいながら死ぬまで生きていきたいと思っている人がいたら、それもまた人生です、僕は否定しません。でも、この講座の受講生としては相応しくないかもしれません。でも来るもの拒まず去るもの追わずの精神ですので、ま、物は試し、ですから講座を引き続き聞いてもいいかもしれません。それ以外の人は、やっぱり自分で生き抜いていきたいと思っているはずです。だから、僕も真剣に付き合います。
 このテストのための段取り講座で、僕はテストの攻略の方法を教えはしますが、テストの中身自体には全く意味はなく、むしろ、今後、みなさんが自立して生きていくときの、大事な訓練になるはずだと思って、伝えていきます。もちろんこの講座を受けると、必ずテストの点数はとんでもなく飛躍します。しかし、そこで安住しないでくださいね。それは意味がないんです。その先に、みなさんが目的地を設定し、自立する。僕は実はそこしか見てません。そのことを教えたいんです。
 
 さあ、1時間目はこのくらいにしておきましょう。
 テストとは何か、についての勉強でした。
 また休憩しましょう。休憩は小刻みに入れれば入れるほど体は楽になり、頭に入っていきますので、あんまり詰め込まずにいきましょう。
 
 
 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?