明治安田Ｊ２リーグ 第2節High-write

開幕から2節。今季のJ2はどんなものか？全体像を掴みたいけど、J2のハイライト番組がない。じゃあ第2節の全試合のハイライトをライト（write）してみましょう、という趣旨の回でございます。これを読めばJ2の現在（いま）が見えてくる！（誇張）

Ｖ・ファーレン長崎×ベガルタ仙台

1st【長崎】フアンマ収めて増山シュート。今季の得意パターンか。
1st【仙台】先制点。中島のFKから菅田がフリーになっていてヘッドで合わせる。
2nd【仙台】プレスを剥がせるし、ボールを回せる
2nd【仙台】工藤のミドルはクロスバー【長崎】寄せる人がいない
2nd【長崎】ロングボールに攻撃参加の新井が落として澤田のシュート
2nd【仙台】中島高い位置で奪って抜け出して相良へ。絶好機を外す。
2nd【仙台】追加点。ハイプレスで奪って押し込み、相良のクロスに中山美ボレー。
2nd【仙台】オールコートでプレス強度の高さが目立つ。
2nd【長崎】ゴール。松澤のクロスにフリーで待つエジガルジュニオが合わせて今季チーム初得点。

【戦評】
仙台のプレス強度が目立った。ハイプレス奪取から前に人数をかけて攻め取った2点目が理想形か。まだ人が連動しきれてない部分もあるので今後もっと伸びるのでは。逆に長崎は球際で人に厳しく行ききれていないのは課題。ハイプレス型との相性？　（文・丹生賀育太郎）

水戸ホーリーホック×ヴァンフォーレ甲府

1st【水戸】可能性を感じる落合の左足。
1st【甲府】ファビアンゴンザレスの定位置はボックス内か。
2nd【水戸】プレス→速攻の狙いは見えるも、時間がかかった。
2nd【甲府】攻→守が切り替わった時にしっかり戻れている。
2nd【水戸】あわやナイスオウン。
2nd【甲府】先制点。外国人たち、つよい…。
2nd【甲府】ACLから試合数こなして守備ブロックの敷き方が慣れてる。
2nd【甲府】2点目。木村卓斗が決めた。チャンスメイクは外国人＋三平。
2nd【水戸】相手の一の矢は防げてるが、二の矢の対応しきれない。
2nd【甲府】対人守備が強くて簡単に崩れない。
2nd【水戸】ゴール。寺沼落として久保のミドルレンジダイレクトボレー。絶品。
2nd【水戸】寺沼起用でオプション以上の道筋がつくれる

【戦評】
連勝の甲府、何よりまず攻撃の厚みがある。絶えず攻めに関与し続けられる連続性。そして守備陣の帰陣の規律と対人の堅さ。水戸は連続性の部分で差をつけられたが、そこまで悪くはない印象。久保征一郎のゴールは今節ベストゴール候補。　（文・丹生賀育太郎）

ジェフユナイテッド千葉×藤枝ＭＹＦＣ

1st【千葉】CKから鈴木大輔のヘッド。今年も定番。
1st【藤枝】上手く浮いた朝倉のラストパスから中川のシュート。
1st【千葉】先制点。横パスを狙って奪った田中がそのまま持ち込み決めた。
1st【千葉】日高の素早く差し込むパスから小森のループシュート。惜しい。
1st【千葉】藤枝守備の密集の中を繋いで小森がシュートで終わる。
1st【千葉】ハイプレスで奪って小森のシュートはGK正面。
1st【千葉】追加点。連動したハイプレスで奪って横山が古巣相手に決める。
1st【千葉】椿が仕掛けて小森にスイッチ。シュートは外れる。
1st【藤枝】榎本のクロスを中川を折り返して久富ヘッドもポスト直撃。
2nd【千葉】3点目。ハイプレスで奪って高橋のミドル。小森がこぼれ球に詰めた。
2nd【千葉】田中がハイプレスで奪ってエドゥアルドシュート。
2nd【千葉】4点目。自陣から繋いで田中が持ち上がって、最終的に田中が飛び込んで決める。田中ショー。
2nd【千葉】縦パスを収めた小森のシュートは惜しくもポスト。
2nd【藤枝】ハイプレスで奪って矢村シュート
2nd【千葉】風間やドゥドゥにチャンスあるが、決めきれない。

【戦評】
千葉の得点はほとんどがハイプレスが起点。ゴール以外もハイプレス→カウンターでチャンスを量産。正直あと3点くらい取ってもおかしくない破壊力。藤枝はこれだけプレスの餌食になると厳しい。安易に蹴って逃げなかった結果でもあるが。　（文・丹生賀育太郎）

清水エスパルス×愛媛FC

1st【清水】愛媛のスライドの速さを上回るボール回し。
1st【清水】相手の手薄な部分を突こうとする意識◎。
1st【愛媛】松田シュートに持ち込むが、無理な体勢。
1st【清水】小気味いいボール回しからカルリーニョスシュート。
1st【愛媛】GK辻再三の好セーブ。
2nd【愛媛】速攻からスピート落とさず窪田シュート。惜しい。
2nd【清水】先制点。見事なサイドチェンジをトリガーにして北川ゴール。
2nd【清水】山原の突破からのシュート。ヤバい。【愛媛】小川よく防いだ。
2nd【愛媛】窪田の裏抜けが上手いし速い。
2nd【清水】大きめのワンツーで崩して中村シュート。迫力あり。
2nd【愛媛】佐藤密集に侵入してからのベンダンカン振り向き様シュート。
2nd【清水】追加点。山原のインナーラップ＆組み立てパス→乾のワザありラストパスに北川合わせるだけ。

【戦評】
清水はパススピードが速く、判断も速い。相手を見て薄い部分を素早く突くサッカーで、個に頼らずともこれは強い。J1でも通用しそう。そんな清水相手にも、愛媛は同じテンポのスピード感で持ち味を出せたのでは？この敗戦は糧になる敗戦。　（文・丹生賀育太郎）

大分トリニータ×横浜FC

1st【大分】エリアに侵入されると人がボールに寄ってしまう。
1st【横浜】ダイレクトで浮き球をつないで中野抜け出しシュート。
1st【大分】ハイプレスで奪って松尾そのままシュートもGK正面。
1st【横浜】単純な放り込みには強い守備陣。
2nd【大分】連続アタックで何とか松尾のシュートまで持ち込む。
2nd【横浜】サイドからのクロスも迫力を欠く。
2nd【大分】横浜小川に強シュート打たれるがGK濵田ストップ。
2nd【横浜】カプリーニ＆岩武で狭いところを突破。PK獲得↓
2nd【大分】横浜櫻川が蹴ったPKをGK濵田がビッグセーブ！得点許さず。
2nd【横浜】押し込むがクロスからのフィニッシュがことごとく弱い。
2nd【横浜】ハイプレスを浴び抜け出されるもンドカボニフェイス全速カバー。
2nd【大分】保田のピタ止めトラップ＆シュートは惜しくもバーの上
2nd【横浜】櫻川上手く抜け出すも時間がかかって大分に帰陣許す。

【戦評】
お互い決め手を欠いた内容でスコアレスドロー。横浜はサイドからのクロスに中で合わせるというオーソドックスな形が多く、大分に守られた。それだけにPK失敗は痛恨。大分はチャンスメイクが一手足りない印象。GK濵田太郎がチームを救った。　（文・丹生賀育太郎）

鹿児島ユナイテッド×徳島ヴォルティス

1st【徳島】エウシーニョのクロスに渡のオーバーヘッド。GK泉森に弾かれる。
1st【徳島】またしても渡がクロスに合わせてオーバーヘッド。
1st【鹿児島】徳島のクリアミスをンドカチャールスが打つもバー直撃。
1st【鹿児島】追い越してきた田中が疾風シュート
1st【徳島】エウシーニョの低くて速いクロスに中で杉森ヘッド。
2nd【鹿児島】裏を突かれGK泉森飛び出して棚橋を倒して与PK＆イエロー。
2nd【徳島】先制点。倒された棚橋が自らPKを決める。
2nd【徳島】押し込むも時間がかかって固められる。そこを西谷が独力突破もシュートは外。
2nd【徳島】強引に打つエウシーニョ。
2nd【鹿児島】敵陣に押し込み、ボールを動かして2人目3人目の動きアリ。
2nd【鹿児島】同点。ロングボールをサイドで収めた米澤が1人振り切ってクロス。中で鈴木がドンピシャヘッド。
2nd【鹿児島】ハイプレスで奪って鈴木がシュート。
2nd【鹿児島】福田のシュート、GKスアレスに防がれる。
2nd【徳島】相手CKの流れからあわやオウンゴールをGKスアレスよく防いで島川が慌ててクリアに逃げたと思ったら…↓
2nd【鹿児島】逆転。そのボールを走り込んできた武がズドンと決めた。

【戦評】
昇格組鹿児島の初勝利は白波スタ熱狂の逆転劇。1点目を生んだ米澤令衣の粘り、そして逆転反撃の配給役となった藤村慶太も存在感抜群。途中からは自信があふれていた。一方の徳島は攻めのバリエーションが少なく、力任せ気味。　（文・丹生賀育太郎）

いわきFC×ファジアーノ岡山

1st【いわき】段幕が雑で無骨。だがそれがいい。
1st【岡山】藤田の高い回収能力と周囲を使えるグレイソン。
1st【岡山】自ゴール前から速攻一気で岩渕突撃。そういうのもあるのか。
1st【いわき】寄せは速いが【岡山】がそれを上回って剥がす。
1st【岡山】球際奪い合いを制してのショートカウンターが鋭い。
1st【岡山】先制点。岩渕のCKの質がすばらしいかったが、跳ね返り？（田上のゴール）
2nd【いわき】迷わずクロスに迷わずシュート。ハッキリしてる。
2nd【いわき】加瀬の裏への抜け出しお見事↓
2nd【岡山】その抜け出しに、田上はユニを掴んで得点機会阻止のレッド。
2nd【いわき】競り合いの強さ、攻撃ベクトルのかけ方がラガーマン。
2nd【いわき】同点。ラストプレーでFKから混戦が生まれ、谷村が劇的同点弾を押し込む。最初に競ったのはGK立川だった。

【戦評】
ゴール自体は両者ともセットプレーからで、ややアクシデンタル。岡山はいわきが得意とする球際の攻防を制するだけの技術や判断力があるように見えたが、後半はいわきの圧力が上回ったか。岩渕弘人は古巣相手に存在感抜群。あとは得点。　（文・丹生賀育太郎）

レノファ山口ＦＣvsブラウブリッツ秋田

1st【山口】お内裏さまレノ丸とレノ丸お姉さん姫がかわいい。
1st【山口】先制点。CKに頭で合わせた梅木。実況「今年の梅木は違う！」→新保のキック精度も違う。
1st【山口】左SB新保の追い越し＆クロス精度がヤバい。
1st【秋田】今年も秋田はやっぱり秋田なパワー攻撃。
2nd【山口】河野、角度なくても狙う思い切り良さ。
2nd【山口】相手が強い空中戦での勝負も挑めている。
2nd【秋田】小松はまだ秋田色に染まっていないか。
2nd【山口】秋田が得意なコンタクトプレーを怖がっていない。
2nd【山口】途中から出た小林がギラギラしてる。
2nd【秋田】コントロールミスを挽回しようと足を出した喜岡にレッド。あれは最近よく取れられるやつ。
2nd【山口】やはり新保のクロスがいい。
2nd【秋田】放り込み→セカンド拾って攻撃。これぞ吉田ブラウブリッツ。
2nd【山口】追加目。前に出てきてクロス上げたヘナン、中で合わせた小林も前へ前への意識が実る。小林の脳震盪は心配。

【戦評】
攻守ともに能動的で誰もサボらないサッカーが今季の山口。攻撃時にかける人数が多いので、見ている方は面白い。相手の土俵の高さやパワー勝負も怖がらなかった。秋田は自分たちの土俵であるパワー勝負の局面で失点しているのが痛い。　（文・丹生賀育太郎）

ロアッソ熊本×ザスパクサツ群馬

1st【熊本】守勢に回った時にスッと人数が整う。
1st【熊本】ベジョンミンのクロスにタイミングよく飛び込む岩下。
1st【群馬】ビルドアップを試みるが熊本に狙われている。
1st【熊本】ルーキー古長谷のシュート。
1st【熊本】伊東が裏抜けして中に折り返して石川シュート。中央前線がDFを引っ張り、スペースを空けさせてる作戦。
1st【熊本】先制点。CKの流れから豊田が浮き球を入れてエース・石川ヘッド。オフサイドかどうかかなり微妙（判断しかねる角度）。
1st【群馬】パスの出し手に対して制限がかからない場面が散見。
2nd【熊本】古長谷シュート。セカンドボールが取れているのでいい体勢でシュート打てる。
2nd【群馬】後ろに重い。なのにシュートを次々に打たれてしまう。櫛引好セーブ。
2nd【熊本】岩下の斜めクロスに阿部ドンピシャヘッド。【群馬】GK櫛引防ぐ。
2nd【群馬】背後へのボールの処理が甘く石川に打たれるが、GK櫛引が獅子奮迅。
2nd【群馬】同点。ATでパワープレー気味の流れから佐川が胸トラップボレー。これはお見事。

寄せが速くアグレッシブな熊本に対し、群馬は全体的に重く引いてしまった。熊本は意図した通りのゲームだったはずで、勝ちきりたかった。古長谷千博は今後が楽しみ。群馬はどうにかもぎ取った勝点1。187cm佐川洸介を今後どう使うか。　（文・丹生賀育太郎）

栃木ＳＣvsモンテディオ山形

1st【栃木】細かくつないでいきたいサッカーの一端が見える。
1st【栃木】先制点。大森のCKに藤谷が競り勝ち、奥田が押し込む。見事な形。
1st【栃木】山形の攻撃を跳ね返し、そのまま矢野が持ち込みシュート。
1st【山形】同点。中央からサイドにフリーでいたイサカに通って決定機を決める。
1st【栃木】矢野が上手く裏を取って収めエリア内でファウルを受けてPK奪取。
1st【山形】矢野のPKをGK後藤が神セーブ。
1st【山形】追加点。CKの流れから西村のクロスをイサカゼインが合わせる。
1st【栃木】2失点目はマークがかなり曖昧な状態だった。
1st【山形】3点目。GK後藤のフィードにイサカゼインが競り勝ち、高橋が対人を掻い潜りながら決めきる。
1st【栃木】エリア内に人数をかけてるのに守りきれずシュート打たれてる。
1st【山形】氣田の突破から最後はイサカゼインがシュート。
2nd【山形】押し込んで細かく繋いでイサカゼインのシュート。崩し方が小気味いい。
2nd【山形】イサカゼインがサイドでフリーになってチャンス量産。
2nd【栃木】高い位置で奪って速攻で南野シュート。GK後藤に止められる。

【戦評】
山形の好調さがうかがえるゲームだったが、GK後藤のPKストップがなければ試合の行方は一変したかもしれない。逆サイドに張るイサカゼインは脅威。一方の栃木は連敗スタート。まだ守備面の決まり事が徹底しきれてない印象を受ける。　（文・丹生賀育太郎）

今節で一番凄い！と思ったのは清水vs愛媛のスピード感。あの速度で質の高いサッカーやってのける清水はさすがだが、応酬できる愛媛もタダモノではない。ドラマチック度なら、鹿児島vs徳島。逆転までのボルテージの高まりはまさに火山のよう。連勝スタートを切った甲府＆山形の強さ、千葉のハイプレスの破壊力、ダークホースとして頭角を表す山口…など、各チームの個性が見えてきた。

今回は以上。ここから下は何もありませんよ。